@telier OWLのブログ(アトリエ アウルのぶろぐ)

くつと修理とその周辺…日々の記録です。

カバン、持ち手元外れ

2017-09-28 00:10:01 | 過去のブログ2021年10月まで
写真のように持ち手元がすっぽり外れてしまうことはよくありますね。
↓修理前

このようになるのは重たい荷物で負荷がかかり過ぎたこともありますし、はじめの設計上縫ってあるところに余裕がないということもあるかもしれません。
修理するときは見えないところに革を足したりして強度を上げてしっかり縫い付けるようにしています。

↓修理後



金具のパーツを革に

2017-09-25 01:28:16 | 過去のブログ2021年10月まで
持ち手の丸い金をひとつ(4ヶ所)とって欲しいという依頼です。
何故なのかお客様に尋ねたところ
「カチャカチャ音が五月蝿い」
ということでした。
なるほど、そうでしょうね。
↓修理前


でっかい丸カンをはずして
変わりに革でリングを作成、
取り付けました。
注意点
・はずした丸カンは再利用できない 
(最悪破壊してとりはずすので)
・ブランドのロゴが隠れる


↓修理後


持ち手と同じ黒いエナメルの革で作成しました。




このような太い丸カンをはずすのは
かなり力のいる作業です。
専用の道具もないため
ペンチで自力で広げたのですが
なかなか骨が折れました。

カードケースの修理

2017-09-20 02:22:00 | 過去のブログ2021年10月まで
↓修理前
形が崩れてしまっているカードケース

実は片側ステッチほどけてしまっています。
内張りも破れてヨレヨレです。

コーナーの革も破れて欠けているようです。


うすい革で、かなり傷みが激しく
破れてたり、破れかけの部分もあり…。
作りも非常にシンプルなもの。
ここまでヨレヨレなら作り直したほうが
良いのでは?

しかし依頼者はあくまでこのカードケースを直して使いたいとのこと。

内張り交換はおすすめしましたが
ステッチ切れた側を縫い直すだけでよいとのことで
必要最小限、コーナー破れあて革と縫いの修理をしました。とはいえ変型もなるべく修正した上で違和感なく形を整えています。




↓修理後







修理方法と金額等を説明した上で
それでも直して使いたいという一点に
私は心動かされます。

どうせやるなら修理したとわからないくらい違和感なく仕上げたいという熱は未だ覚めることはなく、我ながらおかしなことに足を突っ込んでしまったと台風一過の秋空を見上げながら思うのでした。

カバン作成、ポーチその2

2017-09-18 03:14:35 | 過去のブログ2021年10月まで
前回作成したポーチ、今度はお孫さん用にご注文頂いていました。
旅行に持って行ったらそれを見たお孫さんも欲しくなったのだとか。
・革の色は茶色
・外ポケットのパイピングは黄色
・マチは8㎝
・長財布を入れるのでひとまわり大きく

いつできるか心待ちにするほど
とても楽しみにして頂いてたようで
ありがたいことであります。

前回と同様、納期ギリギリ朝に完成しました。修理を主にやっているので作成の仕事はハードルが高い感じがします。
とにかく完成するとほっとします。





そして徹夜して朝に寝ると昼頃目が覚めるのです(夜勤癖がまったくなおりません)。
台風が近づいてるので天気は悪く
ちょうど風が出てきたくらいの午後、出来上がったカバンを届けに行きました。

気持ちが楽になって
次の修理の仕事に取りかかる前に
玄関のベンチで休憩しました。
いかにも嵐が来る前ような不穏な天気を眺めていましたら、先程カバンをお渡ししたお客さんが来られまして。何だろうと思ってちょっとビビってしまったのですが(((((((・・;)
底に芯を入れて欲しいということでした。
結構大きくなったし、マチも大きくとったのでやはり芯があったほうが良かったのですね。


お客さんに「外で何しよるの??」と聞かれました。

私にもいろいろと考えることがあるのでございます…。

カカト修理

2017-09-11 23:55:30 | 過去のブログ2021年10月まで
カカト修理とひとくくりにいっても修理方法は靴の種類や構造や傷み方やソールに使われている素材やなんかで変わるものですし、
どう修理するかも修理する人によって変わってくるものです。
終着点はまた履けるようにすること。
理想は、できる限り元に近くそして美しく。

どうしたらいちばん良いかって
いつも悩んでやっています。

今回は減りすぎをどうするか、使う資材の色とかを迷った訳です。


↓修理前


↓修理中



↓修理後