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鴨稲荷山古墳(高島市)

2022-02-03 | 行った所

滋賀県高島市の安曇川の少し南を鴨川が流れている。鴨川という川は全国に珍しくない。鴨・加茂神社も多い。たいてい古い由緒を誇る。大和の御所市の高鴨神社では全賀茂社の総本宮を称していた。鴨氏は渡来系の氏族ではないかと思われている。

その高島の鴨川の南に鴨稲荷山古墳がある。


封土を失って石棺埋葬部上部を建屋で覆っている。発見は明治時代の道路工事で、それまで古墳があることを知られていなかったために盗掘を免れていたのか、多彩な副葬品が掘り出された。
*建屋の窓からのぞくと石棺が見える

近くには高島歴史民俗資料館があり、関連する展示がある。
*建屋建設前の状況
*復元模型
*説明
 石棺は二上山で採れる凝灰岩で、大和と河内の境から運んできたことになる。

継体天皇を古事記は武烈の項の最後に品太(応神)天皇五世の孫(ヲホト)を近つ淡海から上らせて武烈の姉妹と娶せて継がせたとある。日本書紀はもっと詳しく、ヲホトは近江国高嶋郷三尾野に生まれたが、父彦主人王は早くに死に、母振媛の実家の越前で育ったとある。さらに継体の妃は古事記で7人、書紀で9人を数えるが、その内二人は三尾氏の娘だ。

この鴨稲荷山古墳の主は三尾氏の関係者だろうか。
気になる煌びやかな冠や履、イヤリングなど朝鮮半島とのつながりを感じさせる遺物だが、若狭の古墳からも似たものが出土している。若狭から京都へは鯖街道が知られるが、熊川宿を通じ、この地域は若狭にも近い。


父彦主人王の墓は田中王塚古墳ではないかという。


北が下なので見慣れない地図に見えるが、こっちから見るとまた違って見える。これに琵琶湖内の水運も加わってくるのだろう。

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