マイ・ライフ・レッスン

母のがんのケアをするなかで感じたことなどを書いていた記録です。

タクティルケア

2006-08-24 15:30:37 | 健康雑事
先日TVをつけたら「スウェーデンマッサージでオキシトシンが出る!」
というのを紹介していた。
オキシトシンが分泌されると情緒が安定し、
他人への信頼感や愛情が生まれるそうな。
私は妊娠中に
「女性(母)は出産と授乳によってオキシトシン分泌が促進され、
男性(父)は赤ちゃんのニオイを嗅ぐことで攻撃性が抑制されて
オキシトシンが分泌され、愛情がさらに高まる」
というアメリカのTV番組を事前に観ていたので
出産してしばらくは毎日のように旦那に
「よーくコドモのニオイを嗅いでおいてよね!」
などと言っていたのだが、(おかげで頼むまでもなく立派な親バカになったようだ)
普段の生活にもオキシトシンが深く関わっているとは思いつかなかった。
紹介番組というのは本題に入るまでがとってもじれったくて
いつも絶対最後まで観ないのだが、
今回はそのマッサージがどんなものか気になるのでそのまま
CMの連続に耐えて観ていたらなんのことはない、
要するに優しく撫で擦るマッサージだった。
そこで突然、5年位前に恩師のS先生がスウェーデンの研修旅行から帰ってきて
「そこでタクティルマッサージというのを施設で見学してきたんだど
これが素晴らしいんだ。
揉みほぐすようなやり方じゃなくて撫でるようなマッサージなんだけど、
痴呆のお年寄りなんかにすごく効果をあげているんだよ」
と言っていたのを思い出した。
だから「タクティル」という単語に聞き覚えがあったんだなー
結局最後まで観なかったので、オキシトシン分泌に至るメカニズムは
わからなかったのだが、
撫で擦るマッサージは揉み解すマッサージとはまた違った良さがあって、
施術するほうも受けるほうも
優しい気持ちになれることは事実。
矢野顕子の曲で「いい子いい子」というのがあるが
あの「♪いい子 ♪いい子」というフレーズを聴くたびに
自分の頭の上にも大きな優しい手がかざされているような気持ちになって
ふんわりと心が温かくなる。そういう気分のときにも
オキシトシンは分泌されているのかも。
手だけのタクティルケアで良い効果が得られるなら
これは是非巷の諸学生に教えてボランティアで
お年寄りや施設で実践されるといいんだけどなあ。
もうすぐ敬老の日だし。
息子が大きくなったら一緒にそんなこともできるといいなあ、
なんぞと小さく夢を膨らませてみました。