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5章 シュメールとアヌンナキ-3:地球人のルーツ(Project vega)

2016-01-21 | 宇宙種族

Project Vegaさんより http://www.project-vega.org/2014/03/5_30.html 

(1章序文より抜粋) この文章は様々な専門家が、インターネット、テレビ、本などで断片的に論じている出来事を集め、年代別に並べたSFである。可能な限り確実性の高い物的証拠やデータを優先的に集めているが、偽情報やノイズの判断が難しいこともある。特にチャネラーのチャネリングに頼った文章に関しては、本当かどうかは判断が難しい部分なので、この内容を鵜呑みにするのではなく、最終的には自分の頭で考え、確認して、正しいかどうか判断する必要がある

 

5章 シュメールとアヌンナキ : 地球人のルーツ

(つづき)

地球の巨石遺跡はニビルの科学技術---------------------------------------------------------------------

 アブズにいる間エンキは準備を行い、エンリルは天の船に乗ってエディンの広さを調査し、山々や河川を考慮し、渓谷や平原を彼は測定した。ロケット船の着陸場所となる所を彼は探していた。太陽熱により苦しめられているエンリルは、涼しさと日陰のある場所を探していた。エディンの北側の雪に覆われた山々が彼は好きになり、今まで見た中で最も背の高い木々が杉の森の中に成長していた。そこで山の渓谷の上部表面を強力なレーザー光線で平らにした。丘の中腹から英雄たちは大きい岩石を切り出し、寸法に合わせて切断した。天の船のための台を支えるため、彼らはそれを運び据え付けた。エンリルは満足して自分の仕事ぶりについて考えた。本当に信じがたいほどの仕事だった。永遠の建造物!山の頂に自分の住居を作るのが、彼の願いだった。杉の森の中の背の高い木から長い梁(はり)が準備され、それを使って彼の住居の建設を命じ、「北山頂の住居」と彼はそれを命名した。
 

 地球にある各地の神殿は、このエンリルの避暑地が元であった。それはジグラットである。ピラミッドもそうで、巨石遺跡はすべてニビルの科学技術によって切り出され、積み上げられた。人間ができるものではなく、レーザーで石を切り、"空の船"で積み上げたのである。
 また日本の神社の杜(もり)は、鎮守(ちんじゅ)の森やご神木を意味するが、これは暑さが苦手なエンリルがそれを避けるため背の高い杉の木々の中に建てた神殿が、神社の杜(もり)の原型となっている。



ニンマーの救助と60の意味-------------------------------------------------------------------------------

 ニビルでは新しい天の戦車の出発が準備され、エンキが設計した新しい種類のロケット船、天の船をそれは運んだ。それはニビルから新しい50人を運んでいて、その中には女性たちも選ばれていた。その50人の中には、女性たちもいた。アヌの娘で、エンキとエンリルの異母妹ニンマー(後のニンフルサグに率いられた、救助と治療の乙女たちである。

 


 二輪戦車がラーム(火星)に着くと、かすかに発せられている信号の元を追った。すると、湖岸の側でアンズを発見した。彼のヘルメットから信号が発せられていたのである。アンズは死ぬ寸前だった。ニンマーはアンズの心臓に着目し、自分のポシェットから“プルセル”を取り出して、アンズの心臓に振動を向けた。また、“エミッテル”を取り出し、生命を与える水晶の放射線を体に向けた。それぞれ60回ずつ向けた。すると、60回目にアンズは目を開けた。そこでニンマーはそっと「生命の水」を顔に注ぎ、「生命の食べ物」を含ませた。アンズは死から目を覚ました。
 “プルセル”と“エミッテル”は死者を蘇らせる道具ではなく、仮死状態あるいは瀕死の状態の者を蘇生させる装置で、AEDのようなものである。



 ニンマーが行ったここでの60回の意味は、単に“ニビル”の暗示である。アヌの王位継承数字の60である。アヌンナキの系図を見れば理解しやすくなる。主要な神々は全部で12柱である。アヌとアンツ、エンリルとニンリル、エンキとニンキ、ナンナルとニンガル、ウツ、イナンナ、イシュクル、そしてニンフルサグ。大神はめったに降臨しないアヌ、その2人の息子エンキとエンリルを合わせて“原初三柱の神々”となる。これは、ニビルを加えた太陽系の12の天体に相当し、イスラエルの十二支族、そしてイエスの12人の使徒の原型でもある。また、ニビルから数えて地球は7番目の星で、エンリルがこれに相当する。これが、神聖数字7の原型である。7は他にも、「生命の樹」の中高世界以下にあるセフィロトが7個で、これは天上ではなく地上での叡智をすべて知ることにも相当している。
 更にこれとは別に、各神には系図に示したような数字が割り当てられている。これは王位継承順位で、シュメールは60進法なので、60が1つの区切りを表す。60に近いほど王位継承順位が高く、アヌが最高の60。この継承数字は様々な暗示に使われ、聖書に於ける数字、例えば、ヘブライの民を40年間荒野で彷徨わせたのはエンキであり、契約の箱アークが移動しなかった年数が最長で20年というのは、太陽神ウツに由来しているということを暗示している。


 洞窟墓の原型と火星の人面岩はアラル-----------------------------------------------------------------

 ニンマーはアラルについて尋ねた。アラルは着陸して間もなく、耐え難い苦痛に見舞われ、自分の内臓を吐き出し、苦しみ悶え、巨大な岩を凝視して死んだ。アンズはその岩に洞窟を発見し、その中に遺体を隠して入り口を石で塞いだ、と言った。彼らがそこまで行くと、アラルの痕跡が見つかった。ニンマーは言った。
「私たちの年代記の中で、初めてニビル以外で王が亡くなった。彼を、安らかな眠りに就かせましょう」そして、洞窟の入り口を再び塞ぎ、その巨大な岩山にアラルの姿を光線で刻んだ。鷲のヘルメットをかぶった姿であり、顔は何も覆わなかった。「アラルの顔には、彼が統治したニビルの方向を永遠に見つめさせよう!」父アヌの名に於いて、ニンマーはそう宣言した。そしてアンズには、ラーム(火星)の中間ステーションの司令官を任命した。アンズは「あなたは命の恩人です。偉大なレディ!アヌには感謝してもしきれません」と言った。


「アラルの似姿が彼が支配したニビルの方向、彼が金を発見した地球の方向を永遠に見つめるようにしよう!」
そうニンマは、父アヌの名によって宣言した。

 遺体を洞窟に葬って石で塞いだ出来事は、イエス=ユダヤの王が葬られた場面の原型である。古代ユダヤ人の家族の多くは、亡くなった人を洞窟かイスラエル各地でよく見られる柔らかい岩をくり抜いて造った墓の中に葬った。


 NASAが隠している火星の人面石は、アラルの顔だった。鷲のヘルメットをかぶった顔は、スフィンクスと同じような顔つきである。左下は1976年にバイキング1号が火星の北緯40度、西経6度の地域に位置するシドニア地区で撮影したものである。目、鼻、口がはっきり確認できる。そして、クレーターなどにできている影の方向と、人面石の影の方向が一致しており、作為的な画像ではないことが解る。2001年には探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーが同じ地区を撮影したが、それが右側の拡大画像であり、NASAの画像処理によって顔が消されている。 


 


「アンズ、あなたに関しては、アヌ王があなたと交わした約束が守られるべきである!中継基地の建設を始めるために、20人の英雄があなたと共にここに留まる。ロケット船が地球から金の鉱石をここに運び、次に天の戦車がここから金をニビルに運搬する。何百人もの英雄が住居をラーム(火星)上に作り、アンズ、あなたがその司令官となる!」
 このように偉大なる婦人ニンマは父アヌの名により、アンズに言った。
「偉大なる婦人、あなたは私の命の恩人です!」
 そうアンズは言った。アヌへの感謝の気持ちは言い表せないほどである。惑星ラーム(火星)から戦車は出発し、地球に向けてそれは旅を続けた。

ニンマが看護婦の一団と共に火星から地球に到着する----------------------------------------------

 惑星ラーム(火星)からニンマを乗せた戦車が出発し、地球に向けてそれは旅を続けた。月の周りを彼らは回った、その中継基地を探査するために。彼らは着水に向けて速度を落としながら地球の周りを回った。エリドゥのそばの海にヌンガルは戦車を降ろした。エンリルが建設した波止場に、彼らは歩を進めたので、舟はもう必要ではなかった。エンリルとエンキは彼らの妹姉を抱擁し挨拶し、操縦士のヌンガルと彼らは腕を組み合わせた。
 英雄たちは、男性も女性も、現在の英雄たちにより歓声とともに迎えられた。戦車が運んできたものは全て急いで降ろされた。ロケット船、天の船、エンキが設計した道具、そしてあらゆる種類の食料品だった。


 ニビルで起きたことの全てと、アラルの死と埋葬について、ニンマは兄弟たちに語った。ラーマ(火星)の中継基地とアンズの指令について彼女は彼らに話した。エンキはそれについて肯定の言葉を語り、エンリルは当惑の言葉を発した。それはアヌの決定であり、彼の言葉は変更不可である!ニンマはエンリルに言った。
「病気の救済手段を私は携えて来た」と、ニンマは兄弟たちに言った。彼女は種を土壌に播くために、袋から種の小袋を取り出した。
「多くの藪(やぶ)がその種から成長し、汁の多い果物を生産するだろう。その汁は万能薬となり、英雄たちにとってそれは良い飲み物となる。彼らの病気をそれは追い出してしまうので、それは彼らを幸福な気分にしてくれる!涼しい所に種は播かれるべきだ。温暖と水により育てられる必要がある!」
 そうニンマは兄弟たちに言った。
「その理想的な場所をあなたに示そう!」
 エンリルは彼女に言った。
「そこは着陸場所が建設された所で、私が杉材の住居を作った!」
 エンリルの天の船で、エンリルとニンマの2人は空に向かって舞い上がった。雪に覆われた山の杉の森の近くの着陸場所に、兄と妹は行った。大きい石のプラットフォームの上に天の船が着陸し、エンリルの住居に彼らは進んだ。中に入ると、エンリルは彼女を抱きしめ、情熱を込めてニンマに接吻した。「ああ愛しい、妹よ!」エンリルは彼女に囁いた。彼女の腰を抱き寄せたが、子宮に精子は注がなかった。
「私達の息子ニヌルタについての知らせを持って来ました!」
 ニンマは彼に優しく言った。
「彼は若い王子、冒険が好きで、地球のあなたの所に来る準備ができています!」
「もしあなたがここに滞在するなら、我々の息子ニヌルタを呼ぼう!」
エンリルは彼女に言った。

 


 着陸場所に英雄たちが到着し、ロケット船を天の船でプラットフォームに運んだ。ニンマの袋から種が取り出され、谷の土壌に播かれた。ニビルから持って来た果物が地球で生長するように!天の船でエンリルとニンマはエリドゥに戻った。

 途中エンリルは彼女に景色を見せ、エディンの広がりを彼は彼女に示し、空からエンリルは彼の都市計画を示した。
「エリドゥから離れた乾燥した土地で、プランヌ川(ユーフラテス川)の川沿いが指揮の拠点であるラルサ、それと双子の都市ラガシュ、2つの都市の中間点から60リーグ先に垂線を延ばした場所に安息の都シュルバク(シュルッパク)、更にその延長線上に地球の交差点の場所ニブル・キ(ニップール)を配し、“天と地球を結ぶもの”を築くつもりだ。
そこに“運命の石板”を保管し、すべてのミッションを管理するのだ」ニンマーは、エンリルが何故、困惑したのか理解した。
 ラガシュは灯台都市の役割を担い、大洪水後はニヌルタの都市とされた。シュルバクはニンマーの治療センター、ニブル・キは元々の宇宙飛行管制センターで、エンリルの都。アッカド語ではニップールと呼ばれた。下記の図は当時の主な都市配置である。ニップールを中心に同心円を描くと、これらの線上に都市が並ぶ。また、シッパールを起点とした飛行ルートの線と、その線から左右対称に6度間隔で線を結ぶと、これらの線上に都市がすべて正確に配置されている。
 

 
 



「兄さん、5つの町の計画は壮大です!」
 ニンマは彼に言った。
「癒しの町シュルバクの創設、私の住居として私のために、それを私は感謝しますが、その計画を越えて、お父様の計画を侵(おか)してはなりません。あなたの兄弟も侵してはなりません!」
「あなたは美しいだけでなく賢明でもある!」
エンリルは彼女に言った。

 アブズではエンキも自分の家をどこに建てるか計画を練っていた。英雄たちの住居をどこに準備するか、地球の内部へはどこから入るか。天空の船に乗ってアブズの広さを彼は測定し、その地域を彼は注意深く調査した。遠くの地にアブズはあった。エディンから見て海の向こうにそれはあり、肥えた土地だった。豊富さで溢れていた。完全に満ち足りていた。その地域を激しい川が流れていた。大きい川が急流をなしていた。流れる川のそばにエンキは住居を自分のために造り、アブズの中央、澄み切った水のある場所にエンキは足を運んだ。
 英雄たちが地球の中心部へ降りていくために、その土地の「深い場所」にエンキは決めた。そして地球に深い裂け目を造るために、「地球分断機」をエンキはそこに設置した。トンネルを通って地球の内部に達し、金脈を発見するためである。近くに「破砕機(はさいき)」と「粉砕機(ふんさいき)」を彼は設置した。金を含む原鉱を破砕・粉砕し、天の船で運ぶために、杉の山の着陸場所に運ぶために、そこからロケット船でラーム(火星)の中継基地へ運ぶために。

 地球には更に多くの英雄たちが到着し、ある者はエディンで任務を与えられ、ある者はアブズの仕事が与えられた。ラールサとラガシュはエンリルにより建設された、シュルバクをニンマのために彼は創設した。そこには彼女と一緒に女性の癒し人たちがたくさん住んだ。それは援助を与える若者たちだった。ニブルキではそこから全てのミッションを指令するために、エンリルが「天と地球の絆」を組み立てた。
 エリドゥとアブズの間をエンキは旅行し、そこを行き来して監督した。ラーム(火星)では建設が進行し、英雄たちもその「中継基地」に到着した。1シャル(3600年)、2シャル(7200年)と準備を継続し、それからアヌが命令を発した。地球ではそれは7日目だった。最初にエンキが布告した休みの日だった。あらゆる場所で英雄たちが集められ、ニビルから発信されたアヌからのメッセージを彼らは聞いた。エディンで彼らは集められ、エンリルは司令官としてそこにいた。彼と一緒にニンマがおり、多くの若者達が彼女のそばに集められた。エリドゥの主であるアラルガーが居た。着陸場所の司令官であるアブガルも立っていた。アブズで英雄たちが集められ、エンキの凝視の下に彼らは立った。エンキと共に彼の大臣であるイシムドが居た。操縦士のヌンガルも居た。ラーム(火星)で英雄たちが集められ、彼らが誇りに思っている司令官アンズと共に彼らは立っていた。

 


 600人は地球で、300人はラーム(火星)で集められた。全部で900人だった。アヌ王の言葉を彼らは全員拝聴した。
「英雄たち、君達はニビルの救い主だ!全ての命運は君達の手中にある!君達の成功は永遠に記録される、栄光ある名前で君達は呼ばれるだろう。地球に居る者たちはアヌンナキとして知られるだろう。それは「天から地球へ来た者」という意味である。そしてラーム(火星)に居る者たちはイギギと命名される。それは「観察し見る者」の意味である!要求されたものは全て準備ができている。金を送り始めよう、ニビルを救おう!

 


アヌンナキの誕生-------------------------------------------------------------------------------------------

エンリル:アヌとアンツの間に生まれた王位継承者であり、地球に降りたったアヌンナキの総司令官。
風の神ナンナール:イナンナの父で月の神。 エンリルの第一子で王位継承者
エンキ:アヌの第一子、エ・ア(水が故郷の君)と呼ばれる水の神。アヌがその昔、ラーム(火星)にイギギが住みつく前に、ヘビ族のイドと結ばれて生まれた息子。レプテリアン(爬虫類族)の母の血を強く受け継いでいる。古代エジプトではプタハと呼ばれる神
ニンガル:イナンナの母。ナンナールの妃。純粋なアヌの血を引くニビル星人

 「風の神」といわれているエンリルはナンナールの父であり、イナンナの祖父にあたる大神である。エンリルは、兄のエンキ(水の神)と同様に、アヌの命令を受けてエンキの後に地球に移住した。次にアヌは、娘のニンマーを地球に送った。アヌの子である三神がアヌの命令で発見されてまもない地球に派遣された。そうして初めて地球に降り立った神々のことを「アヌンナキ」とよぶ


 エンリルは、地球に降りたったアヌの王位継承者であり、エンリルの第一子がイナンナの父神ナンナールである。ナンナールは、地球で初めて生まれたアヌ一族の皇子であり、彼は「月の神」として崇められていた。彼の娘神であるイナンナは、地球で生まれた二代目のアヌンナキである。ナンナール一族は、最初は「ウリム」と呼ばれ、後に「ウル」として定められた都を築いた。


 ナンナールの妃でありイナンナの母であるニンガルもまた、純粋なアヌの血をひくニビル星人だった。彼女はアヌの妃であるアンツと同じように、優しくて慈悲深い女神だった。イナンナは、母である女神ニンガルを常に敬い慕っていた。それにしてもイナンナには、理解できないことがひとつあった。それは、母である女神ニンガルから自分は、どのようにして生まれてきたのかということだった。イナンナにとって、それは明かされることのない母、女神ニンガルの秘密だった。 

ニビル星の女神アンツの宮殿-----------------------------------------------------------------------------

イナンナ:天と地の女王かつアヌ一族の神々の中で最もパワフルな女神。古代バビロニア時代ではイシュタール、翼を持つバードゴデス、リリスとも呼ばれた女神
ウツ:イナンナの双子の兄、法の神。後に女神アヤと結ばれるが、イナンナとは永遠の恋人同士。大洪水後、シッパルがあった場所に戻った彼はエバッバル(輝く家)の神殿を建てて、そこにアヤと暮らした

 イナンナが生まれた頃は、ニビル星人は地球を発見したばかりだったので、地球の周波数というものが、ニビル星人のDNAにどのような影響を与えるか、まだ理解できていなかった。イナンナが生まれた頃の地球は、大量の放射能に包まれており、凄まじい磁気嵐が吹き荒れていた。磁気圏の亀裂が地球に生じていたので、決して安全とはいえない惑星でもあった。そのような環境が、どのようにニビルの若い生命体に影響するのかデータさえもない状況だった。
 そんな星に移住した者を、アヌの妃である女神アンツはニビルで心配していた。彼女は特に自分の血を分けた可愛い子孫が地球にいること自体の危険性を強く訴え反対していたのだ。
 人工衛星ニビルでは、永遠に近い寿命を生きるという不老長寿が可能だったので、ニビルの王アヌもいつまでも逞(たくま)しい姿で、彼の妃であるアンツも絶頂の美しさを保ちながらニビル一、いや宇宙一を誇る豪華な宮殿で暮らしていた

 地球で生まれたイナンナとウツは、成長するにつれて、ニビル星人らしくタイムトラベルも上手くこなすようになっていた。二人は地球を離れて、故郷であるニビル星に遊びに行き、ニビルならではの遊びをしたり、学んだりしていた。アンツは地球で生まれた彼らを常に大歓迎して宮殿に迎え入れてくれた。

 アンツの広大な宮殿は、ラピスラズリの床で敷き詰められ、ラピス独特の石に散らばる金が、宮殿中を眩しく輝かせていた。神殿のラピスラズリは、アヌが彼女のために地球から運ばせたものだった。その煌くフロアの上をアヌの孫たちは、はしゃぎまわって遊んだ。イナンナにとってもラピスラズリは一番好きな宝石であった。
 美しい深いブルーの光を放つラピスラズリが贅沢に敷き詰められている宮殿の中をそよ風が吹くと、広いホールの長く垂れているカーテンをなびかせて通り抜けていく。そよ風はイナンナの黒いカールの髪をそっと撫でると、彼女は幸福感に満たされたのだった。彼女のブルーの肌が一層輝きを増して紺色の床に映えた。


 イナンナは後に地球で落ち着くまでは、アンツの宮殿で過ごしていた。彼女は皆に愛され、美しい世界に囲まれていた。宮殿は、壁などで仕切られていない空間で、広いパビリオンは、地球の建造物のように外側と内側を仕切る隔たりが無かったが、その代わりに目に見えない周波数で空間が分かれていた。そのスペースを彼らはセンサーで感じ取っていた。壁も窓ガラスも必要としないアンツの宮殿の周囲には、様々な種類の庭園が続いていた。

 ある庭園には、銀河の隅々から集められた風変わりな植物や鉱物が集められていた。別の庭園には、エキゾチックな花や蝶や鳥がいた。その中には、「プラマチア」とよばれる、不思議な七色の光線を放つ宇宙虫が生息していた。その虫がイナンナの頭の上に止まると、彼女の体全体が七色の光で包まれるのだった。イナンナとウツはそれが面白くて、プラマチアを探しまわったものだった。そんな不思議な珍しい生き物が、アンツの宮殿の庭では見ることができた。

 庭園の中には、光と音だけを放つ場所もあった。水の庭園では、美しい水のパフォーマンスが永遠に続いていた。ニビルの芸術家は、腕と誇りを競いあってアンツの庭園を完成させた。中でもアンツのお気に入りは、なんといっても、金や銀の岩が美しい光線を放つ宝石の庭だった。宇宙のあらゆる場所から集められた巨大な原石が、不思議な異次元からの光線を放していた。それらの光線をアンツご自慢の特殊な「me(メ)」を使うと、様々なヒーリング効果ももたらしてくれた。きらきらとサファイアが輝く小川もあれば、光線を放つエメラルドの岩もある。強烈な光を放つルビーやダイアモンドの岩肌。イナンナは森の中で静かに座っているだけで幸せだった。


 地球からニビルに運ばれたのは、金(ゴールド)だけではなく、ラピスラズリなど多くの鉱石が運ばれてきた。地球のほとんどの宝石は、人間が発見する以前にその多くのものがニビルのアンツの宮殿に運び込まれたのだった。アンツの宮殿以外にもニビル星には、ユニークな場所がたくさんあったが、それらは彼らが様々な次元からタイムジャンプして得てきたものだった。人工惑星ニビルは、ほぼ完璧に近い環境で創り上げられていた。
 イナンナはそんなニビルを懐かしがって、地球でも似たような宮殿の建設に力を注いだ。新しい文明を地球のどこかでスタートさせる時は、必ずイナンナはまず宮殿を最初に建てた。さらに、各宮殿にその地から選ばれたルル(後に誕生する人類の祖先)の女性をオラクル(神官)や、踊り子として迎え入れた。


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