膀胱がん  勇気とともに

56歳で、膀胱を埋め尽くす10cmものガンが見つかった夫との日々

アイ パッド

2011-12-30 22:53:44 | 普通の日々
12月30日(金)


娘が、父親がほしがっていた“アイ パッド”を
プレゼントしたいから折半しよう!という話に、ソク乗った。
それで買いにいく。

近年の電子機器の発達には、到底付いていけない。
よ~わからんうちに、購入。



夫に渡すと、とても喜び
「えーっ?! コレ僕だけのもの?」
と子供のように、はしゃいで
それからは、ふと見ると、アイ パッドと格闘している。



これから入院のときに、持っていったらいいね!







クリスマス・イヴ

2011-12-26 00:31:55 | 普通の日々
2011年 12月24日(土)


今日は、クリスマス・イヴ
いただいた活きほたてと活きあわびと格闘し
新鮮な海の幸を楽しんだ。

その後おでん、握り寿司、ビール、赤ワインで
盛り上がる。


退院の2日前、主治医が
「“タキソテールを加えた抗がん剤”をやると
身体がぼろぼろになるから、クリスマスの頃に
やると言っていたのを、来年明けまで延ばします。
年末・年始をお楽しみください」
と言われた。

主治医の顔を見ると、とても厳しいシリアスなお顔だった。
夫は?と見ると、下を向いて「よく解った」という表情。

それを見て、今を大切にしないといけないのだなぁ!と
強く感じた。
だから、だいぶ風邪でしんどかったが、頑張った。

楽しかった!
また来年もクリスマス・イヴをしよう!

来年もまた元気で、クリスマスを迎えよう!








ハイキング

2011-12-23 22:20:31 | 普通の日々
2011年 12月23日(金)

風の強い日だったが、いつもの山道を歩こう!
と言うので2人で出かけた。

この週末は大荒れだそうで、冷たい風が
山道にも吹いていた。


夫は、術後初めてのスポーツで、少し足元が
頼りなく、私も風邪気味だったので、ゆっくりと歩いた。
まだ少し残っている紅葉が
気持ちよかった。



帰りにまた日帰り温泉へ、という話も出ていたけど
祝日は混むから、と自宅に帰り
岩塩温泉をして、ゆっくり楽しむ。



今日も、食もビールやワインも進み
いい調子!
ちょっと飲みすぎた、と言っていたけれど
こんなのどかな日々が、いつまで続くのか、
永遠に続いてほしい
と切に思った。

医療費控除

2011-12-22 22:05:41 | 普通の日々
2011年 12月22日(木)

昨年度と今年度の医療費が、ものすごいことになった。
税務署に聞くと、10万円以上の医療費は領収書があれば
還付されるという。

にわかに忙しくなる!
だって、22年度の領収書なんて、もうないし
税務署によると、病院に言ったら再発行してくれますよ
とのことだったから、家計簿の記録を元に
あちこち走りまわった。



領収書がほぼ揃ったところで、リストを作り
税務署に持って行った。

応対に出た署員は、急に多くの医療費がかかったんですねぇ、、、
と気の毒そうな表情を浮かべ、とても親切に対応してくださった。



ほんの小さな親切にも、涙が出そうになる。
泣くまい、とぐっとこらえて
税務署をあとにした。

夕焼けが、にじんで見えた。



うぇ~~~んと泣く!

2011-12-20 22:46:34 | 闘病
2011年 12月20日(火)

夫の友人の泌尿器科のドクターが、心配して
電話を下さった。
今までの経過を話している。
放射線治療についても
「イレウス(腸閉塞)なども起こしやすくなるし
どうしても必要になるまで、止めておこうということになった」
と話す。

聞いていて、やっぱり医者はいいなぁ、とうらやましくなった。
だって、友達みんながお医者さまだし、皆さん心配して下さって
いろいろな情報を下さる。
それに引きかえ、私なんか。。。。
と思うと悲しくなった。

夫が電話を切ってから、ちょっと言うと
「ボクは専門医やない!!
自分の専門外のことを、どうして
ぺらぺらしゃべれるねん!」と怒る。
ますます悲しくなって
うぇ~~~ん!!!!と泣いてやった。



夫は逃げるようにトイレへ行ってしまった。


しばらくして出てくると
「ごめんね。
明日、専門のやつに聞いてくるから」






仕方ない
許してしんぜよう!

私だって、マネして
一生懸命、立派にふるまってるんだよ。。。
いつも、変わらず
にこにこしてるでしょ





















カムバック!

2011-12-19 22:09:15 | 普通の日々
2011年 12月19日(月)

12月は1か月休む、と言っていたのに
手持ち無沙汰なようで、どうも落ち着かない様子だったが
休みだして3週間目に入った今日、出勤し始めた!

もう傷の痛みもないようだし、食欲も戻り
普通の生活をしているのだから、働きたいのだろう。
ルンルンで出かけて行った。


帰ってきて言うには
「みんなが、大丈夫ですか? 大丈夫ですか? てゆ~ 
よっぽど、僕はもう死ぬと思われてたんやなぁ・・・
青い顔して、フラフラ病院の中歩いてたから」と。





元気に出勤できてよかった!
やっぱり、男は外で仕事したいんだね!!



失業者や!

2011-12-15 22:03:02 | 普通の日々
2011年 12月15日(木)

退院して5日が過ぎた。
勤務先の病院は、今月はピンチヒッターのDRが来てくださる
とのことで、夫は毎日ブラブラ
医者になってから、ずっと走り続けてきた人なので
時間を持て余している様子。

体調は日に日に回復し、何も出来ないのがもどかしいようだ。
静養するほど、体調も悪くないし
今まで、病院から離れられるのが無上の喜び!なんて
言ってたくせに、同一人物とは思えないほど
病院に行きたそうで、笑ってしまった。
「失業者や・・・」とか言っている。

で、なんやかや理由をつけては、病院に行っては
ちょっとしたら帰ってくる。



あんまり行きたそうなので、理由を聞いてみた。
1つは、他のスタッフに悪いとの答え。
もう一つは、社会活動をしてないのがイヤ
とのこと。

さよですか。。。


そこで今日は、日帰り温泉でも行こう、と連れ出した。
初めて行った温泉を、夫は気に入ったようで
夕食は、久しぶりに外で食して帰ってくる。
しかし、やっぱり外で食べる食事は、あまり満足できなくて
帰ってから、赤ワインのおつまみと称して
サトイモのチーズ焼きなんぞ作って、しっかり食べなおしてしまった。
過食・・・



どうやら、来週から勤務する気配・・・







かぁも立派にするねん!

2011-12-09 20:31:34 | 闘病
12月9日(金)


夫が手術を終えて、10日ぶりに退院!
この間、往復130kmを超える距離を走り
ほぼ毎日のように、病院へ。
さすがに疲れた・・・

夫は、日に日に食欲も戻り
普通に歩き
抜釘が終わった翌々日に、早々に退院した。
「9日にでも退院させてもらおかな」
と笑顔で言っていた通りだった。





「おとぅが立派に病気と闘っている姿から
多くのことを学んでん。
だから、かぁも立派にするねん」
と言ったら

「ありがとう!」
と返ってきた。






私の胃カメラ検査

2011-12-07 23:03:21 | わたしの病気
2011年 12月7日(水)

昨日に引き続き、今日は胃カメラの検査を受ける。
胃カメラの前日食は、大腸に比べると、制限が少なく楽だ。

先に腹部エコーをし
その後胃カメラ。
すべてで1時間ほどで終わったが、こちらは大きな問題はなし。

ポリープが、2つあるらしいが
胃のポリープから、がん化するケースは、ごくまれらしいので
放置しておいてよいとの話だった。


数年前から逆流性食道炎になったが
そちらの方は、薬を飲んでいても赤いので、薬を続けるようにと。

あと、エコーで腎臓に膿庖があるが、問題なし
腎臓に石も2つあるらしいが、動き出すと痛いです、とのことだった。
肝臓の脂肪肝は、ほんの少しだそう。



てな訳で、胃カメラは特に問題はなく、昨日の手術をどこに依頼するか
という話になる。
この手術は、まだ保険対応になっておらず、先進治療なので
やれる病院が限られている。
この術法を開発したのは、神戸大学。
そして神戸で学んだ医師が、関西では大阪大学、大阪成人病センターなどに
散らばっている、との話だった。

大出血したときを考え、消化器外科などが揃った大きな病院がいいとのことで
紹介状を書いて下さる。



夫の病院に着いてしばらくした頃
夫の勤務病院長と、事務長がお見舞いにきて下さった。
病院長がちょうど、ご専門が消化器内科なので
夫が「実は、うちのが・・・」と話し出す。

セカンドオピニオンとして、腫瘍の写真も診てくださった。
病院長は「この腫瘍の10mm以上は、悪性と認識しております」と
言われた。
また手術の際、穴が開くことがある
出血も起こす
1年前にはなかったのに、10~15mmというのは、急ぐ必要がある
この手術は、30mmなら、大きなストレスが術者にかかる
など、話される。
入院は4~5日になるだろうとも。
○○大学の光学医療部部長が、OPが上手いとの内輪話も伺った。


夫が医師だと、こんなときは医師の知り合いも多く
本当に心強いな、と改めて思った。














ラテラ-ル・スプレッド・ツモール・グラニュラー

2011-12-06 23:35:39 | 発病と告知
2011年 12月6日(火)


毎日、長距離を走ってくるのだから
この機会に、私も検査でもしよう!と
2年に1度やっていただいている病院で
今日は大腸ファイバーを受けた。

この検査は、前日からおかゆ、素うどん、素麺
などしか食べられなくなり、当日の朝から1000ccの液体を
どんどん飲む、それが少しキツい。

だいぶ前から、排便後、くずきりのような、にょろ~っとしたものが
出るし、気になっていたので受けることにした。

検査は長いDRで1時間くらいかけるらしいが、この先生は30分ほど。
大腸が曲がるところを、ファイバーが通過する時に、ぐぐぐっと痛みが!

しかし、検査に慣れたベテラン医師なので、我慢、我慢!


検査後、思わぬことを告知された。
LST・Gという腫瘍とのこと。
ラテラ-ル・スプレッド・ツモール・グラニュラー
というのが正式名称で、ESDという手術が必要との話だった。

現在、大きさは10~15mm
盲腸近くのお盆のようなところ、それも平らな所ではなく
ガタガタしているところに出来ているらしい。

この腫瘍は、生検できないと言われる。
出血を起こす可能性が高いし、生検すると
摘出手術の際、破れたりして、ちゃんと取りきれなくなるとの話。
だから、手術をして全部取ってから、検査をし、良性か悪性かの判断をする
とのこと。

しかも、手術しても取り残しの可能性もある、との話。
腫瘍に注射で水を入れて膨らませ、ワイヤーのようなもので引っ掛けて取ってくる
それを、真ん中、右、左と3分割して行い、手術すると言う。


説明を受けている間、ドラマでも見ているような感じで、現実感がなく
ふぅ~ん、、、、
という感じだった。



私も腫瘍かぁ・・・
動揺も全くなく、淡々としていた。
きっと、夫のことで、私も強くなったんだな、と思った。




まだ悪性と決まったわけじゃない。

病院の外に出たら、もう夕焼けで
12月の風が冷たかった。




夫の病院に行き、そのことを話すと
「そうか・・・」
と黙った。

明るく「また明日くるね!」
と病室をあとにした。







術後、5日目

2011-12-05 00:22:47 | 治療
12月5日(月)



おいしいよもぎ餅を持って行ったら、
点滴台を持ちながら、室内を歩いている。

ヒマや~
と連発。

よもぎ餅は、2つペロリと平らげる!
どうも病院食は、食欲がわかないようで
点滴とか、病院のにおいによる精神的なものかなぁ
と言う。

医師として、毎日病院に勤務しているのに
患者として病院に行ったら、においがイヤなのか~
と不思議に思った。



今日は、彼の姉妹も行ったので
「兄弟はいいなぁ」とご機嫌だった。



術後、3日目

2011-12-03 00:22:28 | 治療
2011年 12月3日(土)

痛み止めの麻酔のチューブをつけていると
言い様もなく、身体がだるいので
術後2日目の昨日、とうとうはずしてもらった
と病院に着いたとたん、話し出す。
ずいぶん回復が早く、驚いた。

痛みはロキソニンの内服で抑えているよう。
まだ、食欲はさっぱりで、病院食もほとんどダメ。
1口か2口、お箸をつけるだけだが
持って行ったプリンは、ペロリと平らげた。



ベッドから起き上がるたびに、イタタタ・・と言っている。
傷口を見せてくれた。
開腹した傷は、13~4cmぐらいか。
最近は、糸では縫わず、ホッチキスのような金具で
止めるらしい。
1週間ほどで、抜糸ならぬ抜釘だそうな。




帰り際、「病気したら、頼りになるのは配偶者や」と
2回も言う。

そりゃ、どーも!
ごていねいに!






初めての開腹手術

2011-12-01 23:58:35 | 手術
2011年 12月1日(木)

手術は、15時からの予定だったが
前の人が、ファイバー手術から開腹手術に変わったため
時間が遅れ、16:40にやっとオペ室に入る。

ドラマのように
「頑張ってね!」と見送る。

ドクターは、バタバタと階段を走っておられ
思わず「少しお休みください。Teaブレイクでも
なさってください」と言うと
にっこり笑って「いえいえ」とオペ室に入っていかれた。
ドクターという仕事、ほんとにタンヘンだなぁ!!


個室が空いたというので、引越しを済ませ
部屋で一人、パソコンで急ぎの仕事の文書を作る。


4時間近く経った20:25
病室に帰ってくる。
3時間の手術だった。
腰椎麻酔で、すぐに意識を失い
あとは全く覚えていない
全麻は楽やなぁ! と。

看護師に、今日は脳外の手術あるの?とか雑談。
すぐに覚酔するんだ、と夫も感心している。

酸素マスクをはめ、モニターで呼吸や血圧の管理
さすがに、あちこちから管だらけになっている。

21時頃、教授を先頭に8人の医師団が
どやどやとやってこられた。
「よく頑張られましたね」とか
「ゆっくりおやすみください」とか
口々に声をかけてくださる。

私には、チャック袋に入れた、切り取った病変を見せ
細かく説明してくださる。
これが腫瘍、これは膀胱壁です

腫瘍は、たいのこみたいな、きれいなピンクがかった肌色。
大きさは15mmくらいあったような・・・

腫瘍の横に、肉眼でもザラザラしている部分があり
ひかり力学で診たら、赤く光っていたので
そちらもしっかり取りました、とのこと。

十分に切除したが、尿が200cc入ることを水を入れて
確認したから、たぶん頻尿は大丈夫です、とのお話。

バルーン(管)は、早ければ週明けに取れるそう。



医師団が帰ってから、いろいろ話そうとする。
酸素マスクをしているので、モゴモゴして聞き取りにくい。
しっかり覚酔しているように見えるけれど
「ここは手術室か?」と聞いたり
「もう病室に戻ってきたんか」と言ったり。。

術後の痛み対策としては、麻酔の袋をつけており
少しずつ麻酔が体内に流れるしくみらしい。
もしそれでも痛ければ、付いているポンプを押すと
多目に流れますとのことだった。



「ゆっくり寝てね」
と病室をあとにし、帰宅したのは23時を廻っていた。