時、うつろいやすく

日常のたわいもない話…
だったのが、最近は写真一色になりつつある。

スイッチ

2011-10-05 00:03:14 | 想い

人付き合いで、やたらと感じがいい人がいる。
こういう人ほど要注意である。
ひとたびスイッチが入るとものすごい変貌を遂げる。
うっそだろ、というくらいに人が変わったりする。
そこを見極めるのは至難の業である。

○○建設のHさん。
彼女は若いのにえらく愛想がいい。
なにかいうとキャッキャいっていつも明るく笑ってくれる。
しかし、ほんとうにそうなのか、
ほんとうにずーとそうなのか、
あの若さで、
あの器量で、
いや、絶対あやしい。
素であれってことはありえんでしょう。
きっと、とこかに秘密のスイッチを隠しているに違いない。

○○建築事務所のNさん。
彼のスイッチはいつもすぐ手元にある。
いつでもどこでもたやすく爆弾スイッチが押せるようになっている。
相手が誰であろうと、どういう場であろうと躊躇なくスイッチを押す。
つまりブチ切れる。
一端切れるととことん相手をぶちのめす。
とどめを刺してもなお執拗に痛めつける。
先日は消防署員の兄さんをメッタ切りにしていた。
可哀想になるくらいにボコボコに非難していた。
最近ではそんなNさんのブチ切れ姿に痛快さを覚えてしまう。
始めは、なんちゅーやつかとあきれ返ったが分かってしまえば意外と面白い。
ワイルドというだけでそう間違ったことはいっていない。
たまに会う分にはいい刺激になる。
明日の完了検査で行政にブチ切れないことを祈っている。

○○電気のSさん。
日ごろはにこやかにオーディオ持論を吹聴するSさん。
それが、今日突如ブチきれやがった。
スピーカーをよそで買ってしまったといったらたちどころに「大魔神」みたいに猛烈
に激昂してボロクソ文句をいわれた。
「いろいろ聞くだけ聞いてよそで買うな」
という主旨なんだけど、以前も20万のケーブルを買っているし、今回だってスピーカー
の代わりに100万のアンプを買うっていっているわけで、なぜにそこまでキレるわけ。
本来なら私も反撃するところだけど、スピーカーのことを気にかけていただけに、終始
だまって説教を聞いていた。
だけど、思うに、私はお客ですぞ。
なぜにクソみそに説教されないかんの?
あいつのスイッチは核爆弾級に悪辣なものだと分かった。
もう二度と買うか。

○○ホームのYさん。
彼女はひじょうにナチュラルな愛想のよさである。
見た目もナチュラル、素振りもナチュラル、言葉もナチュラル。
心に飾っけがないからとてもリラックスできる。
これは本物かな、と思っているが、いや思いたいのだが、世の中そう甘くはないだろう。
どこかにギョッっとするようなスイッチを隠し持っているのかもしれない。
油断は禁物だ。
スッゲいい、と思ったあとのしっぺ返しほどキツイものはない。
ほどほどに信頼しとくのが一番である。

総論。
人格のギャップにおののくな、人間とはそもそもそういうものである。
ん、まてよ。
まて、まて。
あの二人を忘れていた。

○○設計のMさんと棟梁のSさん。
この二人との付き合いは長い。
仕事を一緒にいたこともある。
ゆえに彼らのいろんな場面に出くわし、いろんな側面を見てきている。
その上でいう。
この二人に関してのスイッチは見当たらない。
人間である以上リミッターはあるだろうがそれはもはや常人の域ではない。
「仏」そう称してもいいだろう。
この世には常に例外がいることも忘れてはいけない。