友人から はがきが届きました。
『小学生の孫が 「一週間の歌」を替え歌にした「セミの一生」を
数え歌みたいに陽気に歌っているけれど、なんだか切なくてね・・・』 と
『セミの一生』
日曜日にこの世に生まれ 夢と希望を抱いてきた
月曜日に 友達出来た
火曜日に 友達死んだ
水曜日に 友達死んだ
木曜日も 友達死んだ
金曜日は ひたすら泣いて
土曜日は 覚悟を決めた
泣きつくつくつくつくぼうし
次は ぼくが死ぬ
葉書を見ながら 口ずさんでみたものの 歌にはなりません。
おあそびなのに 胸が詰まります。
せみは 長く暗い孤独な地中の生活から 地上に這い出して、
夏の日差しの中で 初めて空を見
友達をつくり 木立の中を飛び交い
小さな体からの弾けんばかり鳴き声は、
歓喜の歌声とばかり思っていました。
でも
立秋をすぎて、このところ
あの大合唱も心なしかトーンダウンしてきたように 思われます。
仲間も少なくなってきたのでしょう。
嘆きの声にも聞こえてきます。
庭に転がっているセミ君の亡きがらに
「悔いなく 生きたかい?」
と 問うてみたくなります。
まだまだ暑さは衰えないのに
昨日、 夏の終わりを告げるつくつくぼうしの声を
聞きました