かたつむりのように

のんびり、ゆっくり、ゆっくり、・・・歩いていこう
時には アンテナをたてて・・・

バァバがお月様から落ちちゃう・・・

2013年12月06日 20時13分35秒 | 日記

 寒さが増してくると空気は澄み、冬の夜空は一段と美しくなる。

今、西の空には金星が輝き、その近くには鎌のように鋭い三日月が光を放っている。

こんな三日月を見るたびに思い出すことがある。

 

 11年前の春、妹が逝ってしまった。

当時3才5か月であった妹のたった一人の孫Sちゃんは

火葬場の炉からでてきた妹のお骨に

『バァバがとけちゃった!』 と大声で泣き叫んだ。

3才5か月の幼い子がどこまで理解して泣き叫んだのか、

まわりの大人たちは 戸惑いながらもその泣き声は 皆の悲しみを一層深くした。

 

それからSちゃんのママは

『バァバは、お月様に行ったの。お月様からSを毎日見ているからね・・・』 と。

Sちゃんはお月様を見るたびに

(バァバはお月様にいるんだ。あそこから見ているんだ・・・) と思って過ごしたのであろう。

 

満月がだんだん細くなって、今夜のように三日月になった時、Sちゃんは

『バァバがお月様から落ちちゃう・・・』 と泣きじゃくった。

ママはSちゃんを抱きしめ、涙がとまらなかった・・・と。

 

月を見るたびに思う。

私も妹は月にいると・・・

そして、月にむかって話しかける。

『Sちゃんの成長をこの目でしっかりと見ているよ。そして いつか出会うとき

たくさんお土産話をするからね・・・』

 


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