ロスチャイルド財閥ー245 産業革命と鉄道事業 そしてナポレオン三世https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/4a86405cc341370f0640381eb9e8fd83
からの続き
ロスチャイルド家が『動産銀行』との死闘を演じていた、この頃のヨーロッパは相次ぐ戦争の時代でした。
ナポレオン戦争の戦後処理から生まれたウィーン封建体制は良きにせよ、悪しきにせよ、ほぼ35年にわたってヨーロッパの秩序を維持しましたが、2月革命によって共和色の強い政権が誕生したことによって、再び風雲急を告げました。
始末の悪いことに産業革命によって各国は経済力をつけると共に、その製品のはけ口としての市場を奪い合うようになり、争いは容易に軍事衝突にエスカレートするようになってきました。
同時に人々の国家意識が高揚して、封建領主の土地に細分化されていたドイツやイタリアにも国民国家を求める機運が高まりました。
弱肉強食の不安定な政治情勢のなかで、人々がある程度の規模の国家にまとまる必要を覚えたためだったとも言えます。
ロスチャイルド家はウィーン体制の中では平和主義者であり、実際にその金融力で平和を画策することさえできました。
しかし新しい産業と資本家が次々と生まれる時代においては相対的に影響力を低下させ、とくにウィーン体制が崩れた後では、ロスチャイルド家そのものが存続のために戦わなければならないありさまでした。
戦争勃発を止めるロスチャイルドの神通力は、ほとんど通じなくなっていました。
こうした情勢下、始まったのがロシアのトルコ干渉に端を発したクリミア戦争(1853~56年)であります。 イギリス、フランスも参戦したこの戦争で、ロスチャイルド家はトルコ側に立って戦時公債の起債に協力しました。
クリミア戦争があった1853年は、ペリーが日本に来航した年です。 受験生は「嫌でござんすペリーさん」で年号を覚えましょう。
また、クリミア戦争も「嫌でざんすロシアさん、クリミア戦争」で年号を覚えましょう。
これはアヘン戦争があった時期で、米国も清相手に阿片ビジネスをしており、日本を開国させ、日本を燃料・食料補給基地にするのと、日本で商売しようとするアメリカの意図です。 これを企画したのは、ロスチャイルド・ロンドン家の代理人であるアーロン・パーマーが米国議会に提案し議会を通し、ペリーが選ばれました。私の本Blogのカテゴリー蘭・ペリー来航の真実に詳しく紹介しています。
ロスチャイルド財閥ー206 日本開国とロスチャイルド、そして二人のエージェントhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/11bb0b1f6ebbce1c2b64ac3e90cc4906
クリミア戦争に敗北したロシアは、シベリア鉄道を使って東アジアを侵略に来ました。 そして清の東北部(満州)と朝鮮半島を侵略。次は日本です。 一方、ロスチャルドがバックの大英帝国は、清との阿片戦争で奪えるものはすべて奪い、次は日本。
当時の世界覇権は、大英帝国vsロシア帝国。両者の権益がぶつかったのが我が日本です。 狡猾な大英帝国は阿呆な長州を金と女で篭絡し、大英帝国の代理人として明治政府にロシアと戦争させたのです。 これが日露戦争。
明治政府の戦争国債を購入してくれたのが、米国クーンローブ財閥のジェイコブ・シフ(ロスチャイルドの親戚)とロスチャイルドのロンドン家とパリ家です。 そしてロスチャイルドの軍事企業、アームストロング社とビッカース社から明治政府はお巨額の借金をし、大量の兵器。軍事物資・戦艦を購入。 この借金を完済できたのがバブルに浮かれる1980年代後半の事です。
日露戦争で日本の戦死者は9万人、大英帝国の戦勝者はゼロ。 そしてロスチャイルドのマネーゲームで、本当の勝者はロスチャイルド財閥と大英帝国であったという事です。これが明治維新と日清・日露戦争の真実。
話をクリミア戦争にも戻します。戦争は同家の望むところではありませんでしたが、阻止できないと見るやかねてからロシアのユダヤ人弾圧政策(ポグロム)に反発したしていたロンドン、パリの分家はそれぞれ総力を挙げてイギリス、フランス両軍の遠征費の調達を行い、トルコにも借款を行いました。
戦局はクリミア半島のセヴァストーポリ要塞の攻略に成功したトルコ英仏連合の勝利に終わり、ロスチャイルド家は久しぶりに大きな利益を上げました。
その頃、イタリア情勢も緊迫していました。 ローマ帝国滅亡後、イタリアと言ってもに当時はナポリ、サルディニア、パルムなど小さな国に分かれ、全体としてはオーストリアのハプスブルグ家の支配下にありました。
それらの小さな国々に次第に独立の機運が醸成され、フランスの支援を得てオー巣とリアと戦端を開くに至るのです。
・イタリア統一運動とイルミナティ、そしてアルバート・パイクの世界統一思想https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/e83fd662e0eaf27127efa1b25eb6b1aa
これは、ロスチャイルド家にとっては極めて難しい状況でした。 何しろ同家はパリ、ウィーン、ナポリに拠点を構えているのです。
戦時国債の起債を引き受けることは、そのまま兄弟に宣戦布告するようなものです。
また、ロスチャイルド家はオーストリアの後押しでイタリア半島に鉄道を始めとする莫大な利権を持っていました。
だから、パリのジェームズもウィーンのサロモンの息子・アンセルムも懸命に衝突回避に奔走しますが、そのかいもなく戦争は始まりました。
ロスチャイルド家の家系図
その結果は歴史が示すように、反乱の鎮圧に出動したオーストリア軍が、革命応援のフランス軍に蹴散らされてイタリア半島全体に革命が広がり、ついにはガリバルディなどの革命軍の活躍によって、イタリア統一(1861年)となります。
ナポリ王国はこの革命の渦の中に消滅し、ロスチャイルドのナポリ分家もまた、運命をともにして没落していきました(1860年)。
このように、ヨーロッパおよび世界の近代史は、クソ面白くない教科書で勉強するより、ロスチャイルドの歴史で学ぶほうが、分かり易くて詳しいのです。 今日の欧米・ロシア・中東・中国・アジア・日本も、まだロスチャイルドの影響大きく受けていますので、ロスチャイルドで学ぶ方が正しく理解できます。
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