今日の私のお昼ご飯。
「サンマーメン」と読む。
漢字は他にも、『三馬麺』『生碼麺』等を当てる。
見ての通り、もやしのたっぷり入った「餡かけもやしそば」である。
名前の由来は、「もやし」の事を古代中国語で「サンム」と言った事に由来すると言う説や、「もやし」「肉」「なると」の三種類の『碼』(具)が乗っているという説もあるが、『生(サン)』というのは新鮮な野菜のシャキシャキした食感を意味する広東語の発音から来ていて、『馬(マー)』は上に乗せるという意味で、中国語の『馬上(マーシャン)=早く、スグに、直ちに』という意味もふくめている、というのが、正解らしい。
発祥の地は、横浜中華街の聘珍楼とも、伊勢佐木町の玉泉亭とも言われていて、戦前から有るようだ。
中華の餡かけ麺としては、広東麺とか肉うま煮そばがあるが、多少高価なこれらの麺に対して、肉を減らしてもやしを使い、値段を下げたという話もある。
実際、広東麺よりは100円前後安い店が多い。
とまあ、「お料理紹介」を書いてきたのだが、実はこの麺、神奈川名物なのである。
3,4年前から「かながわサンマー麺の会」というのが出来て、「神奈川名物」として普及に努めているので、多少、「生息範囲」が広がっているが、以前、伝説の番組「トゥナイトII」が取り上げたときには、見事なまでに多摩川の南側(川崎)から横浜にかけて、しかも、沿岸部のみにある「地域限定メニュー」であった。
もちろん、発祥が横浜と言うことに関連は有るのだろうけれども、実はその「沿岸部」といえば、一昔前、日本の高度経済成長の中核を担っていた重工業地帯とほぼ重なる・・・とおもう。(やや弱気)
そして、工場のお兄さんやおじさんは、安くてボリュームのある食事を好むモノだ。
このサンマー麺は、ただでさえたっぷりのもやしでボリュームが有るところを、それを餡かけにすることで更に食べ応えがある。
しかも、シッカリとした味付けで値段は安い。
となれば、工場のお兄さんやおじさんの好みにはぴったり。
かくしてこの「サンマー麺」は、神奈川の沿岸部に広まったと想像したりしているのである。
地域限定の食べ物で、各店、いろいろと個性のある「サンマー麺」があるのだが、基本は簡単。
1.豚肉ともやし他の具材を炒めて軽く塩こしょうで下味を付ける。
2.その間に麺をゆで、茹で上がったらスープの分量を少し控えめにして、ラーメンを作る。
3.1.の具材にもスープを加えて少し煮込んだら片栗粉でとろみをつけ、2.のラーメンの上からかければできあがり。
スープは、塩でも醤油でも合う。
スープに塩気があるので、下味の塩こしょうは控えめに。
炒めるときに、ニンニクを少々入れても美味い。
これから涼しい日が増えてくる。
ちょっと肌寒いな、と思ったら、是非、「隠れた神奈川名物 サンマー麺」に挑戦してみては如何?
そうなんですよね。
私もちょっと調べたら、糸井川付近まで「生息」しているらしいんですよね。
どのくらい前から広がっているのでしょう?
まあ、昭和5年頃から作られているという話はあるので、結構古いのかも知れません。
サンマー麺、是非、自作してみてください。
美味しいですよ。