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『本能寺ホテル』

2017-01-15 19:38:18 | 映画[は]
『本能寺ホテル』

 監督:鈴木雅之
 出演:綾瀬はるか/堤真一/濱田岳/風間杜夫

 タイムスリップで戦国時代に行ってしまうのは普通によくあることだ。そしてそこで織田信長に出会うなんてことは当然と言ってもいいくらいあたりまえのことだ。それが勤務先が倒産してしまって自分がやりたいことが見つからないOLだとしても不思議ではない。映画によってはスゴイ最新兵器を携えてタイムスリップしてしまい、戦乱の世をてんてこ舞いさせるなんていうのも観客が期待してしまうお約束事だったりする。それくらい使い古されたネタではあるけれど、タイムトラベルモノはやっぱり面白い。

 今回の「本能寺ホテル」でタイムスリップする綾瀬はるかは武器と言うようなものは何も持たずに謀反間近の本能寺に現れる。武器と言えるものを強いてあげるとすれば「色気」だけである。おっと、もうひとつあった。信長の知らぬ未来、400年の歴史を知っていることこそが最大の武器と言っても過言ではない。場合によっては世の中を動かすことさえできるのだから。

 そうやって歴史を変えてしまう物語もバリエーションとして存在する。それはそれで面白い。でもそんな時に出て来る決まり文句が「そっそんなことをしたら歴史が変わってしまうぞ」、「我々は歴史を変えるようなことをするべきではないのだ」。この名言が映画の中での葛藤になったり、抑止力になったりして見せ場を作っている。でも我々は公式には誰もタイムスリップしたことがないので、過去をいじったら未来が変わるかどうかホントのところは知らない。歴史を変えてはいけないというのも、物語上での倫理観みたいなもので、実際に変えてはいけないという法律はない。転びそうになった人を支えて助けたことで歴史が変わるかもしれないし、道を聞かれて答えたことで歴史が変わるかもしれない。だからもしタイムスリップが日常茶飯事になったら違反者続出で、世界は秒単位で方向転換をし続けることになるかもしれない。

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