シエラ ネグラ火山が、噴火しました。 NASAの映像. (世界標準時.)
AP通信によると、島の住民への危険はなく、野生動物の生息域からも逸れており、影響は少ないとのことです。
日本では、殆ど伝えられる事のない,ガラパゴス諸島での火山災害ですが、今年の五月にも、このイサベラ島の西隣のフェルナンディア島(無人)の火山が、噴火したばかりでした。
現在、ガラパゴス諸島には、九つの火山があり、活発な活動をしています。以下に、同諸島の火山と、最終噴火の時期を期します。
火山名 最終噴火年
Sierra Negra 火山 2005 , 1979-80年
Fernandina火山 2005, 1995年
Cerro Azul 火山 1998, 1979年
Wolf 火山 1982年
Darwin 火山 1813年
Alcedo 火山 1953年
Pinta 火山 1928年
Marchena 火山 1991年
Santiago 火山 1904-06年
以上、John Seach. HP より。 ガラパゴス諸島の略図
同諸島 Chart(John Woram氏のHPより,深さの単位は,fathom=0.3048m*6 )
ガラパゴス諸島では、西側の島の噴火活動が活発で、東に行くほど、火山活動は少なく、島を構成する岩石も古く、侵食も進んでいます。
最も、南東に位置するエスパニョーラ島では、火山活動もなく、地質も、250km離れた西側の島よりも、300~500万年ほど古くなっています。
出典 Geological Sciences. Cornell University.
ガラパゴス諸島の島々は、南東側から西に向かって、順に新しくなるため、ホットスポット上をプレートが、南東へ移動して形成されたと考えられています。現在、最も活動の活発な、西端のフェルナンディア島のマグマ上昇地から、活動の終息した、エスパニョーラ島までの約250km を、300~500万年かかって、移動したわけです。
典型的な楯状火山( Shield Volcano ) フェルナンディア火山.
出典 Geological Sciences. Cornell University.
"Any person...any study."
また、火山の形も、典型的な海洋玄武岩からなる、なだらかな楯状火山が多く、ハワイなどの火山によく似ています。こうしたホットスポットは、世界各地に沢山あり、活動も活発です。
世界の地質学的ホットスポットの分布
出典:Volcano World.
日本では、ガラパゴス諸島の噴火と聞いて、大騒ぎしている向きもあるようですが、これまで国内では、あまり報道されてこなかっただけで、実は活発な噴火活動を繰り返してきた地域です。
不安に乗じて、宗教めいた活動も、ネット上に見られるようです。海洋ホットスポット型火山は、もともと、噴火が頻繁な所ですので、野生動物や、人間も危険地帯には、殆ど住んでいません。
まして、はるか遠くの私たち科学技術大国の日本人が、未開の人々のような不安に陥る必要もありません。自然科学的な考え方を、身に着けたいものです。
-拙ブログ関連記事-
・ C ダーウイン関連
・ インド洋のホットスポット レユニオン島
・ アフリカ地溝帯の ホットスポット火山
-ガラパゴス諸島 関連書籍-
・『ガラパゴス諸島』 伊藤秀三. 2002. 角川,
・『ガラパゴス諸島』 伊藤秀三. 1983. 中公新書
・『ムツゴロウとゆかいな仲間たちシリーズ』 畑正憲 販売 扶桑社
・『ダーウィンの島 』イアン ソーントン 1972.講談社ブルーバックス
・『フィンチの嘴 』 J ワイナー 1995. 早川書房
日本の図書館の蔵書は、たったこれだけ?! この他は写真集、絵本の類。
伊藤秀三. 1975年 中公新書版は読んだが、地質分野は、かなりオソマツ。
私のブログに遊びに来て頂いてありがとうございました!
ガラパゴスの火山もすごいですね~!!
Hawaiiの火山をはじめ自然は一言では言い表せないぐらい素晴らしいデス。
パワースポットや遺跡もいっぱいありますし。そういうのも度々UPしていきますのでまた遊びに来てみて下さいネ。
ハワイは、風光明媚、かつ、地質も人間の歴史も、とても興味深い場所です。
以前、タロイモの記事を書いた時、カウアイの水田の美しさも印象的でした。
http://blog.goo.ne.jp/rgriggs1915/e/cb2ee6109e51770dbe5c82a3d4a9a59b
そちらの記事、楽しみにしていま~す(^^)。