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マイ・ライフ・レッスン

母のがんのケアをするなかで感じたことなどを書いていた記録です。

手を温めて優しくなろう

2008-10-28 23:39:36 | 健康雑事
鍼灸学校時代、冬場に限らず「施術する自分の手が冷たい」ということで悩んでいる人が結構いた。
私も患者さんに粗相の無いようにと思えば思うほど緊張してしまい、手先が冷たくなることがままあったが
最近は年を食って図太くなったらしく以前ほど悩まなくて済んでいる。
とはいえ、リラックスしていてもいつも冷たいという人もいる。
この仕事は素手で人の肌に触れる。
患者さんによっては「手が温かいですねえ」と
それだけで感心してくれる人もいるくらいなので
普段手が冷たいというのは鍼灸師にとって結構シビアな問題である。

さて月曜日の夕刊記事より。
「飲み物や温湿布で手が温まった人は、他人への評価や行動がやさしく親切になる 
  米コロラド大とエール大のグループがこんな実験結果を米科学誌サイエンスに発表」
 
手をあっためるだけで人に優しくなる!
謝る相手にはまず熱々の缶コーヒーかなんかを握らせてから話を始めるとスムーズ?
・・・かどうかはともかく、
物理的な温かさがが人間関係の温かさにまで影響するということが立証されたというのが面白い。
なんでこんな実験思いついたんだろうな。
これが手じゃなくてお腹とかだったらどうなんだろうか。
多分それでもそれなりに良い効果はある気がする。
やはり人間は冷えてはいけない生き物なのだ。
これからはイライラしたときはまずあったかいものを触ってみよう。
子供を叱る時も身体に触りながらすれば怒り過ぎなくていいかも知れない、
それにしてもあったかい手だなあ、子供はいいなあ、とつないだ手を堪能していたら、
どうやら中耳炎をおこして発熱していたのだった。
うっかりかあさん。いかんいかん。





魔法はないけれど

2008-05-16 12:41:26 | 健康雑事
先日、保育園で息子が同じクラスのママさんから
「ここをやれば子宮が良くなるというツボはあるか」と聞かれました。
子宮が良くなる・・・うーん、ストレートのような、わけわかんないような。
彼女は40代ですが、2人目のお子さんを望んで色々模索中らしい。
前回残念ながら流産してしまい、体調不良を訴えていたので
信頼できる医療機関での漢方服用を勧めてみたところ、
幸いそれが身体に合い、体調が好転。
しかしその後未だ妊娠には至らず、焦っているようです。
残念ながらこれさえ押せばOKという魔法のツボはないと言うと、ちょっとがっかりしていました。
ただ、この連休中は毎日アイスを食べていた、というので、
それは良くないのではないかと。
甘いものは確かに美味しいし気持ちが元気になりますが、
体調を調える為には必ずしも必要なものではありません。
それに冷えは婦人科の病一般の大敵。
普段の生活パターンにヨガや気功や運動を組み込むのも限界があります。
だから他に何ができるかといえば普段の食事に気をつけるのが一番。
現代人は砂糖や油を摂り過ぎているという意見を本やネットで見かけます。
自分のことで考えると、まったくその通りだと思います。
何故油を減らさなければならないのか、何故砂糖を沢山取ることが
身体に悪影響なのか、そしてどんな食事というのが理想的なのか、
私自身はまだ明快に説明できる自分の言葉を持ち合わせていませんので
これからもっと勉強しようと思っています。

↓エッセイスト・料理研究家の安井レイコさんのメールマガジン。
 メルマガというのは続けて読んでいると内容が最初の頃と変わってしまったり、
 何かを売る宣伝ばかりの内容になっていたりして続かないものが多いのですが
 彼女のメールマガジンは主張が一貫していて誠実で好きです。

毎日10分!簡単、キレイに健康に「日刊 晩御飯」




健康至上主義の隆盛

2008-03-07 14:40:09 | 健康雑事
久しぶりに鍼灸学校の同級生と会った。
最初のうちこそお互いの子供ネタだったが途中で彼が、
先月のあの記事見た?と。
そうそうー 私も誰かとこの話がしたかったのよ。

医道の日本2月号 巻頭座談会「鍼灸は西洋医学の破綻を補完している!?」

内容は私には非常に新鮮であり、小さな衝撃でもあった。
冒頭から、「代替医療も”医療化(メディカライゼーション)の流れ”を促進的に貢献しているのではないか」と始まる。
医療化という言葉を私は初めて聞いた気がするが、説明によると医療化とは、
医学が、それまで病気とみなされなかったものを病気だと言い出し、
自分達で処理する現象だという。
何が問題なのかというと、医療のシステムが肥大化すると人々はシステムに依存するようになって
元々持っている自分を癒す能力や土着的な癒しの智慧を見失い、
不能化してしまう、社会の管理がどんどん強まってしまう、
ということらしい。
例えばそれを鍼灸の場合にあてはめてみると、
病気を気にしていない人に「肩がこっていますね」と言って治し、
その人が「これからは肩こりを鍼灸院で治してもらおう」と思うようになることは
鍼灸医療に依存する意識を形成してしまったということになる。

もっとも、これは対談であるので医療化の良い悪いについて明快に結論づけてはおらず、
医療化することを批判した人物としてイバン・イリイチ(哲学者・1926~2002)という人の名を挙げている。
「個々人の病むことのリアリティーを尊重し、自らが自らを治すことに価値を見出す人にとって"医療化”は病む人個人のリアリティーおよび治す力を奪ってしまうものであり、”医療化社会”は非人間的社会・脱能力化社会である」

"病むことのリアリティー”かあ・・・

何か、私が普段からぼんやりと感じつつどうしたらいいかわからない断片がこの対談の中にある。

所謂、「健診が病気を作っている」という指摘はある意味で正しいと思う。
本人に自覚症状もないのにも関わらず毎月内科に通い、
やれ血圧だ心臓だとで大量に薬を処方されている祖母を見ると
医術を施されているというより、製薬会社の商売だとしか・・・。
大した症状でなくてもとりあえず医療機関にかかるのは
病気・異常を全て排除し、健康(正常)をとことん追求する最近のヘルシズム(健康至上主義)の隆盛があるという。
ヘルシズムという言葉も初耳だが、
それこそ数値や検査で異常がなくても本人に訴えがあるのなら何でも対応しようとする私達鍼灸師の姿勢も、
この流れに乗っていると言えるのではないか。
松田氏の言うように、鍼灸には人々が医療化の罠から抜け出るための「脱・医療」的な要素があるのが魅力であって、もしそれを失ってしまうとしたら、普通の医療産業と変わらなくなって存在価値がないのではないか。

さて、この話をした彼も私と同じようなことを考えていたので議論にならず、
二人でう~ん、となってしまってすっきりした回答が出なかった。
「受けて心地よい感じ、幸福感、これは病院などの医療機関では味わえないものだからいい(価値がある)んだよね」
うっ。
そんな安易な結論でいいのか?
「脱・医療」の要素はどこにある・・・?

ちょっとこの対談は魚の骨が喉に引っかかったような読後感が。
今月号に対談の続きが載っているのだがまだ未読。
イリイチ的な考えは私も嫌いじゃないので、
「病むことのリアリティー」について、自分なりに考えていこうと思う。
私も痛くない、辛くない、楽、なのが好きだから、簡単じゃないけど。




いぼとりの神様

2007-08-09 16:29:37 | 健康雑事
先日「お灸に親しむ」という講座で石垣先生のアシスタントをさせていただきました。
その時のお灸の効能の例で私はお灸で陣痛が来た話、石垣先生はお灸でいぼが取れる話をしたのですが、
実は私の方はいぼでまだ困ったことがないのでお灸で取った経験がないのです。
取れるとは聞いているけれども実際「いぼ取ってください!」という
患者さんが来たら「取れます!」と即答できるだろうか。
(来ないとは思うけど)
そんな小さな不安に答えてくれる本を見つけました。
「いぼとり 神様・仏様」
作者の平松洋先生は皮膚科医です。
内容はシンプルで、「ウィルス性のいぼはお祈りで治ることが実際にある」
ということと、あとは先生ご自身が訪ね歩いた「いぼとりの神様・仏様」の
丁寧なアクセスガイド。

いぼとり 神様・仏様

効果があるのはウィルス性のいぼに限ったものと再三注意書きがしてあり、
皮膚科を受診することの重要性も説いておられますが、
いぼの自然治癒のシステムとは、
「尋常性いぼのウイルスが皮膚に存在すると局所にサイトカインが出来て、
それを脳の視床下部にある中枢が認識して、化学物質が免疫系に流れる。
その化学物質を感知した免疫系がいぼウイルスに対する免疫を作り、
免疫が作られるといぼが取れる。」
というものだそうです。
そしてこの作用は心の前向きの変化をきっかけに起こることが
多く、つまりお祈りを通して「取れる!」と信じることが
実際の効果につながる、と。
お灸はサイトカインの分泌や生成を活発にする効果があるので
「お灸でいぼが取れる」というメカニズムも
この理論で説明がつきます。
これで確信を持っていぼ治療に臨めそうです。
(きっと来ないけど・・・第一号患者はきっと自分の子でしょうな)
中にはセメント原液の刺激でいぼの局所がかぶれたことで
取れた、なんて例も載っていて、
この場合お灸を使う必然性が低くなってしまいますが・・・

HP上に書かれた平松先生のある患者さんへのメール、
「自然治癒力が50%、医学の力が25%、治ろうとする心の力が25%です。
もちろんお祈りが最後の25%に含まれます。
焦らず気長に希望を捨てずがんばって下さい。」という言葉、
ここにとても惹かれました。
免疫力を高めて治るものはいぼに限りません。
書いたのがお医者さんなのでこの言葉の中の「医学」には
東洋医学は含まれていないでしょうが、
自然治癒力を発動するきっかけとしての治療手段を考えれば
鍼灸は大いに貢献できますし、
治ろうとする心の力を引き出すことも場合によっては可能であると思います。
それにしても「祈り」が病に対して実際に効力がある、という話は
もっともっと見直されていいと思います。

うつぶせ寝の効用

2007-07-13 14:13:51 | 健康雑事
高齢で元気なお医者さんとして知られる日野原重明先生が
うつぶせ寝を提唱しているらしい。
中吊り広告などでなんとなく目にしてはいましたが、
それにどういう効能があるのかはよく知りませんでした。
今月の鍼灸の業界雑誌の中に「うつぶせ寝をしてみませんか」という記事がありました。

脊椎動物は腹臥位(おなかを地面につける)のが自然な体位で、
人間だけが仰向けに寝ています。
人類の歴史で考えると他の動物に襲われる危険がなくなった段階で
仰向けに寝るようになったのではないか、ということです。
確かに内臓の配置は全部お腹側で、
もし仰向けに寝ている時に動物に襲われたりしたらひとたまりもありません。

うつぶせ寝のメリットはおおまかに、
・ 背骨の前を走る血管が内臓の重みでおさえつけられないので血流が良くなる
・ 呼吸が楽になる
そうです。
うつぶせだと息が苦しそうなイメージがありますが、
海外では20年以上前から呼吸器に問題がある患者に対して
腹臥位の姿勢が効果的だという論文が沢山あるそうで、
実際に仰向けよりも空気が沢山肺に入るそうです。
なるほど~
余談ですが私、子宮筋腫を抱えていたときにはうつぶせ寝しかできませんでした。
仰向けで睡眠に入っても朝になると必ずうつぶせになっている。
仰向けだと筋腫が子宮周辺の血管を圧迫するようで、下腹が苦しかったです。
今ではうつぶせでなくては眠れないことはなくなりましたが、
それでも目覚めるとうつぶせになっていることは多いです。
夕食が遅い時間のせいもあるかな? 
背骨の上に重くなった胃を乗せて眠るより、
うつぶせの方が楽だし消化も良いんだろうな。
なんとなく楽な気がしてうつぶせ寝をしていたのですが、
根拠を説明されると今晩からまた積極的にうつぶせで寝てやろうと思いますね。

長期間の寝たきりで手足が麻痺したり頚の関節が動かなくなってきた人に、
床ずれ防止のためにうつぶせ寝をさせたところ、
座れるようまで回復した例があるそうです。
筆者の方はうつぶせ寝を寝たきり防止策として薦めているそうですが、
日本は海外より寝たきりの人口が圧倒的に多いらしい。
海外で寝たきりが少ないのは「寝かさないから」だそうです。
現在、私の祖母が徐々に寝たきりに移行中で、
「電動や手動で背中が持ち上がる方式のベッドも寝たきりの人を作り出している要因ではないか」
というくだりが大変気になります。
介護の常識が変わる日が近いといいですね。

BILLY'S BOOTCAMP

2007-07-05 13:34:14 | 健康雑事
この3ヶ月ずーっと気になっていたBILLY'S BOOTCAMP。
7日間チャレンジで5000円のキャッシュバックとはよく考えられてるなーと
思いつつそれに乗るのはなんか悔しくてヤフオクで探してみたけれど
日本語版は全然値崩れしてない。
むしろ、転売で儲けていると思われる人がいっぱい。
ああどうしよう、買おうかどうしようか、うだうだ悩んでたら、
友人宅にすでにありました!
やったー、と30分ほどビリーバンド付きでやらせてもらいました。
いやー、きっつー!
本当に徹底的に「腹筋を鍛える」動きばっかり。
友人は旦那様に内緒で購入。
晴れて腹筋が割れたら告白するそうですが、
始めて1週間で「あれ?なんか痩せた?」と言われるそうで、
にんまりしてました。
ただ、体重自体はまったく変わらないとのこと。
筋肉が増えるてるんでしょうねー
買って一緒にやろうよー、と言われたけど、
冷静になってみると、毎日1時間のエクササイズ時間をどこで取るのか。
休日は子供の昼寝時間にやれないこともないが、
平日だと夕食の片付けを終えた0時からになってしまう。
毎晩深夜に1時間もブンブン?
朝、起き上がれなくなるんじゃないかなー
それに、腹筋が仮に割れるレベルまで行ったとして、
維持するには毎日の継続が欠かせない。
あー 無理無理。
そういえば、一昨年3ヶ月通ったスポーツクラブの「産後体操」の先生は
いつも露出度の高いウェアを着ていましたが
腹筋がきれいに割れててまさにシェリーと同レベルの素晴らしい体型をしていました。
ただ、連休などで少しさぼると体型がゆるむそうで、
そのたびに他のエクササイズも取り入れて締めなおしてる、という話。
やっぱり「鍛えオタク」にならないとあの体型は保てないのね・・・

先日のBILLY来日で、ちょっと自分の「買いたい」熱は冷めました。
新聞に取りあげられるほど人気だと知ると、興味ってなくなるもんで・・・
いまだに品薄とは、通販会社の戦略的コントロール販売も見え隠れするし。
腹筋より睡眠さっ

そう思いつつも、ビリーの通販CMが流れているとつい今夜も一緒に
ブンブンしてしまう条件反射。
ビリーの励まし映像とリズムなしに、ソラでこの動きをやるとすんごい間抜けなんだよねー。

鏡餅の足・・・

2006-12-14 11:24:24 | 健康雑事
以前に、ネパールで鍼灸活動を行っているよもぎの会主催のヘルスキャンプに
参加させていただいたことがあるのですが、その時に驚いたのが現地の人達の足元。
私が行ったときは寒い季節ではなかったので皆、裸足にサンダルの方ばかりだったのですが、
足先やかかとを見ると、角質が厚くなってそれがまさに、干したお餅のようにびしびしとひび割れている。
「ひび割れる」くらいなので角質の厚さは最低でも2mm以上はあり、
ひどい人になるとひび割れから血がにじんでいたりするのです。
ネパールは舗装道路が少なく、雨が降るとすぐ地面がぬかるみます。
夏とは言え、素足が常に雨に当たるので足元は冷え、乾燥してきます。
正確なメカニズムは知りませんが、冷えと乾燥のダブルパンチは
確実に角質を硬く、厚くするようです。
靴に靴下を履く日本ではさすがにここまでにはなりません・・・
と思っていたら・・・

なっちゃいました、自分の足が!

家の中で靴下を履くのが嫌いだったのが災いしました。
もともと冬は乾燥肌で、足元もガサガサで角質化が気になるタイプだったのですが、
寒い台所で裸足でいたのがいけなかった。
なんだか足先が痛いなあと思ってみたら、
足の親指の先の角質が厚くなってそこがぱっくり割れて血が!
こまめにケアをしていればこんなことにはならなかったのでしょうが・・・
深く反省し、眠るとき以外は部屋の中でも厚い靴下を履くようにしました。
ほどなく改善。
象さんの皮膚のような足にしないためには保湿と保温が欠かせません。
毎晩お風呂場で一生懸命角質ケアするよりも
冬場はヒールとストッキングをやめて
パンツスタイルに靴下で足元を冷やさないようにするのが一番ですね。

私がネパールに行ったとき、「もぐさ工場を作るのが夢」と
おっしゃっていた、よもぎの会主催の畑先生は着実にご自分の夢を実現させているようです。すごいなあ。

ティテパティよもぎの会


マンダラ塗り絵

2006-09-13 00:36:02 | 健康雑事
ついに正木晃先生の「マンダラ塗り絵」の本をゲット。
去年1度だけ正木先生の勉強会に参加して、そのときに初めてやってみたのですが
純粋に、面白い。
もっといろんな図柄があるといいなあと思ってたら
いつの間にか3冊も本になってました。
はなぶさに来ていただいた方にも
是非チャレンジしていただきたいと思います。
まずは自分が1年ぶりにやってみました。
初めてじゃないので無心というわけにもいかなかったけど
まあまあかな。
イマイチ洗練されてない感じなのは
私の中身がそのまんま出てるってことかしら。

タクティルケア

2006-08-24 15:30:37 | 健康雑事
先日TVをつけたら「スウェーデンマッサージでオキシトシンが出る!」
というのを紹介していた。
オキシトシンが分泌されると情緒が安定し、
他人への信頼感や愛情が生まれるそうな。
私は妊娠中に
「女性(母)は出産と授乳によってオキシトシン分泌が促進され、
男性(父)は赤ちゃんのニオイを嗅ぐことで攻撃性が抑制されて
オキシトシンが分泌され、愛情がさらに高まる」
というアメリカのTV番組を事前に観ていたので
出産してしばらくは毎日のように旦那に
「よーくコドモのニオイを嗅いでおいてよね!」
などと言っていたのだが、(おかげで頼むまでもなく立派な親バカになったようだ)
普段の生活にもオキシトシンが深く関わっているとは思いつかなかった。
紹介番組というのは本題に入るまでがとってもじれったくて
いつも絶対最後まで観ないのだが、
今回はそのマッサージがどんなものか気になるのでそのまま
CMの連続に耐えて観ていたらなんのことはない、
要するに優しく撫で擦るマッサージだった。
そこで突然、5年位前に恩師のS先生がスウェーデンの研修旅行から帰ってきて
「そこでタクティルマッサージというのを施設で見学してきたんだど
これが素晴らしいんだ。
揉みほぐすようなやり方じゃなくて撫でるようなマッサージなんだけど、
痴呆のお年寄りなんかにすごく効果をあげているんだよ」
と言っていたのを思い出した。
だから「タクティル」という単語に聞き覚えがあったんだなー
結局最後まで観なかったので、オキシトシン分泌に至るメカニズムは
わからなかったのだが、
撫で擦るマッサージは揉み解すマッサージとはまた違った良さがあって、
施術するほうも受けるほうも
優しい気持ちになれることは事実。
矢野顕子の曲で「いい子いい子」というのがあるが
あの「♪いい子 ♪いい子」というフレーズを聴くたびに
自分の頭の上にも大きな優しい手がかざされているような気持ちになって
ふんわりと心が温かくなる。そういう気分のときにも
オキシトシンは分泌されているのかも。
手だけのタクティルケアで良い効果が得られるなら
これは是非巷の諸学生に教えてボランティアで
お年寄りや施設で実践されるといいんだけどなあ。
もうすぐ敬老の日だし。
息子が大きくなったら一緒にそんなこともできるといいなあ、
なんぞと小さく夢を膨らませてみました。