月は東に

Get Out Of That Rut & Savor Life

旅に持っていく本(ちょっと追記)

2005-08-01 23:55:42 | Bookshelf
普通はお洒落なエッセイや、正統派の純文なんかを持っていくんでしょうか。


私が必ず持って行くのはこれ。
色の名前

角川書店

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私が持ってるのは古いバージョンの『色々な色』というタイトルで、改題されて『色の名前』になってます。
色の名前だけでなく、写真で実際の色の紹介があり、色名の歴史や由来、英語や中国語での表現、色名が使われている文学作品の一節も載っています。
  
 葡萄色(えびいろ)
  葡萄は古くは「えび」と読みました。
  葡萄色はエビカヅラともよばれるエビヅルの熟した実のような
  暗い赤で、葡萄染(えびぞめ)ともいいます。
  のちに海のエビと混同されて海老色とも書かれます。 
  エビヅルは日本の各地に古くから自生する小粒で酸っぱい
  ヤマブドウの一種。『古事記』にも記述があります。
  葡萄色や葡萄染は平安文学にもたびたび登場する色名です。
   紫の上は、葡萄染にやあらむ、色濃き小袿、薄蘇芳の細長に、
   御髪のたまれるほど、こちたくゆるるかに(源氏物語)
 

こういった文章に、色にちなんだ写真が付いていて、葡萄色には、紅葉した葉を背景に実る「ヤマブドウ」が掲載されています。

私は自然の色や古い色の溢れる、海山川や神社仏閣へ行く旅が多いので、綺麗な色や気になる色に出会ったとき、この本で確認します。
鶸色、竜胆色、縹色、蘇芳色、ロビンズエッグブルー、ロータスピンク……色名を口ずさんでるだけで楽しい~。
本来は室内でゆったりお茶でも飲みながら、この綺麗な写真を眺めて色々な想いを巡らすんでしょうが、私は現場で(笑)実用書として使ってます。…ちょっと重いけど


むしろ、ウチにいるときに色について調べるときは、こちらを使います。
色の手帖―色見本と文献例でつづる色名ガイド

小学館

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こっちは味も素っ気もない“学術書”といった感じなので、綺麗な写真に見とれることもなく事がスムーズに進みます。
『色の名前』に比べると、色名が使われている文学作品の掲載量が格段に多くて、読み見ごたえがあります。親切にも“主要引用文献一覧”まで載せてくれている。


あとは司馬遼太郎『街道をゆく』を行く先々に合わせて、該当の巻を持っていきます。
この他に、先日の釣りのときは『地虫鳴く』と『会津斬鉄風』。
旅のお供にはちょっと無骨だけど、『地虫鳴く』は早く読了したかったので……。
『会津斬鉄風』は幕末物にしては、押しが強くなく血なまぐささも感じず、読後感が静かで、寝る前の1冊に丁度いいんです。最後が土方の話で終わるし(結局そこかい)


あとはこれ
仏像の見方ハンドブック

池田書店

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お寺巡りには欠かせません!
昔暗記していた二十五菩薩も二十八部衆も、記憶の彼方。様式や年号も怪しいので、これに頼りっぱなしです。
覚える気力もないし

ていうか最近、手のひらにすくった砂がざーっとこぼれ落ちるように、脳内に入れた情報があっという間に出ていってしまうのは如何ともし難い
………嘆きで終わってしまいました。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (メイ)
2005-08-03 18:15:31
水無月さんへ



この記事の続きがでるのを楽しみにしていました。色の話には食いつく私です。どちらも持ってはいませんが、図書館で何度も借りたことがありますよ。



そして、私も旅のおともには普通の読み物ではなく、雑貨を集めた人が写真を載せた本などを持って行きます。



色の名前にはそれぞれ由来もあって、

それを読むだけでも本当に楽しくなってきますよね。
返信する
Unknown (水無月)
2005-08-03 21:41:20
メイさんごめんねー。

追記するとか言って、結局本文引用と仏像の本の紹介を加えただけになってしまいました



この2冊、学生さんにはちょっと高めかな。

でもメイさんのようなひとには、手元に置いてもらいたい本なので、いつか手に入れてくださいね。

旅のおともって、活字より眼で楽しめるものの方がいいかもしれません。

ここには書いてませんが、やきものの本を持っていくこともありますよ。
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