昨日、みみぃさん宅で会津藩公行列の情報いただきました。あの方は出ないようですね……でも周平&浅野って面白い組合せ
で、何故タイトルが『胡蝶の夢』かというと、この作品で洋装土方についてちょっと思い出したことがあって……。
主人公は3人の医学者。
医師としての使命に生きる松本良順。
異常な記憶力を持ち語学の天才でありながら、人ととしては欠陥だらけで社会に適応できない島倉伊之助。
伊之助とは対照的な、さわやかで誠実で虚飾を嫌う好人物の関寛斎。
3人を中心に、描かれているのは幕末~明治期の医学の発展の推移と、西洋医学と社会の関わり。
幕末に流れ込んできた西洋文明は、実は医学が基点となって輸入されていくのがよくわかります。それには技術面だけでなく、政治とか人間の平等性とかといった思想面も含まれていて、西洋医療制度を取り入れることによって、幕藩体制の秩序が根本から崩れることになりますが、良順達は、多少戸惑いつつも順応しながら、医学に精進します。
『組!』の良順先生はクールな印象ですが、この作品ではちょっと子供っぽく、熱血で意外と図太い神経の人物です。
紹介はこの程度にして、冒頭の“ちょっと思い出したこと”。
3番目に名前を挙げた関寛斎、この人物は後に官軍の野戦病院長になります。
その少し前、彼は奥方手製の“洋装=ダンブクロ”を身に着けるんですが…。
こんなシーンがあります。
「お愛よ(奥方の名前)」
寛斎はわが身の胸元から足先にかけて眺めてから、
お愛よ、ともう一度言い、せっかく作ってくれて悪いが、
これは小用に不自由しそうだ、とこぼした。
「異人はどのようにしているのでございます」
「異人のは、前が切れていて、常はボタンでとめているのだ」
……『組!』の洋装土方初登場の時のアレ、思い出しちゃって(笑)
アレ放映当時、『胡蝶の夢』はもちろん既読だったけど、全然気づかず最近何気にパラパラ捲っていたらここが眼にとまって、そういえば……と懐かしくなってDVDで第47回「再会」を観てしまいました。
作中、西本願寺時代の新選組がちょっと出てきます。もちろん近藤も土方も。
『組!』では無かった、西本願寺屯所であれこれ指図する良順先生と土方の遣り取りもアリ。
良順先生の土方の印象は……
土方歳三は、きょうで二度目である。
その輪郭があざやかすぎるほどの両眼が良順をじっと見て、やがて
「お供つかまつります」
と低い声で言ったとき、良順はこいつを敵にまわすと大変だろうと思った。
だってさー
でも後に有名な一文を残してくれるんですよね。
歳三は鋭敏沈勇、百事を為す電の如し。
近藤に誤謬なきは歳三ありたればなり。
★余話
そうそう、土方の描写でこんなのが…
色が白く、くっきりした二重のまぶたで、
まばたきするたびに音を立てるのではないかとおもわれるほど目もとに特徴があった。
……司馬先生、これじゃ山本土方まんまです(笑)
で、何故タイトルが『胡蝶の夢』かというと、この作品で洋装土方についてちょっと思い出したことがあって……。
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主人公は3人の医学者。
医師としての使命に生きる松本良順。
異常な記憶力を持ち語学の天才でありながら、人ととしては欠陥だらけで社会に適応できない島倉伊之助。
伊之助とは対照的な、さわやかで誠実で虚飾を嫌う好人物の関寛斎。
3人を中心に、描かれているのは幕末~明治期の医学の発展の推移と、西洋医学と社会の関わり。
幕末に流れ込んできた西洋文明は、実は医学が基点となって輸入されていくのがよくわかります。それには技術面だけでなく、政治とか人間の平等性とかといった思想面も含まれていて、西洋医療制度を取り入れることによって、幕藩体制の秩序が根本から崩れることになりますが、良順達は、多少戸惑いつつも順応しながら、医学に精進します。
『組!』の良順先生はクールな印象ですが、この作品ではちょっと子供っぽく、熱血で意外と図太い神経の人物です。
紹介はこの程度にして、冒頭の“ちょっと思い出したこと”。
3番目に名前を挙げた関寛斎、この人物は後に官軍の野戦病院長になります。
その少し前、彼は奥方手製の“洋装=ダンブクロ”を身に着けるんですが…。
こんなシーンがあります。
「お愛よ(奥方の名前)」
寛斎はわが身の胸元から足先にかけて眺めてから、
お愛よ、ともう一度言い、せっかく作ってくれて悪いが、
これは小用に不自由しそうだ、とこぼした。
「異人はどのようにしているのでございます」
「異人のは、前が切れていて、常はボタンでとめているのだ」
……『組!』の洋装土方初登場の時のアレ、思い出しちゃって(笑)
アレ放映当時、『胡蝶の夢』はもちろん既読だったけど、全然気づかず最近何気にパラパラ捲っていたらここが眼にとまって、そういえば……と懐かしくなってDVDで第47回「再会」を観てしまいました。
作中、西本願寺時代の新選組がちょっと出てきます。もちろん近藤も土方も。
『組!』では無かった、西本願寺屯所であれこれ指図する良順先生と土方の遣り取りもアリ。
良順先生の土方の印象は……
土方歳三は、きょうで二度目である。
その輪郭があざやかすぎるほどの両眼が良順をじっと見て、やがて
「お供つかまつります」
と低い声で言ったとき、良順はこいつを敵にまわすと大変だろうと思った。
だってさー
でも後に有名な一文を残してくれるんですよね。
歳三は鋭敏沈勇、百事を為す電の如し。
近藤に誤謬なきは歳三ありたればなり。
★余話
そうそう、土方の描写でこんなのが…
色が白く、くっきりした二重のまぶたで、
まばたきするたびに音を立てるのではないかとおもわれるほど目もとに特徴があった。
……司馬先生、これじゃ山本土方まんまです(笑)
うっとり見入ってしまいました
行列のお供が周平&浅野というのには、「え?」という感じだったのですが、どうせ行けないから、誰でもいいか~^^;。
・・・なんてことは、言いません(笑)。
「胡蝶の夢」は読んだことがないのですが(司馬ファンのくせにぃ)、水無月さんの記事を拝読したら、読みたくなりました
こないだまでのもキレイだったけどあまりにカラーがちがうので、お部屋を間違えたかと思いました。
会津がまもなくだというのにいまいち実感ないな~と
思っていましたが、
今日はいろんな情報があった一気に
体温上がりました!
副長は椅子か~…!…でも、水無月さんがおっしゃってたように、若い子を従えて、ってのはいいですね。
私もみちとせさんと同じくお部屋を間違えたかと思ったクチです。
なぜタイトルでカーソルが指に?と思ったら仕掛けがあるのですね
それも素敵~。
「えっ土方の声って低いの?」と変なところに注意のいった自分。
この場合の”低い”は声質の問題じゃないですね。いかんいかん
これなら図書館にありそうですから探してみようかしら。
雰囲気がいいので使ってみました。
周平&浅野の衣装はだんだららしいです。
本編であまり(浅野は着てなかった?)見てない気がするので一応(笑)楽しみ。
『胡蝶の夢』は終わり方がちょっと散漫で(主人公3人だし…)、幕末ものとしては躍動感がありません。
ただし、医学という視点から幕末を解説する司馬遼太郎ならではの歴史観がみられますよ。
やっぱ馬はムリみたいね。
馬って臆病というか非常に神経質な生き物だから、ちょっとしたことで驚いて、副長振り落とされたら大変だもんね。
若い子……浅利君って高校生だっけ?
私ら母親になれるじゃん(汗)
“低い声”って“感情を抑えた”ってことでしょうかね。
土方はほんの数行しか出てこないんで、読み応えないかも(笑)
幕末サイドストーリーとしては秀作です。
でも、まきこさんへのコメントでも書いたけど、終わり方がイマイチ
良順先生のマブダチ(笑)は近藤さんで、土方さんはその腹心、という描かれ方なので出番はほんとに僅かですが……その僅かの出番に、こういう描写をするか司馬先生!
彼をはっきり主人公に据えた小説は世間にいくらもありますが、その美男ぶりの描写でこれ以上に印象的な記述には出会ったことがありません。
屯所の健康診断の場面、キャラ設定が異なるにもかかわらず、いま読み返すと脳内で「組!」キャストの声で台詞が再現されてしまいます(笑)。
私もこの土方の描写は天下一品だと思います。
色々美辞麗句を並べたって、この一文に勝るもの無し!
『俄』で“これほど絹の紋服の似合う男もめずらしい”っていうのがあって、これも好きです。(他作品で既出かもしれませんが)
健康診断、私もあの部分は『組!』キャストです。(笑)
あと、豚飼えとか、風呂作れってとかの一連の遣り取りの部分も。