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マイ・ライフ・レッスン

母のがんのケアをするなかで感じたことなどを書いていた記録です。

金の打鍼その2

2008-12-01 20:12:30 | はりきゅうやツボの話
今日も母を先生のところに連れて行ったのでして。
鍼は来ましたか、というので手に入れました!とお見せしました。
わーい、先生とおそろーい・・・って、オイ、大丈夫か私。
お揃いだと思って出して比べたら、ちょっと私の方が太い。
先生のお持ちの鍼は亡くなった4代目の神戸源蔵さんの手によるもので、
本当に鍼の製作が上手かった方だそうです。
遠いので週1回連れて行くのが精一杯だけれど、
治療の合間に先生にちょっと聞かせていただくこういう話が楽しみなので
片道2時間も苦にならず。
出来の良い鍼というのはどこで判断できるのかと愚問を。
「例えばお椀にラップを張って鍼(この場合打鍼用ではなくもっと細い普通の鍼のこと)
を刺してみると良い鍼は音が違う。」
!!!そうなんですか!!! その音を聴いてみたいっ!
先生の持っている特殊鍼のうち、先代の神戸さんに作っていただいたものは
もう他所でも製作不可能だと。
技の継承というのは簡単にはいかないのですね。
しかし私も、名工の技云々と関係なく、
純粋に楽しみとしていつかは自分でテイ鍼のひとつも
作ってみたいとは思っています。
鍛造の方が気が入るってことなんで
東急ハンズで銀の板を買ってきてちょちょいと削る・・・ではダメみたいですが。




金の打鍼

2008-11-29 01:20:10 | はりきゅうやツボの話
10月になって鼠柄の年賀葉書が届きました。
昨年も今年もフォーラムに行かれないまま、
ココロの支え(!?)にしていた和方鍼灸友の会、「絶賛解散中」の葉書。
なんかついに学問としての鍼灸の細い糸がぷっつり切れちゃった感じ。
勉強会や講習に行ける見込みもないし、
このところ情熱が薄れたなと思いながら
買ったまま放置していた鍼灸雑誌を気まぐれに手にしてみたら
対談が友の会仕掛け人の長野仁先生じゃあありませんか!
2ヶ月も放置していたなんて、よほど目が死んでたな。
「良い手・良い鍼・良い文献」
長野先生は本当に、キャッチ―な言葉を作り出すのが上手い。
良い手も良い文献も自信ないですが、読んだだけでなんだか少し元気になっちゃった。
テンションが上がったからというわけでもないけれど
先日「良い鍼」をひとつ手に入れました。
打鍼用の金の鍼です。
打鍼とは、乱暴に言ってしまえば
鍼を身体に押し当て、柄を槌で上から叩いて刺激を与える方法。
昔は小槌で叩いて太い鍼をぶっすー、とやっていたのかも知れませんが
現在打鍼といえば刺さずに刺激を与えるだけなので
鍼がおっかないと思う人には良い方法だと思います。
しかし現在では一部の流派の方が使っているだけで
鍼灸師なら誰でも知っている方法というわけでもなし、
一般的にはあまりポピュラーではないと思われます。
実物を見たことはほとんどなかったのですが
先月から母を連れて行っている治療院の先生が
美しい打鍼の槌を使っていて、ご縁で同じ品を調達できることに。
母のためというのは名目で、実は大いに工芸的な美しさにやられました。
譲っていただいた打鍼には銀の鍼がついていましたが
鍼も先生と同じにすべく、鍼屋さん「神戸源蔵」にて20金で出来た打鍼用を購入。
手作りなので高いですが、妙なサプリメントを買わされることに比べれば余程良い買い物だと。
(本当に、がん患者はいい加減な商売の食い物にされていると思いますわ!)
神戸さんは浅草橋の駅近くにある古い佇まいの店構えで、看板がすごくかっこいい!
江戸後期から続いているそうです。
引き戸を開けて入ると玄関脇がそのまま作業部屋になっていて、
40代と思しき細くて凛とした女性が正座していらっしゃる。
4代目のお嬢さんに当たる方だそうです。
本当は長男が引き継ぐはずが、亡くなったので彼女が継いだとのこと。
「源蔵」という名前から推察される頑固っぽいおじいちゃんが作ってると思っていたので少々意外でした。
しばらくお話させてもらいましたが、鍼作ってるとこ、見たかったなあ。
銀のテイ鍼なども見せていただきましたが
手に乗せると、金属なのにぽわっと温かくなるような印象を受けました。
鍼灸に限りませんが、良い道具に出会えるのは幸せです。
さて、豚に真珠となりませんように・・・





逆子には灸

2008-05-23 15:19:31 | はりきゅうやツボの話
たんぽぽの綿毛になった姿が大好きです。
開いたばかりの丸いのもかわいいし
ふわふわ飛んでいるのも素敵。
画用紙に貼ってみたらとっておけるしナイスアイディア!と沢山綿毛を集めてきて
ボンドでくっつけてみましたがぽろぽろ剥がれてきて
気づけばうちの中が綿毛だらけです。
ちょっと鼻がむずむずするかも。
やっぱり自然は自然の中にあるほうがいい・・・

さて、先月、子供つながりの方達と集まった時に逆子だという妊婦さんがいたので、
「お灸がいいですよ」と声をかけておいたら、
今月に入って「まだ逆子のままなのでお願いします」と連絡がありました。
33週に入っていたのでどうかな~と内心ちょっと不安になりつつ
先週の月曜日に家に伺って施術し、やり方を教えて自分でも施灸を続けるようにお願いしました。
その3日後に「逆子が直ったかどうかはわかりませんがお灸はしています」と
メールが。
私がじたばたしても仕方ないことですが関わった以上、
「直ったかわからない」という言葉に過敏に反応してちょっと凹みます。

が!

先ほど「今日検診に行ったら逆子が戻ってました~」というメールが!
やたっ
えらいぞお嬢!(←女の子らしいので)

私がかかった産科では逆子がわかると体操とか、
お腹のどっちを上にして寝ろとかアドバイスがありましたが
彼女のかかっている病院ではそういうのはなく
逆子が戻らなければ無条件に帝王切開らしい。
産科医が「逆子の灸」を実践したら
逆子を理由とした帝王切開は少しは減ると思うんだけど
自然分娩より手術の方が楽で儲かるだろうから
普及しないだろうな。
というわけで、医療機関が逆子矯正に熱心になる日は来ないと思われますが
めげずに今後も地道に言い続けたいと思います。
「逆子にはお灸をお試しあれ」

せんねん灸 花のかほり

2007-05-24 14:50:38 | はりきゅうやツボの話
鍼灸師にはアロマテラピーをたしなむ人も多く、
治療院に音楽だけでなく香りを流しているところもありますが、
私の場合、好きな香りが「柑橘系」。
柑橘系なら酸っぱかろうと皮が硬かろうとなんでも大好きで、
今の時期は熊本産のジューシーが美味しい。
そんなわけでアロマオイルは何種類か買ってみたものの、
夏みかんを剥いて食べる方が手っ取り早く癒されます・・・

さて、昨今の香りブームにのって
ついにせんねん灸にも香りつきが登場したようです。
知らなかったー。
以前から「りんご」と「ピーチ」はあったのですが、
せんねん灸シリーズのおまけというか、
特に新しさは感じませんでした。
でも今回の新商品「MOXA」は今までのせんねん灸のイメージを一新していてイイ。

香りがえらべるせんねん灸 moxa

鍼灸師から見ると
今までお灸になじみがなかった若者が店頭で思わず手にとってくれる
素敵なパッケージに思えるのですが、実際はどうなんでしょう。
売れてるのかな?

で、私も3種類、Fruits(くだもの)、Bouquet(はな)、Encens(香木)
を買ってみました。
見るともぐさの入っている筒の中に細い線香状のものが入れてあります。
香りは、Bouquetも悪くないけど、「Fruits」が、従来品の「りんご」より
良い感じの甘い香りで好きかな。
「Encens」はなんだか立ち上る煙との相性が当たり前すぎて面白みがないかも。
香りは脳に影響するといいますが、
ツボと香りの組み合わせ、これは確かに相乗効果でリラックス度がアップしそう。
ただひとつ難点をあげるとすれば、
お灸初心者向けのためか、全然熱くならないこと。
あったかくなってきたかなー、と思ったらもう燃え尽きてて終わり。
私には物足りない。
でも、熱くならないから絶対に火傷の心配がない分、
背中に一度に沢山載せてやってみたいですね。
夫は香り系が嫌いなので頼めず。
だれか一緒にやってくれないかな~

経穴の統一 ~期門の思い出~

2007-02-15 14:44:19 | はりきゅうやツボの話
昨年11月、経穴部位国際標準化公式会議において361穴全ての経穴の位置が決定されました。
今まで経穴というのは中国、日本、韓国でそれぞればらつきがあったのです。
もちろん、日本では足にある経穴が中国では手にある、なんていう極端な話ではありませんが、1cmくらいずれていることはよくあります。
2人で「○○の症状に××という経穴が効いた」などと会話していても、お互いに頭で思い描いている経穴の場所が異なっていることがあるわけです。
各国の交流が活発になり、世界で経穴の位置が共通認識でないというのは学術的な意味で障壁になるのでついに統一が実現したようです。
私が鍼灸専門学校で経穴を習った時にはいくつか「中国ではココだけど日本ではココ」という教わり方をしました。
しかし「何故同じ経穴名なのに中国と日本で場所が違うのか」という単純な疑問を持ち
「期門の謎」と称した卒業研究でクラスメイトと足の厥陰肝経にある期門という経穴が、何故中国と日本で違う場所に取るのか、そのルーツを調べることに。
しかし調べるといっても素人には大変。
現在の経穴というのは古典を元にしていますが、この古典の記述というのが「☆☆の1寸下」とか「△△の間」とか、現代の我々から見ると曖昧な記述ばかり。
その基準となる☆☆や△△がわからなければ結局どこだかさっぱりわからず、当時の1寸がどのくらいの大きさであったのか、から始まって医古文にうとい我々にはハードルが高いのなんの・・・。
提出期限もせまってきて、どうも日本では学校教育が始まったあたりからこの日本式の期門になったらしいという推測を立て、そういう資料がないかと森ノ宮医療学園専門学校の図書室を訪問。
ここの図書係の横山先生が常識を超えた恐ろしくマニアックな方で、私たちが何ヶ月もうだうだ調べても見つけることができなかった資料を5分で持ってきてくださいました。
あの若さで鍼灸関係の本の中身をあれほど詳細に把握している方は他にいないのでは。
おっと脱線。
で、私たちはその横山先生が出してくれた資料をもとに(というかその数冊で・・・)
日本でこの場所が採用されたのはおそらく明治時代の学校教育からであろうという結論をとりあえず出したのですが、
何故その説が採用されたのかという理由の推測や経穴自体の効用・意味についてまでは全然掘り下げることができなかった。
より古い文献からの出典を「正しい」経穴とするならば日本式期門は正しいとは言い切れないと言えそうですが、
日本独自で使っている期門の場所が中国式と比べて経穴として効果がないのかというと、そんな単純な話ではないのです。
実際に日本式の方を実践して治療をしている鍼灸師が沢山いるわけで・・・
結局、私たちはさんざん回り道をしたあげくに、
いくら文献の山を得たところで実際に見るのは生きている人間の身体、
1700年前の文献を正確に踏襲することが良い治療につながるとも限らないし、
経絡経穴とはこうだ、とすぐ言い切れるような単純なものではないのだなあという鍼灸師であれば誰でも感じる当たり前のことを実感したのでした。
経穴が統一されたというニュースのあと、「じゃあ今までのツボは間違っていたんですか」という問い合わせが出たということですが、当然の疑問です。
統一といってもそれが唯一正しいのではなく、基準が出来た、というだけで
何が正しいのか、何が一番効果的なのか、
というのは決着がつかないまま100年200年経つのかも知れません。
日本では、中国と比べるとより経穴の反応を手で探って確かめる傾向にあります。(残念ながら韓国の事情についてはまったく無知です)
私自身も、鍼やお灸をするツボを決めるときはよく見て、触って確かめるのは大事なことだと思っています。
だから基準が出来たことによって「この経穴は、この場所以外は認めない」というような考え方が出現することを今から危惧している鍼灸師は少なくないでしょう。
案の定、今月の業界紙「医道の日本」の巻頭には今回の統一について日本の鍼灸界の大御所の方々の喧々囂々の議論がされていて面白かったです。
「今回の統一案には疑問を感じるので、私はこれらのツボを使うことはないだろう」とはっきり言い切る先生もいたりして。
今回の案の良し悪しは私にはわかりませんが、統一案の本はいつ出版されるのか、期門が中国式の方に統一されたのかどうか早く確かめたいところです。

情熱大陸・フィリピンの村の助産師さん

2007-02-01 15:56:08 | はりきゅうやツボの話
Discovery Channel「胎児ができるまで」によると
妊娠期間は38週から40週だが、予定通りに生まれる率は5%、
というのがありました。
日本の統計ではどうか知りませんが、
そういえば私も予定日通りの出産ではありませんでした。
生まれる日を決めているのは母体ではなく胎児で、肺が成熟すると
あるたんぱく質が放出されて陣痛が始まるらしい。
その前に外に出てしまうと肺の機能が未熟であるそうです。
28日のTBSテレビの「情熱大陸」は助産師・冨田江里子さんのお話でした。
お産には実は必要なものはあまりなくて、「待つ」のが大事だという。
短い番組内で正確なところはわかりませんでしたが、
使っている道具が本当にシンプルでした。
日本の病院で沢山の医療従事者に囲まれて出産する光景に比べると
この村では随分簡単に生まれるなあ、なんて思ってしまいましたが、
日本人とフィリピン人で陣痛が異なるということもないはずで、
技術が進んで困難な出産にも対応できるようになった分、
正常なお産の人にも不必要な余分なケアをしている場合があるのだなと実感しました。
もっとも、日本では赤ちゃんに優しい病院としてBFH(Baby Friendly Hospital)が指定され、いざというときには高度な医療を提供する体制をとりつつも、
正常な分娩なら医療者側の都合で介助をせずに赤ちゃんにとっての快適さを優先するという機関が増えています。
これって贅沢なことなんですよね。
フィリピンの病院ではまだまだそうではないところが多いとのこと。
富田さんが相手にしている村人は経済的に病院には行けない人ばかりのようですが、
ヘタに病院に行って「生まされる」お産をするよりも
村の診療所で富田さんに見守られて赤ちゃんの力を信じて待つお産をする方が幸せでしょう。
それにしても自分のお金で診療所を開設し、診療も結局無料でしているというのがすごい。
そして一瞬しか映像に写りませんでしたが、
「陣痛を促進する必要があるときはお灸をする。
これも最初は随分怖がられたそうだ。」というくだりが!
ツボは三陰交かな。
みたところせんねん灸のようでしたが、あれでも初めて見る人はそんなに怖いのかなあ。
富田さんの診療所には妊産婦以外に通常の病人も来るようですが、
お産以外の場面でもお灸が使われることはあるのでしょうか。
もし使われていないのなら是非私が行って
村民のための「お灸で健康づくり講座」をやってみたい。
将来の夢のひとつですね。

痛む傷にもお灸~

2007-01-26 14:21:05 | はりきゅうやツボの話
私、手首外側のぽこっと出ている骨、豆状骨が、人よりも出っ張っている気がします。
だからというわけではないと思うのですが、
右手の豆状骨のあたりをしょっちゅう台所の水道の蛇口に打ちつけて
傷になり、カサブタができます。
今回、年末につくった傷が、年が明けても治らず、
しかも小さい傷のくせに奥が痛むのでお灸を据えることにしました。
こういう傷を治療するときは直接傷のまわりにお米の半分くらいの
大きさのもぐさを据えます。
ベージュの小さな粒が火をつける前のもぐさ、
黒いのは燃えた後です。
小さいので燃えつきるまであっという間でシャッターが間に合わない。


右手に左手で灸して、左手で写真撮るのって難しい・・・
先週の18日木曜日に据えて様子を観察。
下が1週間経過した今日の写真です。

見た目はまだ傷ですがかさぶたも取れ、奥も痛まなくなりました。
残っている茶色い点は灸痕です。
またぶつけないように今度は気をつけよう。
お灸を据えると血液循環が良くなるので傷が早く治ります。
もちろんスピードには個人差もありますが。

傷といえば、手術の傷痕に悩む方は少なくないと思いますが、
術後なるべく早く鍼灸ケアをすると良いと思います。
私自身、子宮筋腫の手術を受けて、術後の縫合傷に
退院翌日からお灸してました。
そのおかげかひきつれたり痛んだりすることは全くないです。
場所が場所なだけにブログには載せませんけど。





お灸が人気

2006-12-28 14:34:48 | はりきゅうやツボの話
残念ながら観ていないのですが、
先月のNHKニュース「おはよう日本」で”お灸が人気”と放映されたようです。
若い女性が色々なタイプのお灸を手軽に楽しんでいます、というような紹介だったらしい。
たぶんせんねん灸のことでしょう。
私の周囲ではまだまだお灸未経験者も多く、
人気と言われても「?」と思ってしまいますが、
TVでお灸が好意的に取り上げられるのは嬉しい限りです。
せんねん灸はCMも時々していて知名度も高いため、
私も沢山買っておいて機会ある度にサンプルをいろいろな方にお渡ししています。
シールを剥がして点火するだけなので、お灸って想像していたより簡単だ、と思ってくれるみたい。
気軽なお灸がアロマテラピー並みに、若いヒト達に普及する日がきますように。

ところでせんねん灸って、マツキヨでも買えるのかなあ?


私の先生

2006-11-10 15:54:55 | はりきゅうやツボの話
お灸を据え続けていると免疫力が高まって云々、と普段えらそーに申しておる私ですが、実は自分自身にお灸する暇があんまりありません。
だからってわけでもないでしょうが、この度3日間、寝込みました。
丸一日嘔吐し続け、しかも生まれて初めての39度。
いやー、辛かった・・・ 3キロ痩せましたがこういうダイエットは全然嬉しくありません。
3日目に熱が下がって億劫ながらも外出する気力が湧いたので、
最近お世話になっている赤坂鍼灸院へ行きました。
もちろん本来なら一番身近であるはずの石垣先生に治療してもらうのが一番ですが、時間帯が合わない。だから同じ治療院なのに、滅多に顔を合わせる機会もないのです。
しかし赤坂鍼灸院は大船!もともと遠いけれど、弱った身にはいつもの倍の距離に感じます。でもこんな弱ったときこそ赤坂先生がいいー!
先生は臨床経験20年以上、私の母より年上です。いつも笑顔で優しく包んでくださいます。
治療には相手を思いやる「愛」が大切だなあといつも思いますが、先生の治療にはそれを感じます。先生は問診というものをあまり取らず、その時の身体に応じて治療をするためかこの鍼灸院にはカルテというものがありません。この日も「3日寝込んで・・・」と症状を話すとまずはお腹をじっくり触られて、「全然力がないわ。抜けちゃってる」と腹部4箇所にお灸。3日絶食した腹部にお灸の熱がじんわり沁みこみます。結構熱くなりましたが、なんかすごく効いてる気がして熱さを我慢しました。それと、ここで使っているのが赤外線灯でなくカーボン灯。症状に応じて使い分けるそうですが、何故赤外線よりカーボンの方が良いのか・・・よくは知りませんが、確かに赤外線で温めるよりも、「日向ぼっこ」に近い感じがするので、こういうときにはカーボン灯がいいのよ、と言われるとなんとなく納得。 足に40分あててもらって気持ちいーい!「鍼をするには虚しすぎている」という理由でこの日はお灸とカーボン灯と気功治療だけ。この「気功治療」も私にはまだ計り知れない世界です。はたから見ると身体に触らずに先生がばたばたと身体のまわりで手を動かしているだけに見えるのですが、されている間、とにかく気持ちいい。「気が動く」とはこういうことなんだな、と自分の体で感じることができます。興味はあるけど真似事はできそうにないので、今何されてるんだろうなんてことは深く考えずに、とにかくリラックスして仰向けになって目を閉じ、純粋に「患者」になって治療を受けることにしています。
帰りは足取りも軽く、腹部に力が入るようになっているのをはっきりと自覚しました。
駅に着いたら急にお腹が空いて空いて・・・ 駅前の蕎麦屋できつねそばを一気に食べ、またちょっとお腹が痛くなってしまったバカな私です。

秋の行楽シーズン

2006-10-19 23:50:36 | はりきゅうやツボの話
秋は毎年山梨県大月市にある扇山(1137.8m)にハイキングに行きます。
晴れていると山頂から富士山がくっきりと見え、他に人もあまりいないことが多いのでのんびりと昼寝ができます。
しかし、今年は息子が重かった!
昨年も背負子で連れて行きましたが、昨年より3キロ増の負担は予想外に大きく、
しかも去年は往復寝ていたのに、今年はぱっちりと目を開けていて、
途中で足を止めると退屈してブーブー言うので休憩できない!
下りきるまえに腿がぷるぷるしてきてしまい、夫と交代。
その日の夜から翌々日まで、歩き方がぎこちなくなるほどのひどい筋肉痛に悩まされました。

運動後の筋肉痛も根本的には内出血と同じで血液循環を良くすれば早く改善しますが、
運動前に前もって鍼灸をしておくと筋肉痛が少なくて済むとも聞いたような・・・準備運動するに越したことはありませんが。
わかっちゃいるけど自分自身にやったことはあまりないです。
身体が痛いときはなにはともあれ早く寝たいもので・・・
でもいまだに痛くて今日は治療院も暇だったので足に自分でいっぱいお灸しときました。
これで明日には治るかな。