Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2010年7-10月号 詩2編

2011年01月02日 | アート
〈猿ぐつわをかまされて〉

猿ぐつわは痛い
恐怖のなかの孤独
これまでも今も
思いやりがない
熱意がない
乾いた喉を潤すための
一滴の水
それをどれほど待ちこがれたことか
感覚が薄れ
動揺し
祈るのがやっと
永遠に続く遠い道のり
死と災いの影
思いやりを待つが
猿ぐつわをかまされたままだ
俺たちが何を目指しているかって?
ひとつ、自由に本心を口にすること
ふたつ、拷問を葬り去ること
みっつ、得ることのできるあらゆる自由
よっつ、すべてが実現しもう質問されないこと





〈見事な人生〉

間違いなく、小心者は仕事嫌い
木の茂みまで私を拷問するのはなぜ?
動乱に翻弄され、跡継ぎもいない
なんとも不名誉な格差
見捨てられ、とまどうばかり
格差が身にしみる
ごまかしがまかり通り、
屈辱が混乱を招く
恐怖に満ちた人生
嘲りと絶望で泣き叫ぶ
皮肉に脅える
目標が定まらない
この世に腹を立て、とてつもない恐怖を感じる
いかなる改革も信じられない
身を潜めた暮らしに苛立ち
失望で階段を踏み抜いて
すべてを諦め、この世にとどまる
大きな戦争に苦しめられ
人生に見込みがないことを悟る
暗黒の世界にいるのだから
いるべき場所がわからない
住むべき場所も
生き延びるべき場所も、
妙なることを学ぶ場所もわからない
目に見える進歩は期待できず
決定的なチャンスもない
手も足も出ない
なんとも頼りない私
趣味もなければ楽しむゆとりもない
難民であることが始末に負えない
心の汚点、心の傷



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