好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

うみねこ思考実験。(その1)

2011-11-21 | うみねこのなく頃に
「もしも『うみねこのなく頃に』が普通の推理小説だったら」。

ずっと続けている思考実験である。

この作品、題材は決して悪くない。むしろ私は大好物。
孤島での二日間、富豪の一族と使用人、見立て殺人、暗号解読、
魔女と探偵の対決、多重人格の犯人、創作物としての入れ子構造etc。

世が世なら、圧倒的な筆力でねじ伏せる事が出来れば、
あるいは傑作に成り得たかもしれない。
画だって、表情「は」上手いと思う。目の動きとか。
音楽も気に入ってる。EP4までのは繰り返し聞いてる。

なのにどうしてこうなった。

私としては、最初から最後まで主人公に感情移入できなかった事が、悔まれてならない。

EP1では幼稚に駄々をこね、
EP2ではアッサリ屈服し、
EP3では情にほだされ騙されて、
EP4では妹を死なせて初めて発奮したと思えば、
EP5ではいきなり魔術師になっちまって、
EP6では囚われの姫状態に陥り、
EP7では最初と最後にしか登場せず、
EP8では犯人一味の生き残りにしか見えない人。

可哀相すぎやしませんか。これ。
曲がりなりにも、連載小説の主人公かつ探偵役だったって言うのに。
まして、その主人公かつ探偵役が真犯人ってオチは、
安直の極みと言っても言いすぎじゃないだろう。
(「戯書NO.×××」ではとうとう快楽殺人者にまで堕ちる始末)

というわけで。原作を換骨奪胎してみます。(後日その草案を記してみます)
作者いわくの「猫箱」とやらを、私は箱ごと叩き壊す。
ホントの意味で有能な、名探偵の彼を見つける。
作者が真っ黒に染めたがるなら、私は真っ白に染めてやる。

それが私なりの、登場人物たちへの供養のつもり。
あるいは単なる自己満足の妄想です(笑)。

それでは。また次回。
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