りんたろうのきときと日記

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DVD「4ヶ月、3週と2日」観ました♪

2008年11月05日 01時47分31秒 | 映画(DVD)
☆「4ヶ月、3週と2日」
監督:クリスティアン・ムンジウ
出演:アナマリア・マリンカ、ローラ・ヴァシリウ、ヴラド・イヴァノフ、アレクサンドル・ポトチェアン、ルミニツァ・ゲオルジウ、アディ・カラウレアヌ


2007年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。
共産政権末期のルーマニアを舞台に、ルームメートの違法中絶を手助けする女子大生の奔走する長い一日を描いた人間ドラマ。
親友のために奔走するオティリアを演じるのは「コッポラの胡蝶の夢」、「セックス・トラフィック」のアナマリア・マリンカ。

そのオティリアのルームメイトで、中絶手術を受けるガビツァには「永遠のマリア・カラス」のローラ・ヴァシリウ。

「JUNO/ジュノ」のようなコミカルな感動作品を期待して観ると、相当ショックを受けることでしょう。
ほぼワンシーンワンショットで撮影された本作は、徹底的なリアリズムにより描かれており見応えあり☆
当時の時代背景による独特な空気感なども見事に再現されています。
当時のルーマニアは、チャウシェスク独裁政権下、個人の自由は制限され、国民は厳しい暮らしを余儀なくされていた時代。
人口増加抑制のための中国の「一人っ子政策」と対照的に、人口増加政策をとっており、女性は4人子供を生むまで中絶は許されず、避妊具も販売されていなかったそうです。
しかし、リアル過ぎるがゆえに、テンポが悪く、少々退屈(>_<)
中絶シーンもリアルで、気の弱い方にはちょっと辛いかも(^-^;
登場人物も、ことごとく最悪で、誰一人として感情移入できない(>_<)
主人公のオティリアは、親友を助けるために、“見つかれば重罪”というリスクを負いながら、必死に奔走するのですが、当の本人ガビツァは、「親友なんだから当然でしょ」と言わんばかりに、彼女の甘えまくりで何もせず我侭放題。

モグリの堕胎医ベベも、これまた最低な男で、「話が違う」と難癖をつけ、法外な治療費を要求、終いには「金が無ければ体で払え(しかも2人とも)」と。
で、オティリアも人が良過ぎるにも程がある。
資金工面のため、自分の彼氏から金を借り、ホテルを駆け回り、高慢なフロント係りの嫌味に耐え、挙句に支払いのために自分の体を最低男ベベに差し出してしまう。
いくら親友(っと思っているのはオティリアだけ?)のためとはいえ、これは理解に苦しむ(>_<)
他人のために、とことん追い詰められていく彼女の姿は、途中から痛さばかりが伝わってきて、観るのが辛くなってくる(>_<)
相当痛いです、この作品。

ラストもこれといって何もなく、淡々と終了。
涙も感動なども一切なし。
正直、僕の心には響かなかったなぁ(^-^;
観賞後、多くの方がイヤな気分になることでしょう(>_<)