月は東に

Get Out Of That Rut & Savor Life

『tick,tick...BOOM!』@世田谷パブリックシアター・11/7マチネ 1F-H-11

2006-11-09 04:05:41 | Koji’s Stage Review
「え?もう始まってるの?」って中央ブロックの席のどこからか聞こえたんですよ(私は通路隔てた下手側)
さほど間を置かずにその辺りから、もう皆様ご存知と思われる「山本くーん!」て声が(汗)
私は注意するとかより、ジョナサンがどうするかを観てしまってて……。

『ttB』をご覧になられてない方々、ネットでUPされてる舞台情報をご存じない方々、とにかく上の文章だけじゃわかるわけねーだろ、という方々へ状況説明させていただきますと…………今回の公演は開場(“開演”ではありません)5分くらいでジョナサンが舞台に登場。床に散らばってる楽譜を拾ったり、ペットの水を飲んだり、キーボードを机にして楽譜を書いたりしてます。3分くらいで一度引っ込みます。その後、観客のおトイレタイムになるんですが(笑)
冒頭の「山本くーん!」は、この“ジョナサン”にかけられたものでした。

開演前とはいえ、見た目が耕史君とはいえ、一旦舞台に上がったらジョナサン。以前にはマークだったりマリウスだったりヒロシだったりシーモアだったりしたわけだけど、決して「山本くん」ではないわけで。
声をかけた方が演劇初心者だったのかもしれないけど子供じゃないんだから周囲の雰囲気でわかるでしょうし、初心者でないなら尚更で、いずれにしてもジョナサンに「山本くん」はまずいでしょう(かといって「ジョナサン」と声をかけていいわけでもないけど)
客席下りの演出は、蜷川さんや新感線やもちろん他の舞台でもやってるし、客席いじりは観客へのサービスも含んでいるとは思うけど、その演出を邪魔するような行動は避けるべきではないでしょうか。
ましてや、耕史君は観客に声をかけてるわけじゃないし、通路ではなく“舞台”にいるんだし……。

冒頭の続きはどうなったかというと、ジョナサンは「ん?なんだろ?」て感じで声のする方向を見ずにお芝居続けたのでホッと安心したのも束の間、更に「こっちこっち」てな声がかかっちゃいました 
そら、ジョナサン引っ込むわな 今回は1分もいなかったかも。

せっかくの世田谷楽日なのにとんだケチがつきました。
開演前の“ジョナサン”を楽しみにしてる方も多いことでしょう。
地方公演が11/10から(まだ都内だけど)始まりますが、今回のハプニング(ハプニングでしょうあれは)で演出が変わらないことを願います。


以下雑感。

●2時間ほぼ出ずっぱ唄いっぱしゃべりっぱだから仕方ないとは思うけど、耕史君さすがに疲れてるなあ。
目のくまと声にそれが出てましたね(お肌は相変わらず綺麗だというのが不思議)声がかれてるわけではなく声量が落ちてたと思います。他の2人は歌に関しては無問題。特に里菜ちゃんのソロはやっぱりいいわ。

●思いっきり台詞噛んでるし(車乗ってるときの「SOHOの住人」を言い直してました)

●ゲイリーさんは思いっきり台詞間違えてるし 耕史君がとっさに「彼は台詞を間違えたんだ」(“彼は”は“今のは”だったかも/すいません、うろ覚え)とジョナサンのモノローグ風に話して、ゲイリーさんに間違えたことを気づかせ、笑いも取りつつ事態を収束しました(笑)
台詞噛んでも(しつこい)こういうとこは流石です。

●小ネタが追加・変更・改良。ブレインストーミングは明らかに10/31マチソワと違って、バンドアンサンブルの絡みが多くなってた気がします。あとジョナサンが階段下りるるとこ(マリファナ吸った後?)で「変な下り方をしてみる」って……………あんな下り方文章化できねって(笑ったけどさ)

●3人のコーラスで同じ音で長く伸ばすとき(何の曲かは失念)耕史君の声がほんの少しずれてて、誰かが(ゲイリーさんだな)微妙に調整した感じを受けました。何故耕史君かというと、合ってないのが女性の声じゃないから後は消去法(笑)

●ジョナサンの髪型好きだなー。くるふわパーマで。11/7はくるくるが強め。10/31の方のゆるめのくるふわの方がよかったなあ。

●ジョナサンの、〔GREEN GREEN DRESS〕でスーザンを見る目はとってもSEXYなのに、マイケルに何か言われて目を瞑ってじっと聞いてるとこは、頬の上のほうがちょっと膨らんで子供が拗ねたみたい。このギャップがたまらん(笑)

●ソンドハイム氏に電話を貰った後の表情がいいですね。喜びと戸惑いと期待と不安といった、ネガポジが入り混じったなんとも言えないあの顔。

●『ttB』は『RENT』という大爆発の前の作品にしてはあまりにも小品で、導火線でもない点火前の小さな火種といった感じ。その小さな世界を生々しく劇的に演じられる耕史君の表現力ってのは、やっぱりすごいんだなと思う(ジョナサン・ラーソンの作品だからということを差し引いても)
あー耕史君のストレート観たいなあ。

こんなとこかな。
掛け声に関する文章が半分占めちゃってるのは、自分が書いたにも関わらず実に気に入らないんだけど。
あと2公演残ってるので、その時にまた何か書くかもしれません。


カーテンコールで〔BOHO DAYS〕(CDでジョナサン本人が唄ってるやつ)を3人で唄ってくれました。
もちろん英語で キーボードにカンペが置いてあって、時々振り返って歌詞を確かめつつだったけど
会場はオールスタンディングで手拍子&拍手 やっぱ楽はいいわ
相変わらずカーテンコールが苦手っぽい耕史君だけど、友と話してて、あれは、終演後すぐに役が抜けきらないからなんだろうなと。耕史君らしくていいやね。立て板に水状態でカーテンコールを収拾する耕史君手のは全く想像つかないし、似合わないので今のままでいいです(笑)

あと、500個限定で売れ切れちゃった携帯ストラップ(私は幸いにもギリでGET)
ツアーバージョンが、赤or緑のクリスマスカラー2種類で、仙台公演から発売だそうです。
今度は売り切れないようにお願いしたい。限定とは書いてなかったと思うんだけど……。
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2 コメント

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同感です (のみのみ)
2006-11-11 20:24:10
初めまして、こんにちは。
私も、11月7日の開演前のあのお二方の“呼びかけ声”に驚いた一人です。今、水無月さんの気持ちを呼ませていただいて、全く同感でした。
世田谷での公演は何度か行きましたが、何度観に行ってもまた観る時の気持ちは新鮮で、誰もがとても楽しみにしてその空間や始まりを楽しんでいるというのに、いきなり「現実に戻される」というか、自分達の気持ちだけであんな風に声をかけて・・・一瞬でせっかくの始まる前の不思議な空間が一瞬舞台からリアルに引き戻されるなんて、なんだかすごく哀しい気持ちになりました。本当にがっかりでした。舞台は本当に素晴らしかっただけに、最初のあのお二方の「かけ声」を頭から消し去りたい思いです。一瞬今のは何ごと・・・?と信じられない気持ちでした。あんな人もいるんだな、って、思いました・・・。水無月さんが同じ事を思っていらっしゃったことがわかり、ぜひ同感だったとお伝えしたくなりました。
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のみのみさんへ (水無月)
2006-11-13 02:20:18
初めまして。
コメントありがとうございます!

開場直後のジョナサン登場は、どうやら練馬では無かったようですね。
世田谷楽での掛け声が原因で演出が変更になったならとても残念なことなんですが、もしかしたら、あれは世田谷だけの演出だったのかもしれません。

かけ声って、例えばコンサートだと、アーティストとの繋がりを深めるものになりますが、場合によっては繋がりを断ち切る原因にもなると思います(声をかけてもいいけどタイミングを間違えたとか……)
今回がそうですよね。
せっかくみんながジョナサンがいる空気を味わっているのに、「山本くん」でバッサリ
のみのみさんがおっしゃられる通り、思いっきり「現実に戻され」ました。

声をかけた当人達は知らなかったであろう演出だとしても、「ルール」の前に「マナー」というものがあるはずです。
いい大人なら状況を見て、周囲の人に聞くこともできたと思うんですが、初めての『ttB』観劇で舞い上がってしまったんでしょうね。
とにかく残念でした。
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