食、娯楽支えた58年に幕 長崎・浜町の商業ビル「S東美」きょう閉店
今は郊外に引っ込んでしまっていますが、
元々は長崎の中心部の生まれでございまして
S東美にも幼子のころからお世話になっておりました。
松竹会館ビルの下層階にあるスーパーマーケットであり、
かつてはゲームコーナーがあって、
小中学生時代の自分にとって一番身近なゲーセンがここだったなぁと。
対戦格闘の時代より前、まだ家庭用ゲームとアーケードゲームに明確な性能差があった頃。
ファミコンに移植された作品とはまったく違う「本物」や、
薄暗い中に並ぶテーブル筐体、その周りを囲む少し古めのゲームが入ったアップライト筐体。
遊ばずに画面を見ているだけでも幸せだったことをまだ胸の片隅に覚えています。
プラモやゲームソフトを買い、ガチャガチャを廻しまくったおもちゃ売り場も
ゲームコーナーとともに時の流れの中でなくなってしまい、
フロアが減り、ワンフロアは100均のテナントで埋まり、
地下1階にあったお好み焼き屋もいつしか無くなって
イオン(徒歩10分圏内にあり)よりも微妙に高い食料品と
高齢者向けの衣料品、
そして1Fにはスタバとミスド。
それがS東美の最終形態、となりました。
ビル名が示す通りかつては上に松竹系の映画館があり、
薄暗いエレベーターに乗ってアニメなどを見に行ったものでしたが
その映画館もかなり前にネットカフェへと変わってしまって。
半世紀近くも生きていると、やっぱり失われるものへの郷愁ってものは
どんな生活をしていてもついてくるものなんだなぁ。