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ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

風の男 白洲次郎

2006-07-14 00:50:03 | 
 知り合いの何某友乃介が以前から白洲次郎に共感を持っていると語っていたが、なぜか最近流行っているらしい。書店にわんさかわんさか白洲次郎に関する書籍が並んでいる。どこかにこの流行の仕掛け人がいるのかもしれないが、それはさておき、読んでみて、なるほどな、と思った。この白洲という人は、長身で二枚目で見てくれもなかなかのものだったようだが、その言動や生き方は一本筋が通っていて、ふてぶてしくもあり、やさしくもあり、時勢を読み取る能力に長け、独自の考え方で、厳しい戦時を乗り越えて活躍し続けた人だったようだ。おまけに裕福な家に生まれ、当時でも珍しい自動車を乗り回すなど、まったくうらやましい限りである。天が二物を与えたってところだな。それに引き換え吾輩に与えられるものといえば汚物ぐらいのものである。
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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

2006-04-27 00:58:27 | 
 リリー・フランキー。ベストセラーになった今更ながら、読んでみた。こりゃヤバイ。ちょうどクライマックスをスタバで、「本日のコーヒー」をすすりながら読んだ。花粉症でもないのに、コーヒーじゃなくて鼻水をすすらなければならなくなり、涙が止まらなくてすこぶる困った。ついこないだは劇団ひとりの「陰日向に咲く」を読んで、そのできのよさに感動したり感心したり162ページで泣きそうになったりしたのだが、「東京タワー」では、リアルな現実の物凄さに圧倒された。この本は、世にも悲惨で気の毒な信じられない物語というわけではない。どちらかというと何でもない普通の家族の人生プラスアルファと言ってもさしつかえない。それがリアリティを感じさせる。誰の身の上にもめぐって来るだろう、もちろん俺にも。だから感じることができる寂しさ、悲しさ、優しさのミックスジュースが鼻から出てきてしまった。
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