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内臓とこころ・2

2004-11-11 21:50:35 | 東洋医学一般
 喜怒哀楽などの情動に変調が生じると、体内の気のめぐりにも影響を与えます。

  「怒れば気上り、喜べば気緩み、悲しめば気消え、恐るれば気下り、寒ければ気収まり、熱いと気泄し、驚けば気乱れ、労すれば気耗り、思すれば気結ばる」

 なんとなく、イメージが沸くでしょうか。

 また、怒・喜・思・憂・恐を五情(五志)、それに悲と驚を加えて、七情と言います。
 七情を、陰陽に分類すると、陽が喜怒哀楽、陰が悲哀憂愁となります。
 過度の感情が、病の原因となることは大変多いです。

 「怒は肝を傷る。喜は心を傷る。思は脾を傷る。憂は肺を傷る。恐は腎を傷る」

 それぞれの五臓がバランスよく充実していればこその健康です。一つの臓が変調を来すと、他の内臓にも影響を与えます。また、それぞれ五臓には相互依存・相互抑制の働きもあるので、こんな法則もあるのです。

 「悲しみは怒りの感情に勝る。恐れは喜びに勝る。怒りは思に勝る。喜びが憂に勝る。思は恐れに勝る。」

 さっきまで泣いていたのに嬉しいことがあると悲しさが吹き飛んでしまう、さっきまで思い悩んでいたのに怒らせると悩みが吹き飛んでしまう、なども、こういった関係を見ると、納得できるのではないでしょうか。
 しかし、ある感情が別の感情を抑えるだけでなく、その感情の源である神(神魂魄意志)を傷つけてしまうという法則もあります。

 悲しみ→魂(肝が蔵している)を傷る→物忘れや言動の異常
   肝の気が虚すると恐れ、実すると怒る。

 心配(思う)→神(心が蔵している)を傷る→常に恐怖感
   心の気が虚すると悲しみ、実するとよく笑う。

 憂愁→意(脾が蔵している)を傷る→落ち着きがなく、イライラする
   脾の気が虚するとだるくなり、実すると腹が脹り排泄できなくなる

 過度の喜楽→魄を傷る→気が狂ってわがままにふるまう
   肺の気が虚すると呼吸が弱り、実すると喘息などで胸苦しくなる

 怒り→志を傷る→健忘症や腰痛症
   腎の気が虚すると冷えやすくなり、実すると腹が脹る

生命力が衰えている状態では、よかれと思った感情の刺激が悪化へ導くこともあるので、要注意ともいえますね。


声の特徴によって、障害を受けた臓器を特定することもできます。

 肝→「呼」~人をむやみに呼び、大きな声を出す。怒ったり命令ばかりする。
         病気の苦痛を強く訴える。

 心→「笑・言」~いつもは無口の者でも多く話すようになる。
           言語に間違いが多くなる。

 脾→「歌」~鼻歌を歌い、いつも歌を口ずさみ、歌うように話しかける。

 肺→「哭」~内向的な性格となり、単純なことに泣きやすくなる。
         また、泣きごとを言うようになる。

 腎→「呻」~うなり声を出す。なにをするにも体力が伴わず、あくびが
         出やすくなる。

 声の出し方をよく観察して、五臓の障害と比較してみると、なぜその人がそういう状態になっているのか、ちょっと客観的に見ることができるのではないでしょうか。
 他の人の感情を客観的に考えることができると、その人の感情に振り回されて自分の調子も悪くなる、ということも避けることができるかもしれません。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (honey*)
2004-11-12 02:43:44
はじめまして♪ <太>『内臓とこころ』</太>
とても興味深く読ませて頂きました♪
又、勉強にもなりました。訳あって、今、気持ちが
弱っている母にも読ませたいな~って思いました♪
どうもありがとうございました<(_ _)>
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Unknown (2πrad(まる))
2004-11-12 12:56:54
honey* さん、ようこそ、はじめまして。
ココロにアプローチすることで、カラダが元気になる場合もありますが、逆に、カラダにアプローチすることでココロが元気になることもあります。
東洋思想では、心身一如が当たり前の認識ですが、西洋医学では、もともと、分離して考えるところから発展してきていますので、心身同時に診ていく医学は、割と最近になってからですね。

お母さま、元気になられると良いですね。
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