このまま、愚かな人でもいいと想う。
〔言葉が落ちる〕
詩を書くとき、
大抵は、不意打ちだ。
考えて作れるものではなく、パッと閃く。
そして瞬く間に消える。
だから大抵は慌てる。うろたえる。消えてしまえとも想う。すがったりもする。
昨夜もピシャっときて、
消えそうな言葉をノートに書きとどめた。
聖書、バイブル、ヴァイオレットという名の僕が記した、
マリアの心、キリストを産む聖女の心、
受胎の記憶、背中に好きな色のブランド?
少し、透けて、笑わせて?
いつもの日常と、わずか二㎝の地軸のズレに、
わずか二秒のタイミングのズレで、世界が変わっていたんだよ、とかなんとか。
キリスト誕生の、タイミングですか?
エロイ詩ですよね。
私はそう想い、うっすら笑いました。
濁流がありますね。
時折降りてくるアムリタのように。
天の高み。
でも、みんな知っているはず。
そっとしておいてあげたいと想うのです。
いつかきちんと形にして、
何処かに保管しておきましょう。
〔書を読む〕
読むものがないので、
ネットでただその世界が好きで、書いているひとの作品を一部拝見した。
…おもしろい!
なんておもしろいんだろう。
なんて哀しく、心を揺さぶる話だろう。
私は書くのが嫌になり、読み手に徹したいと望んだ。
ただ、無責任に楽しければいい。
人が積み上げたものを、無責任に奪って、捨てる。
脳は、すぐに手放すだろう。
それでいい。
楽だし、楽しいし、心に空洞ができて、空しい。
空しいことに無責任でいい。
楽だ、この上なく。
もう色んなことに疲れたよね。
私は、書くことを捨てた。
毎年見たいと願った海を捨てた。
捨てることを恐れる心を捨てた。
寿命が尽きるまで、ただ楽しんで、何が悪い?
「まだ終わらんぞ!!」
と、誰かが云ってくれるのを、待っているのかも知れない。
あんぐ…暗愚。