台風19号による多摩川の氾濫で、姪のマンションが水没してしまった。
日頃 美しい景観の多摩川が近いすてきなマンションは、1階と半地下の
メゾネットタイプの部屋であったから、最悪の状態になってしまった。
1階は濁流で胸あたりまでつかり、半地下の部屋は3日間完全に水没してしまった。
半地下のフロアーにあったグランドピアノと1階の2本のタンスを残して
すべて処分したという。
ピアノは姪の父親が孫娘のために贈ったもの。
2本のタンスは、姪の結婚の時の婚礼ダンス。
半地下で3日間も水没していたピアノは、はたして蘇ることができるだろうか。
捨てきれずに残した2本のタンスは、 開かない。
姪は言う「結婚するとき、ママと私が気に入って選んだタンスなんだよ・・・」
その言葉に万感の想いが伝わってくる。
姪の両親(妹夫婦)はすでに他界。二人はどんな想いでこれを眺めていることか。
あんなに幸せな家庭を築き上げていたのに・・・
2年半前、 私は姪のマンションにおじゃました。
そこには幸せが満ち溢れていた(https://blog.goo.ne.jp/rei-007/m/201703
ありがとうの言葉ますます好きになりました)
なのに、 一夜にしてすべてを失うことがあるのだと、過酷な現実を目の前に
私は茫然としてしっかり立っていられない。
姪はメールで
「・・・ポンプ車で半地下の水が抜けて、久しぶりに見たピアノを目の前にして、災害後
始めて涙がでたよ。 夫も泣いていた。今までテレビで、何度もこんな光景を
見ていたけれど、現実は想像の何倍も凄まじかった。でもね、 私は友達が一部屋開けて
くれて、片付作業をしたあとに帰れば、お風呂と夕食がでてきて、 最上級の避難生活を
させてもらっているよ」
姪は幸せなことに、友人、会社の人たち、ゴミ出しを手伝ってくれた娘の大学の若い力
多くの人たちに支えられている。ほんとうに、感謝しきれない。
姪夫婦は50歳前後。
まだまだやり直せると思いながらも、まだ残っているマンションのローン。
これから始まる部屋の解体、 消毒、 リホーム。
そして、仮住いの住居代、靴下1枚も残っていないこれからの生活を思うと
恐ろしさで鳥肌がたつ思いだ。
(どうぞ神様、 姪一家の健康だけはお護りください。健康だけは、 奪わないでください)
私は、じっと祈っている。