猫に腕枕

腎不全の猫と暮らした日々+

暴れる猫にタオル

2005年02月27日 | 腎不全猫闘病記録
今日は通院日。
朝一番を目指して早めに家を出たのだが
着いたのは9時(診察開始時間)ちょうど。既に3人待ちだった・・。
ゆずの動物病院、日曜は午前中のみの診療だから混むのだ。
仕方ない、おとなしく待つしかないか・・と
キャリーを膝に乗せ椅子に座り雑誌を読んでいたら
突然ヨークシャテリアがぴょんとゆずのキャリーを覗き込んだ。
ゆず、怒り爆発っ!
「うわあおーーんっ!」と雄叫びをあげキャリーの中で大暴れ。
「ゆずー、大丈夫だよー」と声をかけるがゆずはちょっと興奮気味。
まずいなぁ・・と思ってるうちに診察室に呼ばれた。

いつものようにキャリーのチャックを開けゆずを出そうとした途端
「ギャンッ!」とゆずが腕に噛み付いてきた。
ま、コートの上から噛まれても痛くないからいいんだけど
問題はゆずがかなり興奮していることと、キャリーから出ようとしないこと。
看護士さんが「ゆずちゃーん、どうしたのぉ?ゆずちゃーん」と呼びかけるも無視。
キャリーに手を入れようとすると噛み付くから手が出せない。
今日の診察はロマノフ先生。「だんだん病院が痛いところだと分かってきちゃったのかな?」と言うので、「待合室でワンちゃんに近寄られたんで怒ってるんです」と説明した。
先生は「ちょっと興奮が納まるまで待ちましょう」としばらくそのまま様子を見た。
そして頃合を見計らってタオルを用意。
前の病院でもゆずが暴れていた時にタオルを使った。
噛みつかないよう顔にタオルを被せて皮手袋で押さえて診察していたのだ。
ああ・・この病院でもゆずついにタオルを被せられちゃうんだと悲しく思ったが、
ロマノフ先生のタオルの使い方はちょっと違った。
先生はキャリーの後ろチャックを開け、後ろからタオルでゆずの体をくるみ
キャリーから出して診察台に乗せると、すぐにタオルは隠してしまった。
そしてゆずが落ち着くまで触らず騒がずまた様子を見たのだ。
私が「ゆずー」と名前を呼んで撫ぜてみたら
ゆずはおとなしく撫ぜられている。
先生はそれを見て「だいぶ落ち着いたみたいですね。では触診しましょう」と診察を開始した。
ゆずは少し唸ったりしたものの、さしたる抵抗はしなかった。
いつも通り輸液開始。
輸液中、ゆずは看護士さん(ゆず好みの小柄で可愛い女の子)を見つめ「ニャン」と鳴いた。
時々それを繰り返すが暴れることはなかった。
若い男の先生が診察室に入って来て大きな機械に何やら投入しスイッチオン。
機械がガタガタガタ・・と動き出したので、ゆずはびっくりして機械を見つめる。
思わず「あの機械は何ですか?」と聞くと
看護士さんは「ブンポウキです。薬を包む機械です」と答える。
先生が「最後にまた大きな音がするからびっくりしちゃうかもしれません。すみません」と言った。
大きな音ってどんな音?と身構えたが、
最後の音は掃除機のゴォーーーッという吸い込むような音。
ちょっと拍子抜け。ゆずも全く反応せず。
先生に「掃除機みたいな音ですね。ゆずは掃除機全然大丈夫なんですよ」と話すと
「珍しいですね。猫はたいてい掃除機嫌がりますよ」と驚かれた。
「掃除機かけてても全く逃げないでデーンと寝てて・・
邪魔なんで時々掃除機で吸ってみるんですがゼーンゼン平気で吸われてるんです」
と言ったら、先生も看護士さんも爆笑。
「reiさん、掃除機で吸わないで下さーい」と言われてしまった。
笑ってる間に輸液終了。
素早くエリスロポエチンの注射を先生が打ち今日の診察も終了。
終わりよければ全て良し~♪

最初はどうなるかと思ったけど、ロマノフ先生がゆずの様子を見ながら慌てず無理せず診察してくれて良かった。
暴れる猫の対応って病院それぞれ。
同じタオルを使っても使い方もそれぞれ。
やっぱり病院は選ばなきゃだなと思った。
ロマノフ先生のようなやり方をしていたら
病院としては時間がかかちゃってしょうがないだろうとは思う。
短時間で患者をさばかないと儲からないだろうし。
前の病院は混んでいたから、暴れる猫は何が何でも洗濯ネットに入れ
タオルを被せて皮手袋で押さえて無理矢理でも診察しないとならなかったんだろう。
待合室で聞いた話だが、ある病院では暴れる動物は全て麻酔で眠らせ診察しているそうだ。
だから診察代がビックリするほど高くなるとか(麻酔代が入るので)。
それってかなり問題があると思う。
年老いた動物や病気の重い子(例えば腎臓の数値がゆずくらい悪い子)には麻酔は危険でかけられないはずだ。
病院は本当にきちんと吟味して選ばないといけないのだ。

ロマノフ先生、ありがとう。30分近く診察にかかってしまってすみません。

----------------------------
ご飯:サイエンスダイエットシニア(ドライ)、焼津のマグロ(缶)、海缶、純缶
お薬:ネフガード2粒、塩酸ドキシサイクリン(パルドマイシン)1/2錠、プレドニゾロン1.5錠
輸液:ソルラクト250ml

好調

2005年02月26日 | 猫雑記
ゆず、今日は絶好調。
まずは昨日食べなかったドライを爆食。
お昼に土手に散歩に行けば、走る走るっ!
「ゆずたーん、あなた貧血気味なんですよー」
と注意しても、どこ吹く風。
ミニと一緒に走ってはジャーンプッ!!
今日は晴れてるとはいえ、かなり寒いんだけど・・・。

家に戻っても常に窓辺に陣取って
『出せ出せ』コール。
ゆずたん、今日のお散歩は終了ですよ。
お家でヌクヌクして下さいっ!

----------------------------------------------------------------
ご飯:サイエンスダイエットシニア(ドライ)、焼津のマグロ(缶)、海缶
お薬:ネフガード2粒、塩酸ドキシサイクリン(パルドマイシン)1/2錠、プレドニゾロン1.5錠
輸液:ソルラクト250ml


オスに嫌われる先生

2005年02月24日 | 腎不全猫闘病記録
今日は動物病院に行く日。
このところエリスロポエチンの注射を打っている関係で
週2回の通院になっている。
注射を打ち始める前は10日に2回の通院だった。
微妙な日数差だけど、エリスロポエチンの注射はあまり間をあけて打っては駄目らしい。
前回打っていた時は週3回だったが、これはPCVが10%とかなり低かったからだろうか。
今回はまだそこまで下がる前に注射を始めたからか
PCVは既に19%(20日の検査結果)まで回復している。
次の検査(2週間後)でPCVが25%位になっていたら、
またエリスロポエチンの注射はお休みだ。

どうかエリスロポエチンがしっかり働いてPCVが上がりますように。
ゆずにエリスロポエチンの抗体がまだまだ出来ませんように。

-------------------------------------------------------
さて今日の診察はM先生。
ゆずは体重をまた増やし3.9kgになっていた。おお!ゆず!すごいぞ~!!
今日は人手が足りないらしく看護士さんがつかなかったので
M先生が一人で補定しながら輸液をした。
以前にもそういうことがあったが、M先生は猫派なだけに猫の扱いが上手く
補定無しの輸液でもゆずはされるがまま~だった。
しかし今日のゆずはちょっと虫の居所が悪い。
ウワーンッと嫌がって鳴き、時々先生の手を噛もうとする。
その度に「ゆず、駄目っ!いい子にして~」となだめるが
ゆずは思い出したように時々先生の手を噛もうとする。

M先生「どうもオスには嫌われちゃうんですよー。
    やっぱり女の子の補定の方がいいのかなぁ」という。
私  「どちらかというと女の子の方が好きみたいですけど、
    男の人が嫌いってことはないですよ。
    あれ? 先生、猫飼ってましたよね?」
M先生「ええ、オス・メス2匹飼ってるんですけど、オスがねぇ・・」
私  「えっ? まさか自分のうちの猫に嫌われてるってことはないですよね?」
M先生「それがメスはもうベタベタに甘えてくれるんですが、
    オスの方はあまり寄ってこないんですよ。
    下手すると1週間触らない時もありますね」
私  「ええっ!1週間も?!・・・珍しいですね。
    あーでも、クールな猫もいますよね」
M先生「メスには好かれるんですがオスには嫌われるんです」

うーん。今日はたまたまゆずのご機嫌が悪かっただけだと思うけど
自分のうちの猫に嫌われる(?)っていうのはどうかなぁ。
独立心が強くてクールなオス猫なのかもしれないけど、
メスがベタベタに甘えてるから遠慮している、もしくはヤキモチやいて拗ねているような気もするし。
猫ってけっこう遠慮したり拗ねたりするもんだし。
猫派なのに駄目じゃんっ!
先生っ!オス猫ちゃんのことも気遣って可愛がってあげて下さいっ!

---------------------------
ご飯:サイエンスダイエットシニア(ドライ)、焼津のマグロ(缶)、海缶、純缶
お薬:ネフガード2粒、塩酸ドキシサイクリン(パルドマイシン)1/2錠、プレドニゾロン1.5錠
輸液:ソルラクト250ml
体重:3.9kg

腎不全闘病記-2-

2005年02月23日 | ブログ以前の腎不全猫闘病記録
( 2004年12月14日の日記 腎不全闘病記-1- の続きになります )

2004年6月2日、今通ってる動物病院に転院した。
転院の決め手は、いろいろ電話で事情を説明した際、応対が優しく丁寧で
こちらの話も聞いてくれ医学的説明もしっかりしてくれたことと
休診日がなく診療時間が長いこと(火木土は9時まで)。

初めての診察は、ゆずの主治医となるI先生だった。
前の病院でのゆずの暴れっぷりが凄まじかったので
「噛みつくので皮の手袋をしてから触れたほうがいいです」とお話したが
看護士さんは「タオルならありますが・・今おとなしくしてるようですから素手でいきましょう」とゆずを優しく抱きかかえてくれた。
I先生は首から数秒で採血した。
ゆずは全く暴れなかった。
ゆず、前の病院では毎回大暴れで、洗濯ネットに入れられ、
頭からタオルを被せられ、皮手袋でギュウギュウ押さえつけられ、
採血するのに20分もかかっていたのに・・。
この病院に来て初めて触診してもらえた(前の病院では触診すらできなかった)。
I先生は「お腹で便が固まっているようなので少しほぐしましょう」
とお腹のマッサージもしてくれた(これも初めて)。
口の中も診てもらえた(初めて)。
レントゲンも撮ったし(初めて)エコーもしてくれた(初めてづくし)。
前の病院がまともに診察できなかったのは、ゆずが大暴れしたせいだから仕方ないことなのだが、病院によってこうも違うとは!
先生は、生化学検査・血液検査結果、レントゲン・エコーの写真を順番に見せながら
丁寧に説明してくれた。
残念なことに数値はかなり悪く、BUNは160.6、CREは11.3、体温は36.5度しかなかった。
でも先生はエコーに写ったゆずの腎臓を私に示し
「まだちゃんとはっきりと形が見えますから静脈点滴をやってみる価値はあります。
これがエコーに形が出ないくらい悪くなっていたなら
お家で少しでも長く一緒に過ごしてあげて下さいと申し上げたと思います。
肝機能が少し低下していますが他の臓器に問題はありませんし」と言ってくれた。
私はその言葉に望みをかけ、即日ゆずを入院させ静脈点滴をしてもらうことにした。

2004年6月7日、ある程度腎臓の数値が下がった(BUNは82.4、CREは5.9)ので退院し、毎日皮下輸液で通院することになった。
しかし6月10日、再び数値が上がって再入院。再度静脈点滴をしてもらう。
今回の点滴では数値はかなり下がったが、PCVも下がり貧血になってしまったため、急遽輸血も行なった。
6月15日、輸血によって何とかPCVが19まで上がりBUNが66.8、CREが4.9になったところで退院となった。
退院後は前回同様、毎日皮下輸液で通院した。
また、貧血改善のため造血ホルモン(エリスロポエチン)の注射を週3回の割合で打っていった。
6月24日から毎日の通院が1日おきの通院になった。
7月13日から週3日(火・木・土←夜9時までやっているので会社から帰宅後通院できる)の通院になった。
しかし7月20日、腎臓の数値がまたもや上がってしまい、毎日通院(輸液)に逆戻り。
私の仕事はそれ程忙しくない。
だから今まで多少遅刻や早退をしても業務に差し支えなかったのだが
さすがにそれもいい加減限界に近づいてきた。
主治医のI先生に「毎日通院するのが難しいので自宅で皮下輸液をさせて下さい」
とお願いした。
7月22日、PCVが27まで上がったので、造血ホルモン(エリスロポエチン)の注射をストップした。
8月3日、元々自宅での皮下輸液を認めていない病院だったのだが
私以外にもそういう要望があったようで
週3回通院でそれ以外の日を自宅で輸液をしてもいいということになった。
その後しばらく容態は安定していたが、10月26日、BUNが133.1と急激に上がり、
ゆずもぐったりと重篤な状態になったため入院した。
静脈点滴で元気をとり戻し10月30日に退院。
しかし11月3日、今度は貧血でぐったりし入院する。
2度目の輸血を行った。

輸血を行う前、I先生から輸血は同じ血液型のものを使っていても
ショック症状(呼吸困難や血尿等)が出ること
そして1回目より2回目の方が出る確率が高いということを説明された。
ショック症状についての説明は私をグルグル迷わせた。
いや、もうだいぶ前から、1回目の輸血の時も
自宅で皮下輸液の針をゆずの背中に刺す時も
いつもいつも私はグルグルしていた。
腎不全は不治の病。こんな延命治療はゆずにとっていいことなのか?
無理矢理生かしているのではないのか?
これは私のエゴではないのか?
それでも、ぐったりしているゆずに何もしないということを選択できず輸血をお願いした。
2回目の輸血は心配されたショック症状こそ出なかったものの
ゆずにとっては相当シンドイものだったように思う。
入院中毎日面会に行ったが、ゆずはずっと辛そうな表情で
私の呼びかけにも何も応えられない状態だった。
静脈点滴で入院した時は明らかに元気になってる実感があったのだが・・。
私は2回目の輸血を選択したことを後悔した。
余計な苦しみを与えてしまったのではと自分を責めた。
11月5日退院。
幸い退院後2日でゆずは驚異的に元気になり食欲も回復した。
ただ1回目の輸血と違って思った程貧血は改善されなかった。
入院前13%だったPCVはいったん20%まで上がったが、
退院後5日で10%に下がってしまった。
今の病院では13%になった時点で輸血しているから10%は即輸血が必要な値だ。
I先生からは3回目の輸血の話がでた。
しかしゆず自身に元気も食欲もあったため
M先生(副院長)の「十分輸血が必要な値ではありますが
元気食欲があるのなら無理に輸血することはないと思います。
短期間に輸血を繰り返すのも体にとって負担になりますし。
猫はPCV8%でもギリギリ大丈夫だと言われています。
造血ホルモンの注射の効き目がでてくるまで、
なるべく輸血は先送りで持たせたいですね」
という意見をとって3回目の輸血は見送った。
輸血は貧血に対して即効性はあるが効果は一時的であるため、
ゆずは輸血と平行してエリスロポエチン(造血ホルモン)の注射もしていた。
エリスロポエチンの注射は貧血の治療に最も有効なものではあるが
効き目がでるのが遅いのが欠点だ。
また一度抗体が体内に出来てしまうと効かなくなってしまう。
前回ゆずにエリスロポエチンの効果が表れたのは1ヶ月を少し過ぎてからだったから
今回もたぶん同じくらいかかると予想された(抗体が出来ていなければの話だが)。
1ヶ月は長い。それまでゆずが持ちこたえてくれかどうか。
不安で眠れない日々が続いた。
しかし、ゆずは数値的には悪いものの不思議と元気だった。
入院中I先生が、ゆずが好むご飯を探して色々と試してくれたおかげで
サイエンスダイエットのシニアなら食べられるようになっており
ゆずは入院時2.6kgまで落ちてしまった体重を2週間で3.1kgまで戻した。
12月2日、PCVが19%まで回復した。
抗体はまだ出来ていなかったのだ。
猫神様ありがとう。先生、看護士さん、ありがとう。
ゆずを応援してくれ、ゆずのために祈ってくれた皆さんありがとう。
世界中の人に「ありがとう!ありがとう!」と言って歩きたいくらい嬉しくて全てに感謝した。

現在、ゆずは病気の猫とは思えないくらい元気だ。
食欲もしっかりある。体重は3.8kg。
私は何かあるたびに頭がグルグルしてしまう弱い介護人だが
出来る限りゆずが穏やかに楽しく過ごせるよう心を配っていきたい。


目で語る猫

2005年02月21日 | 猫雑記
ミニは目で語る。
ふと気づくと私をじっと見つめるミニと目が合う。
ミニは私と目を合わせると、ゆっくり電気(照明)の傘に目線を移す。
私もつられて電気の傘を見る。
傘の上にはミニの大好きな猫じゃらしが置いてある。
再びミニを見ると、ミニもこっちを見てる。
「猫じゃらし、とってよ」と目で語るミニ。
意地悪して無視する。
ミニはさっと私の前に来て、更に私をじっと見つめる。
そして再び視線を電気の傘にやる。
私がつられて電気の傘を見たのを確認してから私と目を合わせる。
「猫じゃらし、とってってば!」

く~~ぅ、ミニたん、何て可愛いんだ~!
と思いっきり猫じゃらしでミニのおでこを叩く(鬼)!
猫夢中状態で食らいつくミニ。
猫じゃらしをクルクル回せば、ミニもクルクル回る。
飽きずにいつまでも猫じゃらしを追いかける。
ミニたん、3歳だけどまだまだ子猫。

---------------------------
ご飯:サイエンスダイエットシニア(ドライ)、焼津のマグロ(缶)、海缶、純缶
お薬:ネフガード2粒、塩酸ドキシサイクリン(パルドマイシン)1/2錠、プレドニゾロン1.5錠
輸液:ソルラクト250ml