ざっきばやしはなあるき  

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美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

猪突猛進暴走特急

2007-11-19 01:16:31 | news
 群馬県で自転車の女性(60歳)が線路上を走ってきたイノシシに体当たりされて軽症を負った、というニュースがあって、そのご婦人には悪いが笑ってしまった。

 律儀に線路を走ってくるなんて、まさに猪突猛進暴走特急、イノシシでは踏切の遮断機も降りないから、左右を確認しなかったのだろう。無理もない。警察で捜索しているようだが、人々で賑わう町の雑踏に紛れ込まれたら、探すのも大変だ。おまけに後ろ足立ちで歩かれたらもう簡単には見つけられない。イノシシ似の人を見つけて職務質問するわけだが、

「ちょっといいですか、あなた、イノシシではないですか」
「ボクは人間ですよ」
「あ、失礼しました」

「あの、おたく、イノシシ?」
「なぁにがイノシシだ、わしは黒毛和牛だ」
「こりゃ失敬」

「あんたイノシシだよね?」
「おらぁ、イボイノシシだぁ」
「あ、そう、イボは、えーと、猪相書きに書いてないなぁ」

「ちょっとキミ、イノシシだろ」
「あ、そうですけどなにか」
「キミね、昨日、邑楽町踏切のほうで事故やってないかい」
「いやぁ、あっちのほうはしばらく行ってないですよ、だんな」
「ホントか」
「やだなぁ、あっしは見ての通り左足を怪我してましてね、突進なんてできやしませんよ」
「ん?」
「ましてや自転車のご婦人にぶつかったりなんて、ねえ」
「そんなこと誰も言ってないのに何で知ってるんだ」
「あ、やべ」
「あ、まて! おーい、いたぞ、こっちだ」
「へっ! だれが待つかよ」
「おーい、駅へ逃げ込んだぞ、逃がすな」

「警察ですが、こっちへイノシシ逃げて来ませんでした?」
「ああ、似たような人が改札すり抜けて線路を走って行きましたよ」
「やられたぁ、また暴走特急だ」
「この分じゃ東京まで止まりませんなぁ」
「大宮も通過か、第2、第3の被害者が出る前に食い止めないとたいへんだぞ」
「都内に逃げ込まれたらアウトだぞ、イノシシなんていくらでもいるし」
「プロレスラーもいますしね」
「え?」

「あれ、そういえばあなたもイノシシでしょ?」
「いえ、私は猪俣です」

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