ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

ヘンリー・ダーガーの謎

2008-03-29 23:00:07 | 映画[は]
非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎 オフィシャルサイト

 昨年、原美術館でやっていたヘンリー・ダーガー展は行きそびれたので、なんか美人なジェシカ・ユー監督作品であるドキュメンタリー映画を見た。ダコタ・ファニングなどのナレーションで、近所の人やダーガーを知る人へのインタビューなどの現実の世界と、ダーガーの描いた絵をアニメーション化し、ヴィヴィアン・ガールズの動くストーリーとしての非現実の世界が交互に進行する。油断していると、ストーリーの中の話なのか、ダーガーの生活の話なのか、こんがらがってしまう。なのに俺は油断してしまった(;´o`)

 ダーガーの作品は、晩年、本人が病院に入った後のアパートの部屋で見つかるまで誰も知らなかったもので、本人はこの作品について何も語らずに世を去ってしまったし、近所の人もこの人の名前が「ダーガー」なのか「ダージャー」なのかよくわからないというくらい謎の人だった。その人の描いた独特の世界観を持った作品もまた謎に満ちている。近所付き合いもなく、部屋に引きこもったまま、非現実な自分だけの王国を創ることに没頭していたダーガー。家に引きこもって自分だけのウェブサイト王国を創ることに没頭している人たちと似てるっちゃ似てるの鴨。
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燃えよ!ピンポン

2008-03-28 21:23:45 | 映画[ま]
燃えよ!ピンポン オフィシャルサイト

 少林卓球ヽ(^o^)ρ┳┻┳°σ(^o^)/ みたいな雰囲気を思い描いていた。あの域までは達していないが、だいたい似たような雰囲気のおばかっちょ映画ということでは期待通りと言ってもいいかも。キャラクターも、やな感じに濃いし、アメリカ人にしかウケないようなギャグ入ってるし、地味な笑いも多いし、無理に笑わせようとしている気もするが、B級な胡散臭さもプンプンして、馬鹿馬鹿しさではいい線逝ってると思う。このしょーもない映画に大金を使うんだからまったくもって万歳三笑である。
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国宝 薬師寺展

2008-03-27 23:48:45 | 美術[や]
平城遷都1300年記念 特別展「国宝 薬師寺展」@東京国立博物館

 日光菩薩立像、月光菩薩立像、聖観音菩薩立像、吉祥天像などの国宝が奈良の薬師寺から出張して来ている。

 日光・月光菩薩は3メートルくらいあってかなり大きく見える。三曲法というだらしない姿、じゃなくて、直立からちょっと片足に重心を傾けた半リラックス状態で佇んでいる。ほとんど左右対称な雰囲気だが、月光菩薩のほうが少しむくんでいるような気がした。それに頭部の(なんか運動靴の足あとっぽく見えちゃう)装飾が欠けていて残念である。

 聖観音菩薩は小柄だが、すごく律儀にバランスよく直立している。腹も出てなくてスマートな感じがする。真横から見てもホントにまっすぐな奴である。

 あとは形の面白い三彩多嘴壺というのが気に入った。エイリアンの卵みたいな造形で、壺の口が5つもあって生け花に便利そうである。薬師寺三重塔は屋根の形にメリハリがあって綺麗だ。修学旅行で1度見たきりだ。そのうちまた行ってみたい。奈良ぐらいならパスポートもいらないので、行こうと思えばいつでも行けるんだけどねぇ。

 2006年の仏像展の時は、同じ会場に全国から仏像が大挙して押し寄せてきて、右を向いても左を見ても、一木オールスターに囲まれて、すごく荘厳な雰囲気を楽しめたのだが、それに比べると、薬師寺展はちょっと寂しい。目玉商品以外は、屋根瓦のかけらとか展示してあったりして、展示品の少なさを、会場レイアウトでいかにカバーしようかと四苦八苦しているような雰囲気がした。

 代休が取れたので上野に行ったのだが、平日の昼だというのに、美術館内も上野公園もおおいに混雑していた。それはもちろん、「さくらさいちゃったパッとさいた」からである。土日はもっと混むだろうな。今週末が勝負だな。
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犬と私の10の約束

2008-03-24 00:01:26 | 映画[あ]
犬と私の10の約束 オフィシャルサイト

 やだな、絶対泣くもんなぁ、見たくないなぁ、と思いながら見た。で、やっぱり、10の約束を話すあたりでもう泣ける。またこのゴールデン・レトリーバーがかわゆいもんで。犬と少女の10年間を描いた作品で、意外と普通な犬のいる映画という感じだった。普通なのに泣ける。だって犬だもん。
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アーティスト・ファイル & アンデパンダン展

2008-03-23 23:37:30 | 美術[あ]
アーティスト・ファイル 2008―現代の作家たち@国立新美術館

 「開館1周年記念総入場者予想キャンペーン!」に応募して招待券をもらってあったので、見てきた。竹村京、白井美穂、エリナ・ブロテルス、佐伯洋江、祐成政徳、ポリクセニ・パパペトルー、さわひらき、市川武史の8人の作品を展示している。表現方法はさまざまで、面白いものもあり、微妙なものもあり、意味不明なものもあり。なにはともあれ「ポリクセニ・パパペトルー」って名前がおもろい。このアーティスト・ファイルはこれから毎年やっていくようだ。

第61回 日本アンデパンダン展@国立新美術館
 同時開催中のアンデパンダン展も見た。昨年までは東京都美術館でやっていて、あっちのフロア、こっちのフロアと階段を昇ったり降りたりしていたのに比べれば、ゆったりした1フロアに全部展示されている今年のほうが見るのは楽だった。無審査で出品できて、絵画、彫刻、工芸なんでもあり、奥のほうで大声でパフォーマンスをしているおじさんがいたり、集まって品評会をしていたりで、なんか意外とにぎやかな展示会場だった。
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オリンパスμ1030SW

2008-03-23 02:16:48 | 電子機器
 水深10m防水。耐衝撃2.0m。100kgf耐荷重という頑丈なデジカメ。μ720SWの頃から気になってはいたが、ようやく28mm~102mmの広角になったので買ってしまった。インナーズームなので、レンズが飛び出すかっこよさはない。ついでに手振れ補正機能もついてない。

 記録メディアはxD-ピクチャーカードだが、それじゃヤダという人のために、microSDアタッチメントが付いている。どっちも1GBのモノが2980円で売っていた。まったく安くなったもんだ。オリンパス純正のxD-ピクチャーカードなら1000円割引で1980円になるのでそっちにした。

 スキューバとかやらないので、10mの水の中で撮影はしないけれど、機会があれば水中撮影でもしてみたくなる。2mから落っことしても大丈夫ということだが、さすがにわざと落っことしてみる気はない。

 使い勝手は特に悪いこともない。電源スイッチはシャッターボタンの陰に名くれる感じで、うっかり押してしまうこともなさそうだ。ケースの中でうっかり押されたとしてもレンズが飛び出さないから壊れはしないが。電池もメディアもコミコミで200g、やや重みを感じるが、全体的に金属的で持った質感は悪くない。画質はまあ普通。

 今春はオリンパスμ1030SW、パナソニックLUMIX FX35、リコーR8が同時期に発売されて、どれも魅力的で迷った。FX35はこのデジカメよりコンパクトなのに、なんと25mm~100mm広角というのがすごい。R8は28mm~200mmの7倍ズームのコンパクトで、いままでのR7より渋いデザインになった。迷った挙句に頑丈な防水でいってみようということにした。

--- 防水についての説明書き ---
※使用後は真水に10分浸して、泥、塩を落とします。
※水の中でパワーボタンを繰り返し押して、レンズカバー部のゴミを落とします。
※レンズカバーが動かない場合は強めの水道水をレンズ面に直接当ててパワーボタンを繰り返し押します。←書いてあることがすげえ!
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カラマーゾフの兄弟

2008-03-17 23:29:43 | 
 ドストエフスキー 光文社古典新訳文庫 ってので読んでみた。全5冊、ああ、鬱陶しかった。ブックオフに1~3巻があったので、買ってきて読んでいたが、途中の変な宗教話のあたりは苦しかった。なんかもう途中でも良いから全部捨てちゃおうかと思った。でもまあもったいないのでしかたなくほとんど通勤電車の中で読んでいた。金原ひとみの言うように、前半は厳しくて、後半は怒涛のように読み続けるパターンで、3冊読み終わった後、またブックオフに行ってみたが、そう都合よく4、5巻があるわけもなく、普通の書店で普通の価格のを買って来てしまった。で、ようやく読み終わったが、なんとまあカラマーゾフ一家と取り巻く人々の胡散臭いことといったら。この中に混じりたくないな。
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脳内ブログ

2008-03-13 00:56:08 | Weblog
2008年03月13日
ねぇねぇ!10000円が当たっちゃった。 すごいうれしい!! 思わずみんなでウェーブしちゃった(゜∀。)
              goo×うそこメーカー


書かねぇってば、こんなノリで。

 右側に「脳内ブログ」のボタンがあったから押してみたら、上の文章ができあがった。とはいえ、10000円なんて当たってないし。

 毎日「脳内ブログ」ボタン押してできた文章を自分のブログに何年も投稿し続ける猛者は現れるだろうか? 続ければ続けるほど支離滅裂な生活様式ができあがってきそうだ。実際の出来事はひとつも書いてないブログがあちこちに氾濫することになるけれど、それはきっといままでもどっかにあったにちまいまい。

 ブログはだれでも簡単に投稿できるのが特徴だが、これからは投稿内容まで自動的にできあがることになった。夏ごろにはオート登録の設定をしておけば、ボタンを押さなくても勝手に新規投稿ができるようになる。そうなれば3年くらい太平洋を漂流していても、ブログはきちんと更新される。もちろん希望のインターバルでオートコメントやオートトラックバックも付けられる。死んでもブログは永遠に更新されるので、思い残すことなく死ねるという、まさにフルオートブログシステム時代の始まり始まり!
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ダンシング・ヴァニティ

2008-03-03 00:20:14 | 
新潮社:筒井康隆著「ダンシング・ヴァニティ」を読んだ。

 繰り返しが、なんだこの繰り返しは。繰り返さなければ270ページの本は90ページくらいになりそうだ。じゃあ繰り返さなくていいかと言うと、それじゃぁ何の作品だかわからない。最初は乱丁かと思った。でも乱調だったのは筒井さんの脳内のようだ。
「ご飯はまだかな」
「おじいさん、いま食べたじゃありませんか」
「おや、そうかな」
「おじいさん、その話はさっき書いたじゃありませんか」
「え? そうだったかな、そういえばなんか聞いたような話じゃなぁ」
「ほらほら、そのケンカの話もさっき書いたでしょ」
「そんなことはないぞ、いま思いついたんじゃ」
というような雰囲気である。
この繰り返しも、最初はちょっとかったりぃなぁという感じなのだが、そのうち読むコツみたいなのがわかってきて、俺のペースで読めるようになって、意外にも最後は目頭が熱くなったりして、本当に意外だ。
籾山から仲井君への会話展開には感動さえしたものだ。
最初は乱丁かと思ったが乱調だったのは筒井さんの脳内のようだ。
「ご飯はまだかな」
「おじいさん、いま食べてるじゃありませんか」
「おや、そうかなもぐもぐ」
「おじいさん、その話はいま書いてるじゃありませんか」
「え? そうだったかな、そういえばなんか食べたような話じゃなぁ」
「ほらほら、そのヤクザの話もさっき書いたでしょ」
「そんなことはないぞ、わしはまだ食べてないぞ」
というような雰囲気である。
籾山から仲井君への会話展開には感動さえしたものだ。
最初は乱丁かと思ったが乱調だったのは読者の脳内のようだ。
「ご飯はまだかなもぐもぐ」
「おじいさんてば」
「もぐもぐ」
「おじいさん、そのサバは皮ばかりじゃありませんか」
「え? もぐもぐ」
「ほらほら、その煮豆ももう残ってないでしょ」
「もぐもぐ、・・・もぐもぐ」
というような雰囲気である。
本当に意外だ。
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ジャンパー

2008-03-02 00:15:04 | 映画[さ]
ジャンパー オフィシャルサイト

 予習もせずに見に行ったら、主人公はデヴィッドはアナキンだった。ヘイデン・クリステンセンがひさしぶりにフォースを使って世界中を飛び回る。世界の名所にジャンプするのが見せ場みたいなもので、いろいろな名所旧跡などに忽然と姿を現すジャンパー。 

 一瞬のうちに別の場所に空間移動してしまう、そんな能力があったら向かうところ敵なしのはずだが、それでは映画にならないってんで、すごく偉そうなサミュエル・L・ジャクソンが渋い顔で登場してきて、さあたいへん。一難去ってまた一難のスリルとスピードのVFX。90分くらいの映画なので、飽きずにそこそこ楽しめる。

 ジャンパーは自分がジャンパーだということを知られてはならない。だから瞬時に世界中の名所を訪れても、それをブログに書いてはならない。すぐバレる。あるいは、妄想君だと思われる。いずれにしても書いてはならない。
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prints21 山口晃特集

2008-03-01 00:56:50 | 美術[や]
 書店を徘徊していたら、プリンツ21という季刊誌で山口晃の特集をやってるのを発見したので買ってきた。表紙は、四天王立像の赤い顔の「増長天」、 三つ折ポスターが青い顔の「持国天」になっている。120ページの雑誌で、あっとおどろく90ページくらいの大特集だから、山愚痴屋ファンにはお勧め物件である。
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