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「知日派」として知られ、アメリカ・ブッシュ政権の国務副長官を務めたリチャード・アーミテージ氏が2025年4月13日に79歳で死去しました。
アーミテージ氏はレーガン政権で国防次官補を務めたほか、2001年にはブッシュ政権の国務副長官に就任し、対日政策の中心を担ったほか、アメリカ同時多発テロ後の対応にもあたりました。
同氏は、2001年9月11日の世界貿易センタービルなどへの同時多発テロの発生直後には、会談した当時の日本の駐米大使に対し、
「ショー・ザ・フラッグ(=旗を見せろ)」
と伝えたとされ、日本に国際貢献を求めるアメリカの姿勢を示す象徴的な言葉として、広く知られています。
まあ、ブッシュ政権の副大統領だったチェイニー氏やラムズフェルド国務長官と並ぶネオコン(新保守主義。アメリカ流の「自由主義」や「民主主義」を国際的に推進するため、武力介入を含む積極的な外交政策を支持する)ですね。
真ん中のアメリカ人がご存知、イラク戦争を開始したブッシュ政権時代の国務副長官リチャード・リー・アーミテージ氏。
日本会議の櫻井よしこ氏が「『あなたは祖国のために戦えますか』。多くの若者がNOと答えるのが日本です。安全保障を教えてこなかったからです。」。アメリカの産軍複合体の手先のくせにどの口で言うか。
このアーミテージ氏は国務副長官退任後もたびたび来日するなど、共和党の「知日派」として、日本の政界に多くの人脈を持っていました。
2024年にも総理官邸で岸田前総理と面会し、外交戦略などについて意見交換を行っています。
また、ジョセフ・ナイ元国防次官補らと発表してきた「アーミテージ・ナイ報告書」は、日米外交や東アジアの安全保障に大きな影響を与え、長年にわたって「ジャパン・ハンドラー」という異名をほしいままにしてきたのです。
この報告書はアメリカの産軍複合体の悪名高きシンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)が作成したもので、2000年から2020年にかけて5回も公表されています。
そのうち2000年の報告書では、憲法9条を「日米同盟の妨げ」と指摘し、さらに日米間の「対等な同盟」という概念を初めて提示して、2015年に安倍政権が強行採決をした集団的自衛権行使を容認する安保法制と言う形で結実しました。
アメリカの産軍複合体のための「美しい日本の自主憲法」。このどこに美しさや自主性がある!
日本会議の幹部や日本の右翼政治家がアーミテージ氏やCSIS詣でをすることは敢行になってきました。
自民党が4月15日に党本部で開いた外交部会などの合同会議ではアーミテージ氏の死を悼んで出席者が黙とうをささげたそうなんですが、これがもう対米従属の象徴ですね。
訪米中の稲田朋美氏にアーミテージ氏が「安保法制の成立に対する強いサポートに感謝する」の本末転倒。
2022年5月3日火曜日午前10時〜午前11時
CSIS本部
右からジョン・E・メロウ外交問題評議会上級研究員、小野寺五典自由民主党安全保障調査会長・元防衛大臣、 佐藤正久自民党外交部会長、シーラ・スミス氏。
佐藤正久自民党外交部会長が、北海道に日米の中距離ミサイルを置くことを米ネオコン研究所CSISで提案。ロシアの攻撃目標になるのは必定!「反撃能力」=敵基地攻撃能力を具体化することがいかに危険かは明白だ。
日本の政治家がCSISに行くと必ずネジを巻かれて帰ってきて、軍拡を主張する。
自民党安全保障調査会が「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と言い換える提言案。「迎撃のみではわが国を防衛しきれない恐れがある」とする以上、どう言いつくろっても反撃ではなく先制攻撃能力であり憲法違反だ。
前述のラムズフェルド氏と並んでアーミテージ氏に2015年秋の叙勲では、政府の基準で「内閣総理大臣、衆議院議長、参議院議長又は最高裁判所長官の職にあって顕著な功績を挙げた者」に授与するとされている最高位の旭日大綬章をやったということで、わたくし、かなり呆れました。
日本の勲章の一つで、旭日章の最高位。2002年(平成14)8月の閣議決定「栄典制度の改革について」で制定された。それ以前は、明治期に確立した勲章制度により勲一等旭日大綬章とされていた。
イラクのフセイン政権が大量破壊兵器を保有しているなどとでっち上げて、イラク戦争を正当化したブッシュ政権の中核の一人がアーミテージ氏。
そのアーミテージ氏、ブッシュ政権に加わっていたようにもともと共和党の人なのですが、2016年の米大統領選挙ではもしトランプ氏が共和党の大統領候補になるなら、自分は民主党のヒラリー・クリントン氏を支持すると明言しました。
こういうネオコンや産軍複合体から支持された事実から、ヒラリー達民主党のワシントン界隈はDS(ディープステート=闇の政府)の一員なんだ、というトランプ氏周辺が発祥のDS陰謀論がなんだか説得力を持ったのだと思います。
共和党のジャパン・ハンドラー(日本を操る人)、アーミテージ氏が民主党のクリントン氏を支持!
トランプ大統領もとんでもないけど、民主党政権だって戦争中毒でどっちもどっちだという話の象徴的な存在だったのがアーミテージ氏。
そのアーミテージ氏に先導されるがままに安保法制を作ってしまい、さらにそれと敵対するトランプ政権からは兵器を爆買いしたという、ダボハゼのように悪いのとくっつく安倍晋三氏が日本の諸悪の根源であることも忘れてはならない話です。
集団的自衛権容認を野田佳彦民主党政権に押し付け、第二次安倍政権に引き継がせたのもアーミテージ・ナイレポート。
そんな野田佳彦氏が野党第1党の代表にまたなっているのが本当にあってはなら「ナイ」話だ。
野田民主党政権、安倍自民党政権を動かすアーミテージ・ナイレポートとは何か。
編集後記
10年前まではアーミテージ氏らネオコンを批判していればよかったのですが、そんなネオコン組でさえついていけないモンスターであるドナルド・トランプ氏が2回目の大統領になってしまうのですから、恐ろしい時代です。
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アメリカのブッシュ政権で国務副長官を務め、知日派として知られたリチャード・アーミテージ氏が13日、死去しました。79歳でした。
アーミテージ氏は、1967年に海軍士官学校を卒業して海軍入隊後、ベトナム戦争に従軍。
1980年代には共和党のレーガン政権で国防次官補を務めました。
また、2001年には共和党のブッシュ政権で国務副長官に就任。
共和党政権きってのアジア通で、知日派の1人として知られ、たびたび日本を訪れ、対日外交でも大きな役割を果たしました。
2001年の9月にアメリカで同時多発テロ事件が起きると、政権が掲げた「テロとの戦い」において当時のパウエル国務長官とともに、共和党穏健派の重鎮として関係国から協力を引き出す外交交渉の前線に立ちました。
「show the flag」や「boots on the ground」といった表現で関係国に協力を迫ったと報じられました。
日本の当時の小泉政権がアメリカ軍への支援を強化するため自衛隊のイージス艦の派遣を決めた際には、国務副長官のアーミテージ氏が、NHKなど日本の記者に直接、電話して、「小泉総理大臣の決断を高く評価する」とみずから声明を読み上げて歓迎する姿勢を示しました。
また、2002年に当時の小泉総理大臣が北朝鮮を訪問し、キム・ジョンイル(金正日)総書記と日朝首脳会談を行ったことについて、アーミテージ氏は、NHKのインタビューで、日本側から事前に連絡を受け、ブッシュ大統領とともに賛成の意思を伝えたことなどを明らかにしました。
アーミテージ氏は、近年、トランプ氏の外交や安全保障政策に反対し、2016年の大統領選挙では、ブッシュ政権の元高官などとともに民主党のクリントン候補を支持する考えを表明し、その後もトランプ政権とは一貫して距離を置いてきました。
一方で、民主党のクリントン政権で国防次官補を務めたナイ氏とともに「アーミテージ・ナイ・リポート」という日米同盟の強化を目指した超党派の提言書を2000年から2024年まで6回にわたって発表し、アメリカの対日政策の理論的支柱になってきたとも言われています。
アーミテージ氏は、2022年に行われたNHKのインタビューで、日米同盟の最大の課題と言える中国への対応について、次のように語っています。

「いまのアメリカとロシアの関係は「冷戦」に近い。しかし、アメリカと中国の関係は「冷戦」とは言えません。なぜなら、米中両国は互いに依存し合わなければならないからです。ただ、かなり冷え込んだ関係ではあります。中国は大勢の国民を成功裏に導くことができていません。国家の運営がうまくいっておらず、これからもっと大きな課題を抱えることになります。それに引き換え、アメリカと日本は、かつてないほど関係が深まっています。日米両国はいま、課題に立ち向かう上で、よりよい状態にあるのです。」中国に対応する上で、日米同盟の強化は欠かせないと主張し、提言し続けてきたのが、アーミテージ氏でした。
自身が設立した会社、「アーミテージ・インターナショナル」によりますと、アーミテージ氏は肺塞栓(そくせん)症のため13日、亡くなったということです。79歳でした。
石破首相「多大なる功績に改めて敬意」
アメリカのアーミテージ元国務副長官が亡くなったことを受けて石破総理大臣は弔辞を送りました。
この中で石破総理大臣は「アーミテージ元副長官が逝去されたとの知らせを受け、心よりお悔やみ申し上げます。元副長官は対日政策に深い知見を持ち、日米同盟の強化に尽力されました。多大なる功績に改めて敬意を表するとともに日本政府と国民を代表し、み霊の安らかならんことを心よりお祈り申し上げます」としています。
岩屋外相「長らく日米同盟に貢献」
岩屋外務大臣は、参議院外交防衛委員会で「アーミテージ氏は、長らく日米同盟の充実、強化のために多大なご貢献をいただいた方だ。心から哀悼の意を表するとともに、ご冥福をお祈りしたい」と述べました。
その上で、ことし1月にアメリカを訪れた際にアーミテージ氏と会談したことに触れ「思えばこれが最後になったが本当に残念に思う。ご遺志を継いで日米同盟のいっそうの充実、強化に努力していきたい」と述べました。
林官房長官「かつてなく強固な日米同盟に大きく貢献」
林官房長官は閣議のあとの記者会見で「深い悲しみに包まれている。イラク戦争や北朝鮮問題など、さまざまな難題に対し日本と緊密に連携しつつ、先頭に立って対日外交に取り組まれたことは今日のかつてなく強固な日米同盟に大きく貢献した。その後も政策提言や人的交流を精力的に行い党派を超えた対日理解の促進にも大きく寄与された。生前の活躍に改めて敬意を表するとともに謹んで哀悼の意を表したい」と述べました。
アメリカ外交界きっての知日派、リチャード・アーミテージ元国務副長官が4月13日、亡くなった。日米関係を、お題目ではなく実効性のある同盟に引き上げようと奔走、集団的自衛権の行使容認など日本の安全保障政策の転換を結果的に後押しした。

時あたかも、トランプ大統領が日本への不満、非を鳴らし続けている。無知な指導者が愚かな言動を繰り返す中にあって、重鎮をも失った日米同盟が漂流してしまうのではないかとの危惧は少なくない。
9条改正への強い期待感を表明
アーミテージ氏死去を惜しむ声は日本国でも相次いだ。石破茂首相は「深い知見を持って日米同盟の強化に尽力された功績に敬意を表し、御霊の安らかならんことをお祈り申し上げる」と、型通りながらも丁重な弔意を表明した。
筆者は2004年8月、ブッシュ政権(子)1期目の国務副長官だったアーミテージ氏に単独でインタビューした。副長官は、日本を防衛するというコミットメントは絶対的なものだと強調しながら、「日本の憲法9条は(日米)協力にとっての束縛だ。米国の艦船が攻撃されても、日本は助けてはくれない。一方通行だ」と片務性の不備を指摘した。
9条改正はあくまで日本自身の問題との見解を示したうえで、「日本が手続きを踏んで決断することを期待している」「米国は、日本の国連安全保障理事会入りを支持しているが、(常任理事国が)自らの兵力を展開できなければ、皮肉なことになる」とも述べ、改正の必要性を強調した(2004年8月6日 産経新聞)。
インタビューの直前、アーミテージ氏は訪米した中川秀直自民党国会対策委員長(当時)に、「(憲法9条は)日米同盟への障害」との認識を表明し、日本国内で物議を醸していた時期だった。氏はインタビューで、「障害」との表現を否定、「束縛」という言葉を繰り返した。
筆者が籍を置いていた新聞社は、憲法改正を積極的に支持していたことから、副長官は日本側に自身の発言の真意を説明するには、いい機会と場であると判断したようだ。
余談にわたるが、薄暗いながら荘重な副長官室で行ったインタビューの冒頭、報道担当官や日本担当官らが居並ぶなか、そうしたスタッフ任せにせず、自らコーヒーを入れてくれたことに恐縮したのを覚えている。
錦の御旗として利用されることも
氏は日本への強い影響力を持っていただけに、その言動が〝錦の御旗〟として利用されることも少なくなかった。日本の指導者らによる靖国神社参拝問題もそのひとつだ。
アーミテージ氏は副長官退任後の06年7月、この問題について述べたことがある。「戦没者追悼をどうするかは日本自身が決めることだ。中国は日本に対して中止の指示や要求をすべきではない」と述べ、靖国参拝に一定の理解を示した(06年7月20日、産経新聞)。
しかし、同じインタビューで、靖国の遊就館について「一部の展示は米国人や中国人の感情を傷つける。日本人一般の歴史認識にも反する」と明確に指摘、不快感を示した。
日本の友人として支持しながら、日本とその近隣諸国との関係が不安定になることを恐れた氏の精一杯の態度表明だった。
靖国参拝に反対する勢力は、「アーミテージ氏も反対」と叫び、支持派は「理解を示した」と宣伝。米国の公式見解と日本への友情に揺れたつらい選択だったろう。
中国の台頭予測、集団的自衛権容認促す
アナポリス(海軍兵学校)出身。ベトナム戦争での勇敢な行動で名を馳せ、その後外交界に転じた。
レーガン政権で国防次官補代理を務め、日本勤務の経験こそなかったが、アジア太平洋の情勢には精通していた。2000年、ジョセフ・ナイ元国防次官補と共同で取りまとめた日米関係に関する「アーミテージ・ナイ・リポート」初版で、すでに日米同盟強化、日本の集団的自衛権解禁を強く提唱した。
米英同盟のような関係を模索していたといわれるが、中国が台頭、アジア・太平洋における大きな脅威になるであろうことを予測していたようだ。
自らの信念が日本を動かし、集団的自衛権行使容認など大国として当然の行動の原動力となったが、トランプ現政権の登場で日米関係は今、その変質の可能性が取りざたされている。
日米関係の〝時代の変化〟
トランプ大統領は16年、1期目の選挙運動中から、日本の在日米軍駐留経費が「なぜ100%ではないのだ」などと不満を表明してきた。最近も関税引き上げ問題に関連して「日本とはうまくやっているが、われわれは彼らを守るにもかかわらず、日本はわれわれを防護する必要はない」(4月10日、ホワイトハウスで)と持論を展開した。
日本が基地を提供、米軍が防衛義務を負うというのは日米安保条約の基本であり、日本はすでに集団的自衛権行使容認にも踏み切っている。駐留米軍経費についても25年(令和7年)度予算で2200億円を計上、負担する予定だ。
それを知ってのうえか、トランプ氏が不当な日本批判を繰り返せば、米国、安保条約に対する日本国民の不信、不満を再燃させ、同盟は危機に陥る。
アーミテージ氏の現役時代、日米関係は「黄金時代」といわれ、アメリカの政官界、学界、メディにも知日派が数多くいた。現在はといえば、シンクタンク、学界からは日本専門家がリタイアなどで相次いで姿を消し、その後新しい世代の台頭に至っていない。
トランプ政権の厳しい対日政策が続く限り、日本としてもアメリカ以外の国、東南アジア、豪州などとの関係強化を迫られ同盟は変質を余儀なくされる。アーミテージ氏の死去は、時代の変化の残念な象徴ともいうべきだろう。
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→旗幟を鮮明に≒はっきりしろ、
であって、軍旗を見せろ、まして、軍旗を見せに来い、ではないはずです。旗だったら、白旗だろうが日の丸だろうが良いはずですし。
だいたい、キリスト教の文化の基盤の一つが、神との契約なんですから、(右翼大好き押しつけ)憲法に反することはできないというべきだったと思います。売国万歳でなければ。
ついでに、USAでは、郵政民営化の話がちろっと出てるとか?
かと
アーミテージ=ナイ・レポートも昨年第6版が出てますが、G7にオーストラリアと韓国を加えろ、などの提言はいかにも先進国が後手に回ってるという印象を強めてると思います
政策の多くは賛成できませんが、トラ公のような卑しい人格破綻者とは違い、一定の人品骨柄を感じさせました
「力」でアメリカ型民主主義を輸出するCSISに対し、「民主主義はロシアなみでいい」というトラ公のゼノフォビア層による共和党のリモデルが成功した今、役割を終えたことと天寿が重なったということでしょう