英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

国会に行こう!その2

2006-09-01 | イギリス
議会が休会している夏場(8月、9月)には内部見学が出来るツアーが開催されます。これは時間指定の予約制となっており、ネットでのチケット購入も可能です。今年の値段は大人£7です。私は妻と2001年の夏にこのツアーに参加しました。チケットに記された時間に集合場所(議事堂南の公園)に行くと入場時間毎に数グループ(1グループ10人程度)に分けられ、ライセンスを持ったガイドが1人ついてくれます。私のグループはドイツ人、アメリカ人、イギリス人との多国籍混成チームです。ガイドさんの簡単な自己紹介の後、上院の入り口から入場。もちろん厳重なセキュリーティーチェックがあるのですが、ここでガイドさん「もちろん女王陛下はこのボディーチェックは受けません」とジョークを飛ばしてくれます。
ロビーに入りまずは議事堂の模型を使って全体構成の説明を受けた後、ロイヤルギャラリーから見学スタートです。このギャラリーにはワーテルローの戦いの巨大壁画が掲げられており、大英帝国の威容を見せ付けてくれます。そして控えの間を通って上院の議会場へ。

下院と違って色調は赤と金でまとめられてます。この絢爛な場所で我々は絨毯の上に座らされガイドの説明を受けます。この上院、今では名目上だけの存在ですが、議会の格式だけは十分に伝えてくれます。次は下院。上院との仕切り扉を抜けると傍聴した時に通ったロビーに出ます。で、今回は傍聴席ではなく議会場の入り口に向います。下院議会場の入り口には左にチャーチル、右にロイド・ジョージの像が立ち歓迎してくれます。チャーチル像の足に触れると幸運を得ることが出来るという言い伝えがあるらしく、皆で触らせてもらいます。そして議場に・・・。

以前傍聴席から見てはいますが、こうして自分の足で立ってみますとさらに感激します。全体はけして大きくはないのですが、その存在感と歴史の重みはなかなかなものです。ガイドからは議員席に座ってはいけません!と言われてましたが、隙を見てフロントベンチに座ってしまいましたよ。もちろんディスパッチボックスもしっかり触って来ました。最後はかつてのウェストミンスター宮殿の名残りであるウウェストミンスターホールまで案内され解散となります。議事堂内は写真撮影厳禁ですが、このホールだけは許されてます。ホールには臨時のショップも設けられていて色々な議事堂グッズを買うことが出来ます。私は議事堂の紋章が入ったセーターを着た「クマさん」を購入しました。ツアー自体は1時間15分程度のものです。
ちなみにこの夏の見学ツアー。日系旅行会社「マイバス」でも受付があります。この場合日本語ガイドが付いて£25です。

さて、お土産も買って議事堂を出ようとすると、突然青年が話しかけてきます。「日本人ですか?観光ですか?」 だいたいこの手のアプローチは危ないことが多いので、思わず後退りしちゃったのですが、よくよく聞くと、新聞記者とのこと。デイリーミラーの記者IDも見せてもらって一安心。彼曰く「今、外国人から見たイギリスの嫌なところを特集記事として企画中なので協力を」。そう急に言われてもなかなか思いつかないのですが・・・。で、出た言葉が「電話ボックスがおしっこ臭い」・・・・。我ながらオチがないツマンナイ答えです。これからはいつ何時新聞記者から意見を求められても即答できる様に精進せねば!と心に固く誓ったのですが・・・。新聞記者さん、急にまじめになって「イギリスのトイレ事情は必ずしも良くありません。特に繁華街の夜間には問題が多々あります・・・」と、弁明を始めるじゃないですか。そんなにベラベラしゃべられても、こっちは半分ぐらいしか理解できないし・・・そういう妙に生真面目なところが嫌いなんですよ。