SENgoKU anD VISIon -乱世を追う-

1710 香雪美術館 利休と剣仲 前期

神戸は御影
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香雪美術館
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利休と剣仲 千利休と藪内剣仲-侘数寄の心
期間:10月7日(土)~12月17日(日)
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消息「うらやましの文」 千利休筆
藪内燕庵蔵。藪内剣仲宛。内容は「今日の昼は織部殿を招いていますので、晩に来てください一服差し上げます。」「忙しく湯も薬も飲む暇がありません、あなたの暮らしが羨ましく思います」と云ったもの。秀吉に仕える自らとは違う生き方をしている剣仲を羨んでいる利休の姿がそこに在ります。
天正19年(1591)利休は秀吉の命により切腹。剣仲は寛永4年(1627)92歳!の天寿を全うしている。
瓢形額「雲脚」 千利休筆
藪内燕庵蔵。天正9年(1581)剣仲は利休より相伝の祝いに茶室を贈られた。この額はその茶室と共に贈られたもの。瓢形の松材に「雲脚」と彫られている。
一重切花入 銘「弁慶」 古田織部作
藪内燕庵蔵。直径の太い竹を用いた一重切の竹花入。全体に黒みを帯びており、胴部に樋割れが生じているのを九ヶ所ほど鎹で留めている。その姿を「弁慶の立往生」にたとえて藪内五代竹心の門人安富常通(清隠斎)が銘名し花入の裏面に「弁慶」と漆書きしている。
古瓢花入 豊臣秀吉作
豊公千成瓢の一つを用いて秀吉が仕上げたとされる花入。
秀吉より利休へ下賜された。裏千家伝来
法語 与道刃禅尼 宗峰妙超筆
宗峰妙超が道刃禅尼なる参禅の人に与えた23行の法語。「建武丁丑仲秋日」とあり宗峰妙超が亡くなる4ヶ月前に書き与えたとされる。
奈良の商人で茶人としても有名な松屋伝来。
共筒茶杓 千利休作
ツヤのある竹で幾つか斑が景をなす。
筒には利休の花押が〆印として墨書され、宗旦が「利休作」と追書している。
茶杓 古田織部作
櫂先は長いが曲げはやや緩めか。若干ゆがみがみられる。
竹心四天王のひとり安富常通所持していた。
共筒茶杓 武野宗瓦作
櫂先はゆったりと曲げられ、露は右上がりに尖っており、とても特徴的な形をしている。
筒には三日月形の〆印と「方寸斎 宗瓦(花押)」と茶色の漆で認めている。
茶杓 銘「妓王妓女」 瀬田掃部作
二本入で一方の露は丸、もう一方は一文字と異なるがどちらも櫂先の幅が広く、節下が短い。
掃部の茶杓は大ぶりとされるが、この二本は特に大ぶりでも無く、また二本組な点もこの時代では異色なところ。
銘の「妓王妓女」は平家物語に登場する白拍子の姉妹の名で表千家八代・啐啄斎による追銘。

この他では長次郎の黒樂が「古狐」「聚楽丸」「朝烏」「摺墨」と4碗もあり驚きました。
藪内家の道具はあまり観る機会が無いので貴重。後期も是非拝見したいと思います。
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