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湿布について

2004-12-19 00:03:21 | 医学一般
 湿布薬が日常的に使用されているのは、日本くらいだという記事をどこかで読みました。
 湿布薬の副作用や弊害、成分や効能について調べてみました。

 いわゆる温湿布・冷湿布の場合、主成分は消炎鎮痛剤「サリチル酸メチル」「サリチル酸グリコール」などが含まれています。また、補助的な成分として、局所刺激成分の「カプサイシン」(温湿布)「メントール」(冷湿布)が含まれています。

 「ためしてガッテン」で、湿布についての効果を実験していましたが、アイシングの方が湿布よりも早く痛みがとれたり、温湿布の場合も実際の温度上昇にはならないとの結果が出ていたようです。

 従来の刺激型貼付剤である湿布薬に加えて、最近、インドメタシンケトプロフェンを含む経皮吸収型貼付剤である湿布薬が増えています。皮膚から血管へと吸収されますので、全身へ影響があります。
 妊婦、小児、アスピリン喘息の方にはインドメタシンやケトプロフェンは禁忌です。他にも、消化性潰瘍の既往歴のある方にも慎重投与、となっています。
 インドメタシンを長い間使っていると、塗っている場所の筋肉が極端に痩せてくるという記事も見つけました。

 鎮痛剤を使うと、結果交感神経が優位になり、リンパ球の割合が少なくなり、いざという時、大きな病気(癌など)に立ち向かうことができなくなる、ということを言ってる説(福田・安保理論)もあります。

 単なる湿布薬と、全身あらゆるところに湿布を貼る方もいますが、副作用もあるのだということをしっかり認識したほうがよさそうです。
補足します・・・。

 インドメタシンは、非ステロイド抗炎症剤で、アリール酢酸系の一種です。アリール酢酸系の中には、脳炎の副作用で有名なジクロフェナクナトリウム(ボルタレンなど)もあります。インドメタシンは、痛みを強く感じさせるプロスタグランジンの合成を阻害することで、痛みを楽にします。

アイシングについて

2004-12-18 22:31:28 | 医学一般
 怪我をしたり、オーバーワークによって関節が腫れたりして炎症を起こした時、どんな処置をしますか?
 まず、患部が熱をもっている時は、冷やす、すなわちアイシングを行い、そのあと湿布を貼ることが多いのではないでしょうか。
 しかし、身体の反応は、必要だからそのような反応を示しているのであって、それを抑えるような処置は、結局自然治癒力を抑えることにもなってしまうことがあります。

 アイシングの効能は・・・
  炎症を抑える。
  二次的低酸素障害を抑える。
  痛みを抑える(麻痺・麻酔作用)
 
   二次的低酸素障害とは
 怪我(捻挫や肉離れなどを含め)などにより、靭帯、筋肉が傷つけられると傷ついた部分の細胞が壊れ、細胞膜が破れて細胞の中にある細胞液がまわりに流れ出したり、その近くの毛細血管が切れて血液が流れ出したりします。その流れ出た血液や細胞液はその水圧で周囲の毛細血管を押し曲げ正常な血液の流れを妨げ、正常な細胞に酸素や栄養分の供給と老廃物の排出を低下させてしまい、正常な細胞までも痛めてしまうことを二次的低酸素障害という。

   炎症とは
 血管壁の透過性亢進により、血管の中を流れている血液(血漿)の成分が、血管の外へ漏れ出して、組織がそれらの水分によって腫れます(水腫)。さらにそれが進むと血液中の細胞(白血球など)が血管の外に出てきます(細胞浸潤)。この白血球が、細菌や壊れた組織成分を食べて(貪食)、生体を防御しようとしてくれるのです。この白血球の貪食の時にインターロイキン1などの内因性発熱物質を産生します。内因性発熱物質は血流を介して視床下部(脳の下の真ん中あたり)の体温調節中枢に作用して、そこでプロスタグランジンが合成されることによって、体温が上昇すると考えられています。


 以上のことを考えると、怪我をした直後などは、アイシングは二次的低酸素障害を抑えるので、治癒に向けて有効だと思いますが、いつまでも冷やし続けることは、逆に白血球の働きを抑え、自然治癒力を鈍らせてしまうことになるのではないかと思っています。