イスラエル軍のガザ攻撃開始から3か月。住宅の7割が破壊され2万数千人が死亡。ガザ市民220万人のうち190万人が避難し「ガザにいるすべての人が空腹だ」(国連)。イスラエル軍は即時無条件に完全撤退せよ。
2024年1月4日、ガザ境界に近いイスラエル側から撮影したガザ北部の様子(ガザ=新華社配信)
ここまでやるとは。。。
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明後日2024年1月7日で今回のハマスのイスラエル市民への攻撃に端を発したイスラエル軍のガザ侵攻から3か月。
イスラエル軍の攻撃によるパレスチナ人の死者は累計2万数千人で毎日何百人も増え続けており、そのうち4割は子どもたちです。
このイスラエル軍の蛮行について、2023年12月27日、トルコのエルドアン大統領は首都アンカラで開かれた式典で演説し、ガザ地域への侵攻と大量虐殺を続けるイスラエル政府とそれを支援する欧米諸国について
「ネタニヤフのしていることはヒトラーがしたことと何か違うのか。いや、何ら変わらない」
「西側諸国はヒトラーについて悪く語った。ネタニヤフ首相が行っていることは、ヒトラーが行ったことほどひどくないというのか。そうではない」
「ネタニヤフ氏は西側諸国から支援を受けている。あらゆる支援を米国から受けている。その支援で何をしたのか。2万人を超えるガザの人々を殺害した」
と厳しく批判しました。
まさに寸分たがわずその通り。
イスラエルのネタニヤフ首相がガザへの無差別攻撃について「我々が対峙しているのは怪物」「イスラエルだけでなく文明世界と野蛮人との戦い」と強弁してクリスマス休戦さえ拒否。「怪物」はイスラエル政府と軍だ。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、ガザでは人口220万のうち190万人が地区内で避難していて、世界食糧計画(WFP)は2024年1月2日に
「ガザにいるすべての人が空腹だ。食事をとらないことが普通になっている」
と飢餓と疾病のまん延に警鐘を鳴らしました。
また、世界保健機関(WHO)によると、ガザの36の病院のうち13が部分的に稼働しているのみで、水の使用量は衝突前の59〜89%まで減り、避難民が押し寄せる南部ラファのシェルターでは486人で1つのトイレを使う状態だそうです。
さらに、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2023年12月30日、
「ガザの43万9000棟の住宅の約7割、建物のおよそ半分が損傷したか破壊された」
と報じました。
何とイスラエル軍はベトナム戦争で米軍が使用した2000ポンド爆弾という半径300メートルの人間を殺傷するような爆弾を多数使用しているのだそうで、ハマスの構成員だけを攻撃する気などさらさらなく、パレスチナ市民はどれだけ死んでもいいと思っていたことは明らかです。
ネタニヤフ首相はエルドアン大統領からの批判に対して
「イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍隊」
だと主張したというのですが、これほど厚顔無恥な大嘘と開き直りは見たことがありません。
ハマスのイスラエル攻撃から2か月。イスラエル軍によるパレスチナ人の死者は1万7000人。亡くなった子どもは7000人、犠牲者のうち「戦闘員」はたった5000人なのにイスラエル軍が「とても良い効率」。
ところで、エルドアン大統領にアドルフ・ヒトラーと何ら変わらないと名指しで非難されたネタニヤフ首相も反撃し、声明で
「クルド人に対するジェノサイド(大量虐殺)を行い、自身の統治に反対するジャーナリストを投獄した世界記録を持つエルドアン氏は、われわれに道徳を説くことができる最後の人物だ」
と皮肉を返しましたが、実はこれも当たっています。
自分の国を持たない最大の民族と言われるクルド人はトルコやシリアなど各国で迫害を受けているのですが、トルコ軍はクルド人に対して再三にわたり化学兵器を使用するなど、確かに大量虐殺を続けています。
トルコがクルド人武装組織と長年続けてきた紛争での死者は4万人以上に上り、その多くは民間人だということです。
スウェーデンとフィンランドのNATO加盟を承認する条件として、クルド民族への支援を止めることを求めたエルドアン大統領。
さて、近い将来、中国がアメリカ合衆国を凌駕するとグローバルサウスを賞賛する識者は日本でしか相手にされないフランスの「知(痴)の巨人」エマニュエル・ドット氏をはじめとして数多くいるのですが、そういう人は力の信奉者で北と南のどちらの陣営が有利かということしか考えておらず、南の諸国の多くが専制国家で国内の市民を弾圧して人権を抑圧していることは等閑視しています。
また、エルドアン大統領はイスラエルと同じくウクライナに侵略して市民を虐殺しているロシアのプーチン大統領については何も触れませんが、
「自身の統治に反対するジャーナリストを殺害した世界記録保持者」
はプーチン大統領かもしれません。
それに、プーチン大統領はその在任期間が終わっても決して刑事訴追されないように議会に法律を作らせるなど、ネタニヤフ首相もエルドアン大統領もベルルスコーニ伊元首相もできなかったことをやってのけましたから、まさに独裁者で権力は絶大、よほどヒトラーに近い力を持った人物です。
しかし、ロシアとの友好関係を自己の権力維持の道具にしているエルドアン氏は、今までプーチン大統領を批判したことなどないのです。
エルドアン氏の言うようにイスラエル政府の横暴とそれを支える欧米諸国の欺瞞は酷いものですが、だからと言ってBRICSを頂点とするグローバルサウス側が善でも正解でもないのが、国際政治の難しいところです。
世界はそんなに単純じゃない。
ロシア軍はウクライナへの侵略を開始してからの2年弱で、現役の地上兵力のうち87%、31万5千人以上の死傷者を出して失った。それでも戦争を継続できるプーチン大統領の専制支配はもはや奴隷制だ。
それにしても今、急を要するのはイスラエル政府と軍の蛮行を止めることです。
ネタニヤフ政権の一角である極右政党「宗教シオニズム」を率いるベザレル・スモトリッチ財務相は2024年1月1日の党の会合で、
「イスラエルは安全を確保するためにガザを永久に統治しなくてはならない」
「ユダヤ人入植地の建設とともにイスラエル軍の常駐が必要だ」
と述べました。
これに対して、米国務省は
「扇動的で無責任だ」
と非難する声明を出したというのですが、本当に無責任なのは、国際社会がイスラエル政府を非難しようとすると妨害し、イスラエル政府を止めるどころかさらなる軍事援助をしようとしているアメリカ政府です。
グテーレス国連事務総長が半世紀ぶりに国連憲章第99条に基づいて求めたガザで人道目的の即時停戦を求める決議案に対して、安保理理事国15カ国中13カ国が賛成したのに、アメリカ政府が拒否権を発動して否決。
ところで、2024年1月2日にはレバノンの首都ベイルートで、イスラエルが無人機を用いてハマスの副指導者アロウリ氏ら6人の幹部を殺害したというのですが、イスラエル政府が国境をものともせず武力行使をした例はこれまでも枚挙にいとまがありません。
レバノン南部の親イラン組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師は1月3日に支持者に向けたテレビ演説でイスラエル政府に対して
「レバノンとの戦争を考えているならば、我々の戦いは制限のないものとなる。我々は戦争を恐れていない」
と警告したそうなんですが、ネタニヤフ首相は戦争が終わっても政権を維持してほしいという有権者が15%しかいない状況ですから、いくらでも戦争を長引かせるつもりで、戦火の拡大をむしろ望んでいる可能性さえあります。
今年もまた戦争の一年にならないように、国際社会はイスラエル政府とそれを支えるアメリカなど欧米諸国を包囲して弾劾すべきですし、日本も岸田自公政権のような物言わぬ政府ではなく、イスラエルとアメリカ両政府に毅然として即時撤退を求められるような政権を樹立しないといけません。
シファ病院にいた未熟児の赤ちゃんたち。
イスラエル軍の戦争犯罪でガザ北部の全病院が稼働停止。イスラエル陸軍に包囲されたガザ最大のシファ病院では未熟児ら34人死亡。軍は即時撤退、ネタニヤフ首相はパレスチナ自治政府と和平協議を開始せよ。
2024年1月4日、ガラント国防相はガザ地区での戦闘の今後の見通しに言及し、南部ではイスラム組織ハマスの壊滅に向けた攻撃を継続する一方、北部では標的を絞った作戦に移行する方針を明らかにした。
イスラエル軍が人質奪還を大義名分にガザ全域への攻撃を再開。パレスチナ市民200万人が集まる南部へも地上侵攻を開始。イスラエル政府がパレスチナ人を解放すれば人質も戻る。イスラエル軍は即時撤退せよ。
参考記事 村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより
イスラエル・パレスチナ問題について国連安保理での議論(2023年12月末) (メモ)
「私の祖父は、ガザを爆撃するためにアウシュヴィッツを生き延びたわけではない。」 (一人のイスラエル人からのイスラエル政府批判) (メモ)
「負け組」のアメリカから独立するため、日本は中国に対抗して核武装しろと言い出した「痴の巨人」(-_-;)。
未だに親露派陰謀論者の御用達。
ロシアもウクライナもイスラエルもアメリカも、敵勢力の幹部を容赦なく暗殺するのですが、例えば9・11テロの主犯としてオバマ政権が派兵したアメリカ特殊部隊に殺されたビン・ラディン容疑者など、どの程度テロに関与していたのか、全く不明のままではないですか。
本来、容疑者は逮捕して裁判にかけ真相を解明したうえで適正な処罰をするのが法治国家なら当然です。
それを「テロリスト」なら問答無用で殺していいという発想がもう狂っているのですが、何万人も人が死んでいる戦争中にはそんなことを誰も気づいてくれません。
9・11同時多発テロから10年 アメリカ市民は犠牲者だが、アメリカは加害者だ
アメリカのペロシ下院議長が米中激突の危険を冒して台湾に強行訪問。アルカイダ最高指導者を裁判なしに問答無用で暗殺。アメリカの横暴が世界を危険にし続けている。
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トルコのエルドアン大統領はガザ地区への軍事作戦を続けるイスラエルのネタニヤフ首相について「ヒトラーと何ら変わらない」などと述べて激しく非難しました。
これに対してネタニヤフ首相は強く反発していて、両国の関係は悪化の一途をたどっています。
トルコのエルドアン大統領は27日、首都アンカラで開かれた式典で演説し、イスラエルによるガザ地区への軍事作戦について「イスラム教徒としてわれわれはこの弾圧を止められないことを恥じている」と述べました。
その上で「ネタニヤフのしていることはヒトラーがしたことと何か違うのか。いや、何ら変わらない」と主張し、かつてユダヤ人を虐殺したナチス・ドイツのヒトラーを引き合いに出して、ネタニヤフ首相を激しく非難しました。
これに対してネタニヤフ首相は「クルド人を虐殺し、政権に批判的な記者を投獄するエルドアンがわれわれに道徳を説けるはずがない」と強く反発したうえで「イスラエル軍はエルドアンが称賛する残忍なテロ組織、ハマスと戦っている」と主張しました。
エルドアン大統領はハマスを擁護する姿勢を強調する一方、イスラエルに対しては「テロ国家だ」などと重ねて非難していて、双方が相手国に駐在する外交官を呼び戻すなど、両国の関係は悪化の一途をたどっています。
ガザ190万人避難・住宅7割損壊 衝突3カ月、停戦遠く
イスラエル・ハマス衝突
2024年1月5日 18:02 [会員限定記事] 日本経済新聞
【イスタンブール=佐野彰洋】イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が始まって7日で3カ月となる。イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃で、住民の8割に当たる190万人が避難を余儀なくされている。住宅の7割が損壊したとの分析もある。早期の停戦は見通せず、人道状況の悪化に歯止めがかからない。
「ガザ北部の自宅周辺への攻撃が続き、中部に逃れてテント暮らしをしてきたが、ここももう安全ではない。南部のラファに向かう」。4人の子を持つ父親で医療技術職のアリさん(39)は日本経済新聞の電話取材に語った。
衝突はハマスによる奇襲越境攻撃を機に始まった。イスラエルは当初から激しい空爆や砲撃で反応、ハマス壊滅を掲げ2023年10月下旬に地上侵攻に踏み切った。
イスラエル軍は北部のガザ市などから中部や南部に作戦範囲を広げてきた。北部の住民に避難を求めた南部はその後攻撃対象となった。
南部ハンユニスの近くのマワシでは、4日イスラエル軍の攻撃で14人が死亡した。国際非政府組織(NGO)「セーブ・ザ・チルドレン」は、マワシがイスラエルが定めた「安全地帯」だったとし「ガザにはどこにも安全な場所がない」と非難した。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、190万人が地区内で避難している。世界食糧計画(WFP)は2日「ガザにいるすべての人が空腹だ。食事をとらないことが普通になっている」と飢餓と疾病のまん延に警鐘を鳴らした。
世界保健機関(WHO)によると、36の病院のうち13が部分的に稼働しているのみ。水の使用量は衝突前の59〜89%まで減り、避難民が押し寄せる南部ラファのシェルターでは486人で1つのトイレを使う。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は12月30日、「ガザの43万9000棟の住宅の約7割、建物のおよそ半分が損傷したか破壊された」と報じた。
米専門家の衛星画像分析によるとガザ市を含む北部では7〜8割、南部のハンユニスでも3〜4割の建物が損壊したとみられる。
イスラエル軍は民間人や施設の被害の最小化を図っていると主張する一方で、ハマスが、病院や学校を軍事利用したり、市民を人間の盾にしたりしていると説明している。
ガザの保健当局は4日、死者数が2万2438人に達したと明らかにした。WHOによると、行方不明の報告が7000人と、倒壊した建物などの下敷きとなったままの恐れがある。
イスラエルでは約1200人が死亡、地上侵攻開始後の軍の戦死者は170人を超えた。
ガラント国防相は4日、今後の作戦段階と戦後のガザ統治を巡り構想を示した。人質の奪還やハマス解体、ガザからの軍事的脅威の除去という目的達成まで戦闘は続くと強調した。
ガラント氏は、イスラエルはガザ住民を統治しない、作戦の自由は保持、ユダヤ人入植地はつくらないなどとする原則も表明した。米国が主導し、欧州や周辺のアラブ諸国が復興を支援するとした。
イスラエル国内では極右政党出身の閣僚がガザの「永久統治」や住民の他国への「移住」、過去に撤去した入植地の再建設に言及し、米の批判を浴びるなど物議をかもしている。ブリンケン米国務長官の訪問を控え、沈静化を図った可能性がある。
「ガザを永久に統治」「ユダヤ人入植地を建設」…イスラエルの強硬発言に米国務省「無責任だ」
極右政党「宗教シオニズム」を率いるベザレル・スモトリッチ財務相は1日の党の会合で、「イスラエルは安全を確保するためにガザを永久に統治しなくてはならない」と述べた。スモトリッチ氏は「ユダヤ人入植地の建設とともにイスラエル軍の常駐が必要だ」とも言及した。
イスラエルは2005年に占領コストの負担増などから、ガザの入植地を一方的に撤去させた。別の極右政党「ユダヤの力」を率いるイタマル・ベングビール国家治安相は1日の党の会合で、ガザのパレスチナ人住民を他国へ移住させる計画の策定を求めた。
ガザでの人道状況が悪化する中でのネタニヤフ政権幹部による相次ぐ強硬な発言に関し、米国務省は「扇動的で無責任だ」と非難する声明を出した。
パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が続く中、周辺国で緊張が高まっている。レバノンの首都ベイルートで2日、イスラエルが無人機を用いてハマスの副指導者アロウリ氏を殺害したと報じられたことで、各地に展開する親イラン武装組織が反発を強めているためだ。こうした組織がイスラエルに対する攻撃を激化させる恐れもあり、中東情勢は不安定さを増している。
「アロウリ氏の殺害は危険な行動だ。罰せずにはおけない」。ハマスと連帯するレバノン南部の親イラン組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師は3日、支持者に向けたテレビ演説でこう訴えた。イスラエルに対しては「レバノンとの戦争を考えているならば、我々の戦いは制限のないものとなる。我々は戦争を恐れていない」と警告した。
ヒズボラは3日、レバノン南部からイスラエル北部に向けて相次いで砲撃を実施。イスラエルも空爆などで反撃しており、国境沿いでの交戦は徐々に激化している。
また、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸では3日、アロウリ氏の殺害に抗議するデモが起きたほか、大規模なゼネストも行われた。
ガザ地区では3日もイスラエル軍による空爆や戦闘が続いた。ロイター通信によると、イスラエル軍はガザ地区中部ヌセイラットの住民に対し、退避を呼びかけるパンフレットを航空機から散布した。ヌセイラットやブレイジなど中部の難民キャンプは激しい砲撃や空爆を受け、多くの建物が倒壊した。南部ハンユニスでもハマスの戦闘員とイスラエル軍による戦闘があり、パレスチナ赤新月社の本部周辺も砲撃を受けたという。
ガザの保健当局によると、これまでの戦闘による死者数は3日時点で2万2313人、行方不明者は7000人に上っている。多くの人ががれきの下に埋まっているとみられる。【カイロ金子淳】
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ネタニヤフ個人には土壇場なり瀬戸際があるでしょうが、プーチンは安全圏でのんびり左団扇でしょう
こいつらより格下の「3頭目の狂犬」ミャンマーのことも個人的には気になってます
報道は少ないんですがそれでも昨年11月以降軍政が全土で不利な状況下だとか
ぬか喜びはできませんが、国連決議も実質無視して助けてるネトウヨ兄弟分みたいな軍政に何かあったら、と自民党も気が気じゃないでしょうね(笑)
上にネタニヤフと同類のエルドアンの悪人ヅラも並んでますが、こいつらにプーチンとオルバン(ハンガリー)を加えて個人的には「悪党四天王」だと思ってます
まったく「男塾死天王」の風上にも置けん奴らですが