分かったよーなこと、言ったって~!!

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ガソリンスタンドのお勧めって本当に必要!?

2011-09-05 09:39:59 | 
 いらっしゃいやせ~~!!!

 オーライオーライオーライ、はい、おっけーでーーーす!!!


 はい、いらっしゃいませ!
 ハイオク満タンでよろしいですか?

 え、お客さんこれハイオク仕様車ですよ?
 レギュラー入れたらお車が悪くなっちゃいますがレギュラーでいいんですか?

 今日は洗車はよろしかったですか?

 窓拭かせて頂いてよろしいですか?

 あ、今ボンネット内無料点検中でーす!
 ボンネット開けて頂けますか~?

 エンジンオイルがそろそろ交換の時期ですね~、換えときましょうか~?
 (まだ3000kmしか走ってないよ!?)

 ついでにオイルエレメントも交換しちゃいましょう!

 バッテリー弱ってますね、強化剤入れませんか~?

 あ、最近雨降りが多いので『水抜き剤』をオススメしてます。
 二本セットですが、入れときましょうか~?

 ウォッシャー液少ないですね、高いモンでもないんで足しときましょうか?

 ワイパー痛んでますね~、交換しましょうか?

 エアクリーナー、ATフルードも交換の時期ですね~、どうしましょう?

 ブレーキ液古いですね~、真っ黒です!
 危ないですから交換しませんか?

 うわーお客さん、タイヤの溝がほとんど無いですよ!
 新品注文しときましょうか?

 ありがとうございましたー!!
 おかえりはどちらで? はい、右ですね。
 おっけーです、どうぞーーーありがとうございやした~~~~!!!




 …………と、懐かしく感じる方も多いんじゃないでしょうか?^^;
 最近はあちらこちらにセルフのスタンドが増えているので、こういった『半ば強引な営業トーク』を聞く機会は、めっきり減ってしまいました。
 ちなみに、セルフが一軒建つと近隣の一般スタンドが三軒潰れると言われてまして、みんな必死ではあるんですよ。

 しかし、「車なんて、乗れればいい」「メカに弱くって……」といった方々など、いろいろ言われても何が何やら。車ってそんなにお金が掛かるの? なんか、騙されてる気にもなるけれど、壊れてもっと大金払う羽目になったら困るし――――――


 そんな方々のために、今回はひとつひとつジックリ検証してみましょう!!

 上の例文を順番に見ていきます。



 はい、いらっしゃいませ!
 ハイオク満タンでよろしいですか?


 売り上げのために満タンを勧めてくるのは当然。
 しかし、倹約家は満タンにしません。

 満タンにするとそれだけ車が重くなる⇒重くなれば燃費が悪くなる、ということで、全くその通りです。
 わずか数十kgだけで、燃費も変わりますし、車の挙動も変わります。ブレーキの利きが若干悪くなるので注意が必要です。

 しかし、高速道路に乗ってガス欠を起こすと減点されますよね。(一般道で減点は無い)
 どこで渋滞が起こるかわかりませんし、逃げ場も無いので、高速に乗る前にはなるべく満タンにした方がいいでしょう。(高速は重量による燃費悪化が緩和されるので倹約家の方も満タンにしときましょう)


 え、お客さんこれハイオク仕様車ですよ?
 レギュラー入れたらお車が悪くなっちゃいますがレギュラーでいいんですか?


 ハイオク仕様車がレギュラーでも走れるのは、メーカーも否定しません。
 しかし、ディーラーに問い合わせてもいい顔はしません。

 パフォーマンスが落ちることで車のイメージを損ねるのもあるでしょうが、やはりハイオク仕様車はハイオクを爆発させるのを前提に設計されていますよね。
 ガソリン噴射、一定の空気混入、気筒ごとにタイミングをずらしてスパークプラグ点火、エンジン室内の隅々に爆発的な燃焼をしてピストンを押し出す。

 要は、点火した火がエンジン室内に燃え広がる速度がレギュラーとハイオクが違うので、レギュラーを入れた時はコンピュータが自動的にレギュラーの爆発速度に合わせて点火のタイミングを修正するわけです。
 しかし、ハイオクが燃え広がる速度に合わせて設計されたエンジン室内の容積は修正出来ませんよね?
 そこで、微妙なタイミングの歪みが出てくると思われます。

 つまり、確かに走れないことはない。それで車の運用費を節約出来る、つもりが実は車の寿命を縮めてしまって買い替えサイクルは早くなるかもしれない、ということで結局損をする覚悟も必要です。

 特に十万km以上大事に乗りたい、という方は素直にハイオク入れておいた方が無難なようです。


 今日は洗車はよろしかったですか?

 「雨で汚れが流れてキレイになったから、洗車要らない」が間違いだという認識はだいぶ広まってきてると思います。
 今や雨だって有害物質ですから、塗装が痛んできます。高級車は塗装も何層にもなってて高級なだけに、まめに洗車をしてキレイに保つというのもありますが、廉価車は塗装も悪くなりやすいので、やっぱりワックス洗車でコーティングしてあげないと早く悪くなります。頻繁に洗車される方は普段シャンプー洗車でいいと思いますが、一定毎にワックス洗車するのがいいみたいですね。


 窓拭かせて頂いてよろしいですか?

 ウィンドウに撥水コーティング処理をしてある車は、コーティングの種類によって、窓を拭くと効果が薄れてしまう物もあります。こするのが良くなかったり、洗剤と化学反応を起こして落ちてしまったり。
 なので、撥水コーティングをする時によく説明を読んで把握しておきましょう。
 種類によっては、ウォッシャー液との相性が心配な物もあります。


 あ、今ボンネット内無料点検中でーす!
 ボンネット開けて頂けますか~?


 無料なんですから、どんどん見てもらうといいと思います。
 もちろんいろいろとうるさくお勧めされるのは覚悟になりますが、自動車は様々な消耗品を多く使っていますので、詳しくない方は専門家に見てもらわないとわかりませんし、事故を起こす原因にならないうちに悪い所が分かります。

 逆に、御自分で車をメンテナンスされてて、オイル交換ぐらいは自分でやるといった方々には必要ありません。


 ちなみに……ボンネット開けて見てもらおうと思ったら、猫が出てきたという方も見えました。(生きてました^^;)



 エンジンオイルがそろそろ交換の時期ですね~、換えときましょうか~?
 (まだ3000kmしか走ってないよ!?)


 よく、オイル交換で『次回交換距離』ってテープとかシール貼られますよね。運転席のドアを開けて、ドアの根元か、逆にドアの後ろ(ボディ側)等で見ることが出来ます。

 だいたい交換は3000km毎になってますが、ガソリンスタンドの店員でも3000kmで換えてる人はそうそう見えません。オイルの劣化は『走行距離と時間経過』によりますが、一般的には『6000kmか半年』と言われていますね。

 しかし、実はオイルの劣化が加速するのは1500kmからなんです。そこからはずんずん劣化していきます。後はどこまで我慢するか、車に悪いのをどこまで妥協するか、ということになります。
 そこで、だいたい「このあたりで交換するのが一番運転もエンジンもストレスが掛からない妥協点」である劣化具合が3000kmになります。実際、車好きには3000km以降はエンジンの感触が苦痛に感じます。5000kmあたりになるとアクセル踏んでも気持ち悪くて仕方がなくなり、エンジンかける度にオイル換えたい換えたいと思うようになりますね。

 街乗りなら、高級なオイル(高いのは結構します)を6000km毎に交換するよりも、安いオイルを3000km毎に交換した方が車には良いと言われます。走りを追求したい方はオイル添加剤を使ってもいいですね。(だいたいの有人スタンドには置いてあります)

 ちなみに、ですが。
 スバル車には最高級オイルを使わない方が良いです。化学合成油と水平対向エンジンは相性が悪いので、安い鉱物油を使いましょう。ポルシェもディーラーに相談された方がいいでしょう。


 ついでにオイルエレメントも交換しちゃいましょう!

 オイルエレメントは、オイル交換二回に一回お願いするといいと思います。
 オイルの様々な役割(冷却、密封、潤滑など)の中に、『エンジン内の不純物(磨耗して出る鉄クズや煤など)を洗い流す』という物があります。当然、不純物は消えるわけでもなく、フィルターにどんどん溜まっていきますよね。ガソリンの質によっては煤も結構出るんです。
 そのフィルターがオイルエレメントなので、キレイにしてあげましょう。

 オイルを換えないでエレメントだけ交換というのはありえませんので、オイル交換時に申し出ます。
 ちなみにエレメント交換しなくても、オイル交換を頼んだだけなのに『消耗品のパッキン』として、何円かの別請求を受ける事がありますが、これはたかが何円かを儲けたいわけじゃなく、真面目に車の事を考える店だと受け取ってあげて下さい。


 バッテリー弱ってますね、強化剤入れませんか~?

 強化剤入れるぐらいなら、まるっとバッテリー交換した方が後の憂いが無いです。
 電力が弱まっている事だけ頭に入れておいて、不安を感じる程になったら交換、でいいと思います。強化剤はその場で電気が強くなっても寿命を縮め、ある時スコーンと動かなくなる恐れがあるのでお勧め出来ません。特にエアコンを常時強く使う季節は注意が必要です。

 また、バッテリー換えてそんなに経っていないのにエンジンのかかりが悪い、という場合はスパークプラグの焼きつきを心配した方がいいでしょう。


 あ、最近雨降りが多いので『水抜き剤』をオススメしてます。
 二本セットですが、入れときましょうか~?


 水が溜まる心配は確かにあります。
 燃料タンクの空気中の湿気が結びついて水になり、タンクの底に溜まる。水はガソリンより重いので下にたまり、タンクの溝(あるんですよ、溝が)に溜まって錆になる。ガソリンが油膜代わりになって錆を防いでいたのが、常時水に触れる部位が出てきてあっさり錆になる。さらに水が溜まるとガソリンと一緒にエンジンに送られ、ガソリンに比べて比重が桁違いに大きい水分子がエンジン内で強烈な負荷を起こす『ウォーターハンマー現象』でエンジンが壊れてしまう。

 なるほど、確かにごもっとも、ごもっとも。年に二回入れろと言われると「入れとこうかな」と思ってしまいますが、入れるにしても年に一本で十分です^^;
 しかも、入れた直後はちょっとエンジンに違和感が出ますので、覚悟の上になります。

 水抜き剤は元々ガソリンスタンドを儲けさせるために(しいてはメーカーも)作られただけですから、店員が熱心に説明するほど壮大なモンでもないんですが、理には適っているので私は年に一本だけ入れてます。


 ウォッシャー液少ないですね、高いモンでもないんで足しときましょうか?

 高いモンでもないんで、足してもらいましょう(笑
 よく「減ってきたから水を足しておこう」「ママレ○ンと混ぜて自分で作ってる」なんて方も見えますが、季節や地方によっては注意が必要です。

 ウォッシャー液って、凍結しないように設計されてますよね。凍ったら膨張してウォッシャータンクが破裂してしまいます。そして、急にフロントウィンドウが何かで汚れて視界が悪いまま走るのは大変危険です。その状態で人を轢いてしまっても、責任は他ならぬ運転者のものです。いざという時のために、ケチらず入れてしまいましょう。

 ただし、前述の撥水コーティングを施してある場合は注意が必要ですので、コーディング時に説明をよく読むなり聞くなりして下さい。

 ちなみにウォッシャー液にも撥水用の物が販売されていますが、撥水用の物と一般の物が混じると化学反応を起こし、大変視界を妨げてしまうので危険です(撥水ウォッシャーに注意書きがしてあるはずです)。
 もし、それまで撥水用を使っていたのを普通の物に換える、という事でしたら、全部使い切ってから水をいっぱい入れて、それをまた全部出しちゃってから次のを入れましょう。ただ、水を出し切る時に連続でモーターを動かし続けると、モーターが焼きついてしまう恐れがあるので、一定時間毎に区切ってやるのがお勧めです。


 ワイパー痛んでますね~、交換しましょうか?

 これも、視界に関わる話ですから真面目に考えた方がいいですね。転ばぬ先の杖です。
 ワイパーの腕の部分まで換えなくても、ゴムの部分だけ交換出来ます。ゴムだけの部分ならそんなに金額は張りません。

 最近は、撥水コーティング用のワイパーラバーもあります。こすり過ぎて落ちてしまわない様、抵抗の弱い設計の物なので、汚れは落ちにくいです。
 また、ワイパー自体に撥水機能がある物まであり、ディーラーでも注文出来たりします。
 降雨時以外の乾いた状態で何度かワイパーを動かすと、ラバー(ゴム)に付いている撥水物質をガラスに擦り付ける事になり、その後、雨の日に視界が良くなるという物。これはなかなか便利ですが、やはり汚れは落としにくいので好みになりますね。


 エアクリーナー、ATフルードも交換の時期ですね~、どうしましょう?

 エアコンフィルターとは違います。エアクリーナー(エアエレメント)もオイルエレメントと同じく、エンジンに関わるフィルターです。
 これは交換時期も長いので、たま~~~に換えてあげましょう。

 AT車ですとATF(オートマチックフルード)の交換も勧められます。MT車で言うギヤオイルとミッションオイルを一括した物で、これも交換時期は長いですが、ちゃんと一定期間毎に(店員が言う通りの時期でなくとも)交換してあげるのが、長く乗るのに必須だと思います。


 ブレーキ液古いですね~、真っ黒です!
 危ないですから交換しませんか?


 ブレーキ液は黒い物!!(キリッ

 交換しても、すぐにビックリする程黒くなりますw
 交換しないままずっとというのはお勧め出来ませんが、ブレーキペダルを踏む感触で判断して交換すればいいと思います。自信が無ければ、たまーに交換程度でいいんじゃないかと。

 ただし、スポーツカーはちょっと事情が変わります。
 一般車はブレーキ液の中でも『DOT3』と呼ばれる物を使いますが、これは利きが強いわけでもない代わりにロングライフなんです。

 しかし、スポーツカーや高級車などでは『DOT4』と呼ばれる物が使われます。
 これはブレーキの利きが良い代わりに、寿命が多少犠牲になるので、一般車よりも短いスパンで交換しなければなりません。

 レースで使うような『DOT5』なんてもう、しょっちゅう換えないといけませんね。


 うわーお客さん、タイヤの溝がほとんど無いですよ!
 新品注文しときましょうか?


 タイヤの溝は常々気をつけましょう。
 ただ『磨耗して溝が浅くなった』というだけでなく、偏磨耗を起こしていないか。つまり、均等な減り方でなく、内側だけとか、片側だけ磨耗していないか。タイヤによって磨耗のしかたが違わないか。そんな症状が出る場合は、車のシャーシに問題があるかもしれません。ディーラーの中でも一部の店舗に『ホイールアライメント(トー角、キャンバー角、キャスター角などタイヤの向きの調整)』の計測設備がありますので、相談された方が安心でしょう。

 で、タイヤ買うかって?
 タイヤ屋さんで買った方が安いよ!!(^-^;)


 おかえりはどちらで? はい、右ですね。
 おっけーです、どうぞーーーありがとうございやした~~~~!!!


 これはオマケですが、店員さんが出口で誘導してくれたりしますよね。
 「はい、おっけーですーー!!」と言われて事故っても、責任は運転者になりますので、安心しきらずに十分安全確認の上、一般道に出ましょう。昔、いいかげんに出された車に追突してえらい目に遭った事があります;;






 ――――と、こんなところでしょうか?

 ガンガン客から金を搾り取ってやる、という店は二度と行く気がなくなりますが、やはり車に詳しくない方が多くおられるので、現代これだけ増えた自動車が皆、安全に運行されるように街を見守る、あなたの愛車の主治医みたいな役割を担う方たちでもあると思います。また、店員さん達と仲良くするうちに、後ろめたい営業トークはしてこなくなったり、ぶっちゃけ話をしてくれたり、小さい相談にも快く乗って下さったり(店員はだいたい車好きばかりですから、車のお悩みを放っておけない!!)します。

 信用出来るお店があれば、そこの固定客になってあげて仲良くなり、いろいろな事を教えてもらうと楽しく安全なカーライフを過ごせると思います(^-^ )







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