マイ・ライフ・レッスン

母のがんのケアをするなかで感じたことなどを書いていた記録です。

面倒くさがり屋にかづきメイク

2008-04-18 12:02:44 | 日々のあれこれ
「女の品格」という本が売れているそうですが、
そのわりには・・・という光景を目にします。
バスとか電車の座席で堂々と化粧するの、やめましょうよ~(泣)
化粧は化粧室で!すっぴんならすっぴんで通せー!
見ていてホント、朝から悲しくなります。

で、化粧の話。

「ちょっとマッサージするだけで顔の印象が変わる方法があるよ」と、
昔友人に教えてもらって知ったのがかづきメイク。
かづきれいこさんは事故や病気・生まれつきの顔の傷を
メイクによって目立たなくさせる「リハビリメイク」で有名になったフェイシャルセラピストですが、
もちろん一般用のメイクもしています。
かづきれいこ公式HP
メイクを職業にしている人というのは化粧品メーカーの回し者、
正直に口車にのっていたら年を食うごとにお手入れ用品の出費がかさむもの、と思っておりましたが、
かづきさんは、最終的に化粧などをしなくても自分に自信を持てること、
そしてそんな人達が受け入れられる社会が理想だという信念を持っているのが素敵。
(もちろんかづきれいこの名前で化粧品は沢山出しているが)
「おばさんが若い子の真似したってダメです」ときっぱり言いきるところが好き。
「青いアイシャドーなんか必要ないんですよ、
若い子と違って白を塗れば自然と数時間後にはくすんできて青く見えるんです!
年取ると便利でしょー?」と関西人らしい笑いを織り交ぜた軽妙なトークも楽しい。
若い人の流行顔を求めるのではなく、
年相応の生き生きした顔を作るという方法を知ったおかげで、
私のような化粧に疎~い人間も興味を持つきっかけになりました。

お化粧ってすごいんだなと思ったのは20代半ばでかなり遅いです。
30代のお姉さんとしばらく同居する機会があり、
ある夜彼女のすっぴんを見て衝撃!
それまで「きれいなお姉さん」と思っていたのですが、
化粧を落とした彼女は
あなたは誰ですか!?
と、本気で思う程、顔が違っていたのです!
ここまで見た目が変わるなら、人生だって素顔と化粧顔ではまったく違う1日を過ごすに違いない。
上から塗ってごまかしたって仕方ないじゃん、
と化粧に否定的だった当時の自分の価値観はパンチをくらいました。
ただ、それ以来自分も彼女のようにお化粧をするようになったかというとそんなことは全然なく、
化粧に時間をかけるくらいならその分多く寝ていた方がいい、と思う方でした。
そもそも、何から手をつけていいのか全くわからなかったし。
(ちなみにそのお姉さん、昔からイタリアにずっと住み続けたいと言っていましたが、
噂では最近ついにイタリア人と結婚したらしい。
あの化粧のおかげ!?!?!?!?)
そんな私も30代になり、さすがにこの年で眉毛一本満足に描けないのはどうなんだろうと
やや化粧コンプレックスを感じるようになったので、
どうせならかづきメイクを習いたい、と数回の基礎レッスンに通ったのでした。
もちろん、ベーシックを習うだけのレッスンなのでかづきさん本人から習えたわけではありませんが、
基本のファンデーションが一般的な「肌色」ではなく
肌をキレイに見せるのは黄色人種に合わせた「黄色」だというのが斬新だし、
何より、かづき式「血流マッサージ」が良いです。
どんなものかというと、
セルロースのスポンジでリンパの集まるところへ向けて
シュッシュッ、と2、3回ほど擦るだけ。
時間にして3分もかかりませんがこれだけで顔のむくみが取れ、
引き締まってきゅっと上にあがる、というもの。
血行が良くなった肌は透明感も増し、シミもうすくなって見えます。
(自分ではよくわからなくても、他人の顔でやってみるととてもよくわかる)
ちなみにマッサージしなくても、
顔に直接鍼をすることでも同じような効果が出せると思いますが、
誰でも自分で出来るというわけではないし簡単な方法ではありません。
造顔マッサージというのも最近聞きますが、
きっともっと手の込んだものだと思うし、
面倒くさがりやには今のところこれが一番ではないでしょうか。
かづき先生万歳。
レッスン以来、眉毛を描くのも以前ほどは変じゃないだろうかと悩まなくて済むようになりました。
とかいいつつ、ノーメイクの日が相変わらず多いんですが。

あなたと健康社へ行ってきました

2008-04-08 00:09:39 | 母との日々~がん患者の家族として~
東城百合子氏主催の成城学園前にある「あなたと健康社」に行ってきました。
目的はびわの葉温灸の実演を見るため。
東城氏は食の大切さや自然療法の実践の啓蒙活動をしている人で、
中でも「自然療法」という本は版をじわじわと重ねて現在85万部という、
民間療法を実践する人達の間ではかなりスタンダードと思われる本。
うちにも20年以上前からこの本がありまして、
行ったついでに新しい版を買ってみたのですが
表紙も内容もほとんど変化ないみたい。(それがすごい)
東城氏の講演は聞きに行ったことはないけれど、
本やインタビューを読むと昔から主張は一貫しています。
今年83歳になる現在も元気に講演活動をしている事実が、
その主張の正しさを証明しているように思われます。
その手当て法の中でも推奨されているのがびわの葉を使う方法です。
私が母にびわの葉療法を始めた時もこの本がお手本でしたが、
場所が病院だったため、煙が出ないこんにゃく湿布+びわの葉中心でした。
びわの葉療法で鍼灸治療院を検索すると、
生の葉っぱを使っているところがあまりありません。
ほとんど電気温灸器とエキスを使ったやり方で、
こういうときには「びわの葉療法」じゃなくて、「びわの葉エキス療法」と書いてもらいたいと思うのは私だけでしょうか。
自然療法というからには電気を使わずに、なるべく原始的に行きたいものです。
というわけで、今回そろそろこんにゃくだけでなく
お灸を使うパターンも試してみようかなと。
温灸には棒灸を使うのですが、
棒灸というと通常鍼灸院で使用しているのは中国製の細長いタイプ。
1度自己流で試しましたが、
押し当てる使い方をするとすぐに火が消えてしまうのと、
燃焼時間が短くてあっという間に使えなくなってしまうのが難点で
びわの葉療法には不向きでした。
木製の棒灸用ホルダーを使えば火も消えずにできますが、
これだと指圧的な効果は薄れます。
本の中のびわの葉温灸で推奨されているのは、
より太くて密度が高く、燃焼時間が長いタイプの棒灸。
密度の点でいえば、ティティパティよもぎの会で出しているネパール製の棒灸も
確かかなり密度が高いのでどうだろうと思ったら、燃焼時間は3時間くらいだそうで、
びわの葉温灸用として販売されている棒灸はなんと8時間。
あなたと健康社での実演はメーカーの方が実際に棒灸に火をつけて
参加者ひとりひとりに1回ずつびわの葉を押し当てながらするスタイルで、
初心者にもわかりやすいと思われる良い説明でした。
せっかく来たからと、いくつか愚問をぶつけてしまいましたが
とても丁寧に答えていただき満足。
早速1セット購入しました。
家でやってみたところ、予想はしていましたが煙がかなり出る。
帰りには服にも髪にももぐさの香りが染み付いていて、
これは神経質な方やラッシュアワーに電車に乗る方には
お勧めできないかも知れません。
受けた母の感想は、こんにゃく湿布もいいけれど、
さらに指圧もされている感じが
とても気持ち良いそうなので、
こんにゃくと合わせてしばらくこれを続けてみます。

☆ 追記☆
今年手に入れて冷蔵庫に保存していあるびわの葉にそろそろタイムリミットが来ています。
使わない分は全部びわの葉エキスにするつもりですが本当に大量にあるので、
生のびわの葉を使った治療を受けてみたいという方は今のうちに気軽に御連絡くださいね!

それって本当に「薬」膳?

2008-04-06 23:01:36 | 食べ物雑事
先日、「うわー、ひでぇなこれ」と夫が新聞に載っているレシピを指した。
薬膳レシピと書いてあるけど
作り方は鶏がらスープの素にコーン缶と豆腐を入れたスープだって。
この頃はレストランにも「薬膳」をうたうメニューが入ったり、
本が沢山出たりしているが、中には言葉だけが一人歩きしているようなものもある感じがする。
レトルトだろうとなんだろうと、これは体に良いと思って感謝して食べることも大事なことではあるが、
「身土不二」すなわち身体は生まれ育った土地の風土に合うように出来ているという考えや、
旬の素材、季節に合った素材を取り入れる考え方、
そして調理の手間を惜しまない、という基本から離れるほど、
それは薬膳という考え方ではなくなってしまうと思う。
トウモロシの食性だけを考えて、今の季節にはないから缶詰使えばいいや
というイージー薬膳にはなんとなく抵抗を感じてしまうなあ。

石垣先生にいただいた「チャイナビュー」を見ていたら
「2つ味を楽しむ贅沢な鍋」と、陰陽鍋が紹介されていた。
真ん中が仕切られていて、白っぽいスープと黒っぽいスープをそれぞれに注ぐと、上から見ると陰陽マークに見える鍋。
これ、中国行った時に食べたけど
辛いほうのスープが本当にめちゃめちゃ辛くて、
タバスコが飲める私でも途中でリタイヤ。
でも今あらためて写真で見ると、白湯スープと唐辛子スープの2色の対比がなんとも魅力的。
肉中心の、辛い「陽鍋」と、野菜たっぷりの「陰鍋」。
陰陽鍋はこういう配色のレシピにしたときの名称で、鍋自体は「おしどり鍋」というらしい。
洗うとき端っこの汚れを落とすのが大変そうだけど、欲しいなー

弱さの中ではたらく力

2008-04-06 00:11:23 | 読んで感じるあれこれ
路上生活者が多い町で19年も支援活動をしているという本田哲郎神父の記事を読んだ。

「相手の立場に立って、と言われるが
しょせん人は他人の立場に立つことはできないのだということがわかった」

19年も社会の底辺に置かれてきた人達に寄り添ってきた人の、この発言は重くて
短い記事なのに何度も読み返してしまった。
相手と同じ場所に立てないのに相手の立場を理解しようとするのであれば、
まず相手よりも下に立って教えを乞う姿勢が必要なのだと。
いくつかの場面を想定して、果たしてそんなことが私にもできるかどうかイメージしてみる。
・・・ため息。
今の倍くらいの年齢になったら、少しは学んでいるだろうか。

聖書の中の独特の言い回しには違和感を覚えることがままあるが、
本田神父は「弱者の視点」という独自の解釈で聖書を翻訳しているという。
「貧しい人は幸いである」 → 「貧しい人は、神からの力がある」
ああ、この訳の方が私にはわかりやすい。
いつか読んでみたいな。
本田哲郎 「釜ゲ崎と福音-神は貧しく小さくされた人と共に」

2年前の本田神父のインタビューを発見↓
内容は今回読んだ記事とほぼ同じでした。
中外日報のホームページ インタビュー 生きる・活きる 本田哲郎氏

クジラクジラクジラ・・・

2008-04-05 01:43:02 | 日々のあれこれ
先日ニュースで取り上げられた日進丸への環境保護団体「シーシェパード」の抗議行動。
確かに酸を投げつけるなんていうのは過激すぎるけど、
BBC Worldを観ていたら先ほどその捕鯨船阻止活動が取り上げられていた。
「シーシェパード」と共に「グリーンピース」も登場。
日進丸によじ登って乗り込んでいく“行動派”のシーシェパードのメンバー。
南極まで5000マイルの距離をエスペランツァ号で追っかけ、傍らでひたすら抗議する“非暴力派”のグリーンピースのメンバー。
乗り込むまでしなくても、横で邪魔することで1日10頭の捕鯨を阻止する効果があるんだとか。
なるほど。
日本のメディアでは絶対に見られない映像。
クジラ問題に関しては本当に、欧米と日本との視点の違いに驚く。
昔海外である人に「おまえはクジラを食べるのか?」と問われた。
続けて「クジラを食べる奴はこうしてやる!」と首を掻っ切る動作をされたのが忘れられない。
あの憎しみに満ちた表情を思い起こすたびに背筋が寒い。
感情的になった彼らを論破できるほどの根拠や理念を、
もはや私の世代は持ち合わせていない。
純粋に「国益」ということで考えたら本当に調査捕鯨なんか止めた方がいいと思うのだが・・・
何より、蛋白源ならいくらでもあるでしょうが。
この問題に関してはやはり
日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか
の通り、日本は意固地になりすぎている気がする。
アマゾンの書評を見るとぼろくそに書かれているが、
それでも私は星川氏に共感するなあ。


☆追記☆
シーシェパードのリーダーはビーガン(菜食主義者の中でも厳格な方に分類される人達。肉・魚・乳製品はもちろん、はちみつなども摂らない)だって。
ビーガンだけど人間に薬品瓶は投げちゃうのか。