ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『レプリカズ』

2019-05-19 21:40:04 | 映画[ら]

『レプリカズ』

監督:ジェフリー・ナックマノフ
出演:キアヌ・リーヴス/アリス・イヴ/トーマス・ミドルディッチ/ジョン・オーティス

 ロボットに死亡した人間の意識を埋め込んでクローンのように蘇らせる実験をしている科学者(キアヌ・リーブス)、不幸にも事故で家族を亡くしてしまう。そこで職業柄あきらめられずに蘇らせようと奮起する物語。クローンとか蘇生とか死体とか言うともうゾンビ映画かと思ってしまうが、そういう意味のホラーではない。でも道徳的にはホラーかもしれない。まぁSFなので別にいいんだけど。

 難しい装置に難しい理論を詰め込めばあっという間にすごいものが生まれて来るらしい。ちょっと予想ができちゃう所もあるけれど、科学的にどうだこうだと詮索しないで、「なんでやねん」とか言いながら奇抜なラブストーリーを楽しめばいいんじゃないの?

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クリムト展 ウィーンと日本1900

2019-05-12 19:48:03 | 美術[か]

「クリムト展 ウィーンと日本1900」@東京都美術館

 没後100年のクリムト展、同時代にウィーンで活動した画家の作品の中で、グスタフ・クリムト作品は全120点のうち50点以上となっている。初期の頃は真面目に古典絵画を描いていたクリムト、そのうち作風を変え、ウィーン分離派を結成し、やがて金箔官能オヤジになって行く。私がクリムトで思い浮かべるのは言うまでもなくその琳派みたいな金ぴか作品。今回は代表的な金ぴか作品《接吻》は来ていないが、《ユディトI》が来ている。金色の装飾を施した額も含めてゴージャスな金ぴか作品なので端っこにちょん切られた首が描かれていることを忘れがち。

 生涯未婚のまま14人の子供がいたという摩訶不思議なクリムト。裸婦な絵のモデルになった女性たちに子供を産ませてしまう不届き者だったが55歳で生涯を終えた。割と早死にしているが自由奔放に生きていたようなのでまぁいいか。女性ばかり描いていた印象が強いが、風景画なども多数描いていたようだ。今回はいくつかの風景画も展示されている。

 《ベートーヴェン・フリーズ》は34mもある壁画。この大きさは何かと思ったら、ウィーン分離派館の壁を飾っているものだそうで、今回その原寸大の複製が一室を囲むように展示されている。中央の絵のゴリラが印象的だが両脇の絵はけっこう隙間が多い。日本の美術にも影響を受けたための隙間の美学なのか、時間が足りなかったからなのかは知らない。 


グスタフ・クリムト《ユディトI》


グスタフ・クリムト《ヘレーネ・クリムトの肖像》:弟エルンストの娘


グスタフ・クリムト《17歳のエミーリエ・フレーゲの肖像》

 

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会津さざえ堂

2019-05-03 19:34:30 | Weblog
会津さざえ堂 (円通三匝堂)

 せっかく会津磐梯方面に来たのだから、前から一度行きたいと思っていた「さざえ堂」を訪問。会津若松駅からなら歩いても30分くらい。いや歩いてないけど。標高314mの飯盛山に建っていて、白虎隊が自刃した地でもあり白虎隊の記念館や史跡もある。高さ16.5mのさざえ堂、正式には円通三匝堂(えんつうさんそうどう)と言うらしい。むずかしい名前だね。寛政8年(1796)に建立されたもので、見た目も変にひねくれ曲がっているが、上り通路と下り通路が交わらない独特の二重らせん構造をしている。

 拝観料400円を払ってギシギシ音がする木造の坂道を上って行く。グルグル回って最上部に着くと、弧を描くように下り道が始まる。最上部は六角形がわかるような天井と、柱、壁の至る所に千社札が張り巡らされていてジブリの妖怪でも住んでいそうな雰囲気。今はメディアでよく話題になっていてみんな見慣れてしまっているが、初めて見たら外観の佇まいだけでも妖怪の棲家っぽく感じられる。坂道の途中も似たような景色が続いているだけだが、そこはかとなくワクワクするような探検感を味わえる。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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会津慈母大観音像

2019-05-03 19:12:56 | Weblog
会津慈母大観音像
 
 せっかく会津磐梯方面に来たのだから、とはいえ実は忘れていたのだが、諸橋近代美術館からの帰路、ズ~~~~ンと立っている観音像が目に入り「あっ、ここにあったのか」ということで偶然通りかかったおかげで見ることができた。会津若松市の「祈りの里 会津村」という施設の中にある57mの観音像。
 
 サイズは56mの富津市の東京湾観音と同じくらい。内部にはらせん状の階段があり40mの高さまで登ることができる。そういうところも東京湾観音と似ている。でも東京湾観音みたいに頂上で外の風を浴びて絶景を満喫とはいかず、小さな窓からちょっと外を覗くだけ。東京湾観音は丸い玉を持っているが、会津慈母観音は赤ちゃんを抱えている。こんなに大きな観音像なのに牛久大仏の半分以下とはどういうことだ!
 
 「祈りの里 会津村」は横浜の宗教法人法國寺の別院だそうで、6万坪の大庭園に大きな涅槃像があったり三重塔があったり滝やら池やら古民家やらと、いろいろなものが作られていて、どんな宗派の人でも楽しく遊べるような場所らしく、広い園内は遊覧バスまで走っている。私が訪問した時は小雨がパラつきだしていて閉園時刻も近く、大観音を見るだけで精いっぱいだったので、その他は省略する。
 
 
 
 
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シュルレアリスムとダリ~幻想と驚異の超現実~

2019-05-03 09:46:02 | 美術[さ]
【開館20周年記念展 vol.1】「シュルレアリスムとダリ~幻想と驚異の超現実~」@諸橋近代美術館
 
 諸橋近代美術館訪問は3度目、ちょっと遠いのでなかなか行けない。8年前に行ったときは震災の影響でオープンが2か月遅れになった年。そのまた7年前に初めて訪れた。開館期間は4月中旬~11月下旬、それ以外は雪に埋もれている。実業家の諸橋廷蔵氏が蒐集した作品を展示する、中世の馬小屋をイメージした美術館。とはいえ日本人の私から見たら優美な古城にしか見えない。馬糞の匂いは似合わない。そしてそのコレクションのメインは340点にも及ぶサルバドール・ダリの作品。
 
 開館20周年記念の今回はシュルレアリスムとダリとの関りをテーマに、所蔵品だけでなく福島県立美術館、岡崎市美術館、広島県立美術館などから借りてきた作品も合わせて展示されている。テトゥアンルームには3m×4mの巨大な所蔵品《テトゥアンの大会戦》が定位置を占めていて、館内の真ん中のホールには妙ちきりんなダリの彫刻作品が多数点在していて、その周囲を歩き回るだけで口から涎が垂れて耳から脳が垂れる。
 
 前2回は天気予報を見てから狙っていったので快晴だったのだが、今回は1泊するためのビジネスホテルの空きがこの日しかなかったので、油断していると雨でも降りだしそうな危うい天候での訪問になってしまった。令和元年5月1日、大連休の改元早々、往路で五重衝突の事故渋滞、復路で三重衝突の事故渋滞に遭遇しながらトータルおよそ900kmのドライブとなった。
 
 
 
 
 
 
諸橋近代美術館のカフェ
 
行く途中で食べた喜多方ラーメンバーガー
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令和元年

2019-05-01 04:15:21 | Weblog

夜更かしではなくて早起き。激動の「平成」が終わって今日から(たぶん激動の)「令和」の時代が始まる。「昭和」に生まれてしまった私にとって平成はまさに真っ只中だったわけで、いろんな思い出の多数は平成の世にあったことになる。あんなこともあったし、こんなこともなかったし、そんなこともあろうはずもなく、淡々と時は流れて来た。平成10年くらいに生まれたかったぁ!なんて今頃言っても後のフェスティバルだが、生まれた時から携帯電話やパソコンのある人生っていいなぁ~。でもあと10年も経つと「えっ、平成生まれなの~?」と年寄り扱いされるのだよ。なにはともあれ、周りにつられて10連休の真っ最中というオマケ付きで令和元年を迎えている。





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