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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー

2022-11-11 | 映画

サノスとの闘いから6年、病に斃れた国王・ティチャラ。
ワカンダは母・ラモンダが女王として統治するものの、
列強はヴィブラニウムを狙い、
守護者たるブラックパンサーは不在。
王女シュリはキルモンガーに焼かれ、失われたハーブの再生に挑むとともに
ドーラミラージュの装備の開発を行っていた。

一方、ワカンダ以外の地でヴィブラニウムを探していた列強は
大西洋の海底でヴィブラニウムを発見するも、
海からの謎の集団に襲われ、全滅。

シュリとラモンダの前に現れた謎の集団…深海の帝国タロカンの王・ネイモアは
ヴィブラニウム発見機を開発した者を探し、引き渡せと要求する。
それができなければ、ワカンダを、そして世界を滅ぼす、と。

…最も偉大で高潔な王にしてヒーローの、継承の物語が、始まる。

ティチャラ/ブラックパンサーを演じていたチャドウィック・ボースマンの死。
闘病しながら(そして、それを周囲に隠しながら)アベンジャーズ撮影、だった彼の不在。
今後のMCUを引っ張っていく予定だったヒーローであり、
世界中のアフリカ系にとっての希望の象徴となっていた存在の死は
物語にとっても、現実社会においても、埋めることのできない大きな穴となっていました。

代役を立てる、という選択肢もあったかもしれませんが
(現に、キャストが故人となったサンダーボルト・ロスは代役が発表されました)
マーベルスタジオは今作を彼の追悼と、その魂の継承を描く物語、とし
強大な敵を前にした若きヒーローの喪失と成長、の物語として完成させました。
(そういう意味では、ある意味「スパイダーマン:NWH」と対になる作品かもしれません)

そして、今作のヴィランであるネイモア。
原作マーベルユニバースに2番目に登場した(最初は初代ヒューマントーチ)存在であり
その時のスタンスでヒーローとヴィランの境目を行き来する深海帝国の王。
「国と国との衝突」を描く今作では『偉大な王』『強大な戦士』として
ある意味彼もキルモンガーと別側面でのティチャラの鏡像、と言えるのかもしれません。

今作でMCUフェイズ4は終了。
Disney+限定配信ドラマへの拡大、それに伴う多くのキャラクターの参戦、
その一方でのビッグ3の(ソー以外の)退場/継承という
次以降のフェイズでの収束を見越した拡散のシーズンであり
これから先の展開への種まきを行う作品群、であったともいえます。

このフェイズで蒔かれた種が早速次作「アントマン&ワスプ:クアンタマニア」で
次の軸として芽吹く、ということもあり、
来年2月の公開が今から待ち遠しい…けれどもその前に、
「GotG:ホリデースペシャル」の配信も楽しみですね。

…戸締まりも大変でしょうけど、
王の追悼と新しい物語の幕開けである今作もぜひお見逃しないように。

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