物忘れ防止のためのメモ

物忘れの激しい猫のための備忘録

篠尾廃寺から

2024-04-25 | 行った所

北陸高速道路福井ICを出て県道158号線を東へしばらく行くと、天神の交差点がある。その手前、左手にコンビニがある。


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コンビニの裏の田畑の中に巨石が一つある。石の上方に丸い穴が穿ってあり、塔の心礎なのだ。

そのサイズから、法隆寺の五重塔にも匹敵する塔があったとされる。そんな塔がそびえた寺は相当の規模のものだっただろう。奈良時代の越前の中心は国府が置かれた府中(越前市、旧武生市府中)だが、この辺にも大きな力を持った勢力がいたのだ。といっても驚くにはあたらない。ここから見る範囲、篠尾・成願寺・酒生・宿布といった地域には古墳がたくさんある。
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篠尾廃寺の礎石の脇に立って、北の方を見ると成願寺から宿布にかけて、山が連なっているのが見える。 成願寺の山

成願寺山の山腹には波着寺という寺の跡がある。波着とは足羽川の洪水時、水が来たということなのだそうだ。成願寺の山裾まで反乱域だったのだろうか。川は自然堤防で流路もしばしば変わったことだろう。

視線を南に向けると、158号線と足羽川を挟み、ちょうどローソンの看板の辺りに、東郷の槙山が見える。
*槙山城遠景
その頂には槙山城址があり、成願寺城と対応し、共に一乗谷の北の入口を警戒する朝倉氏の支城になっていた。
*槙山城天守跡、ただし朝倉氏のものではなく、織豊時代の長谷川氏の城郭である。
槙山城も成願寺城も、朝倉氏滅亡時には、他の越前の山城と同様に全く機能しなかった。何しろ本城の一乗谷の山城さえ使われず、義景は逃げ出し、一乗谷の館や町家はことごとく灰燼に帰したのだから


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