Project Vegaさんより http://www.project-vega.org/2014/03/5_30.html
(1章序文より抜粋) この文章は様々な専門家が、インターネット、テレビ、本などで断片的に論じている出来事を集め、年代別に並べたSFである。可能な限り確実性の高い物的証拠やデータを優先的に集めているが、偽情報やノイズの判断が難しいこともある。特にチャネラーのチャネリングに頼った文章に関しては、本当かどうかは判断が難しい部分なので、この内容を鵜呑みにするのではなく、最終的には自分の頭で考え、確認して、正しいかどうか判断する必要がある。
5章 シュメールとアヌンナキ : 地球人のルーツ
(つづき)
恐怖の武器の封印-------------------------------------------------------------------------------------------
アラルの二輪戦車を修理し、ニビルへ戻れるようにすることを、アヌはエンキ(エア)に命じた。ある晩、アラルの二輪戦車の“恐怖の武器(核兵器)”を全部で7つ取り外した。武器の使用は止める誓いが立てられていたからである。エンキ(エア)とアブガルは秘密裏に出掛けた。そして、秘密の洞窟にそれらを保管した。戻ってから、エンキ(エア)はアンズにアラルの二輪戦車を修理するよう命じた。アンズは二輪戦車に熟練していたので、“恐怖の武器(核兵器)”が無いことに気付いた。彼は怒りで激しく抗議した。
「天空に於いても、“固い土地”に於いても、それらは決して使用してはならないのだ!」
とエンキ(エア)は言った。
「それ無しでは、“打ち出し細工のブレスレット”を安全に通過できない。“水推進装置”だけでは、忍耐の度を越えてしまう。」
とアンズは言った。その時、操縦法を知っているアブガルが、危険に立ち向かうことを宣言した。エンキ(エア)はアブガルに“運命の石板”を与えた。「それは君にとって、道を示すものとなるだろう。」
運命の石板は様々な場面に登場するが、ここでは航路などの情報がインプットされた石、つまり、シリコン製のマイクロチップのようなものである。
ニビルへの一時帰還とエンリルの地球への派遣-------------------------------------------------------
アブガルの操る二輪戦車は、スピードを増すために月の周りを周回し、ニビルへ向かった。“打ち出し細工のブレスレット”をうまく切り抜け、赤みがかった色に燃えるニビルを目にし、ニビルを3回周回し、ビームによって誘導された場所に到着した。これには惑星の重力を利用して加速・減速するスイング・バイ航法が利用されている。
ニビルが太陽に接近すると、金の粉はかき乱され、大気はまた、裂け目を開いていった。ニビルはまたもや危機的な状況にあり、それはニビルではエゴが蔓延している証拠でもあった。
地球に戻り、更なる金の採取をアヌは命じた。アブガルが戻ってくると、エンキ(エア)は調査に出掛け、アフリカに金鉱脈があることを発見し、その地域をアブズと名付けた。エンキ(エア)がニビルに情報を送信すると、1人の王子が言った。
「金鉱脈があるという証拠が必要だ。」アヌの息子でエンキ(エア)の異母弟エンリルである。アヌは、エンリルに地球へ行くことを命じ、副官で操縦士のアラルガルと共に、エンリルは地球へと旅立った。
エンリルが地球へ-------------------------------------------------------------------------------------------
ニビルに上昇のメッセージが発信された。ニビルでは期待が大きかった。地球では自信を持ってアブガルは戦車を導いた。月、つまりキングーの周りを彼は1周した、その網の力で速度を得るために。千リーグ、1万リーグとラーマ(火星)の方に彼は進んだ、その網の力でニビルへの方向を得るために。
ラーマ(火星)の向こうには砕かれた腕輪が渦巻いていた。巧みにアブガルはエンキの結晶を輝かせた、開かれた道の位置を決めるために。運命の女神は彼の上に微笑んだ!腕輪の向こうで、戦車はニビルからの光を受け取り、故郷へ、故郷へが指令だった。前方、暗闇の中に、赤っぽくニビルが輝いていた。素晴らしい光景だった!今や光の信号により戦車は導かれていた。網の力で速度を落とすために、それはニビルの周りを3回回った。
惑星に近づくにつれ、大気の裂け目をアブガルは見ることができた。心に圧迫されるものを彼は感じ、運んでいる金のことを彼は考えた。大気の厚い部分を通過すると、戦車は光を放ち、熱は耐え難いほどだった。巧みにアブガルは戦車の羽を広げ、それにより降下(速度)が抑えられた。
その向こうに戦車の場所があった、最高の眺め。アブガルは戦車を選択した光線で、優しくある場所に降りた。彼がハッチを開けると、群衆がそこに集まっていた。アヌは彼の方に歩を進め、腕を組み合わせ、温かい挨拶の言葉を述べた。英雄たちは戦車に向かって突進し、金の入ったバスケットを運び出した。頭上高く彼らはバスケットを掲げた。集まった人々へアヌは勝利の言葉「救いがここにある!」と叫んだ。
アブガルは休憩し、同行者たちに全てを語るために宮殿へ導かれた。目も眩むような金を、賢者たちは急いで運び出した。それで最も細かい粉末を作るために、(そして)空に向けてそれは発射された。成形は1シャル(3600年)継続した。試験は1シャル(3600年)継続した。
ロケットで粉末は天の方に運ばれ、結晶の光線によりそれは分散された。裂け目のあった所に、今や癒しがあった。喜びで宮殿は満たされ、大地の豊作が期待された。地球にアヌは朗報を発信した。「金は救いを与える!金の獲得を継続せよ!」
しかしニビルが太陽の近くにやって来たとき、金粉がその光線によりかき乱された。大気の癒やしは小さくなり、裂け目は元通り大きくなった。アヌはアブガルに地球へ戻るよう命じた。戦車でもっと多くの英雄が旅をした。戦車の腹に更に多くの「水を吸い込み押し出すもの」が供給された。アブガルの操縦補佐となるために、彼らと一緒にヌンガルが旅をするよう命じられた。
アブガルがエリドゥに戻ると大きな喜びがあった。多くの挨拶と腕の組み合いがあった。新しい水作業をエンキは注意深く考えた。顔には微笑があったが、心は圧迫されていた。1シャル(3600年)の時間に従い、ヌンガルは戦車で出発する準備をした。戦車はその腹に金の入ったバスケットをわずかしか積んでいなかった。エンキは心の中でニビルの失望を予想していた。エンキはアラルと言葉を交わした、分かっていることをもう一度考えて見た。
もしティアマトの頭である地球が天の闘いで切り取られたのであれば、その首はどこにある?切り離された金脈はどこにある?地球の内部から金脈が突き出ている所はどこだ?天空の部屋に乗り、エンキは山々や渓谷の上を進んだ。大洋で切り離されている大地を彼は「走査機」で調査した。何度も何度も同じ表示があった。
乾いた地が乾いた地から切り離されている所に、地球の内部が現れる。大地が心臓の形をしている所、その下の部分に、地球の内部からの金脈が豊富にあった。金の誕生の地という意味で、アブズとエンキはその地域に名前を付けた。それからエンキはアヌに智恵の言葉を発信した。
「地球は本当に金で一杯だ。海ではなく、金脈から、金を得なければならない。海からではなく、地球の内部から、金を得なければならない。大洋の向こう、アブズと呼ばれる所で、多くの金が得られる!」
宮殿では驚きがあった。賢者と御前会議のメンバーがエンキの言葉に思いを巡らした。金を得なければならない、その点は全員が意見を同じくしていた。地球の内部からそれをどうやって得るか、その点については多くの議論が交わされた。集会で一人の王子が話した。彼はエンキの異母兄弟、エンリルであった。
「まずアラル、それから結婚による彼の息子エンキ、海に全ての希望を託した。海中の金による救いを彼らは保証した。何シャルも何シャルも我々全員が救いを期待した。今違う言葉を我々は聞いている、想像を超えた仕事を行うよう。金脈の証明が必要であり、成功のための計画が保証されなければならない。」
そうエンリルは集まった人々に言った。彼の言葉に多くの人が賛成しながら聞き入った。
「エンリルを地球に行かせよう!」アヌは言った。彼に証明をさせよう、計画を実行しよう。集まった人々は全員一致で同意し、エンリルの使命を承認した。主任補佐官のアラルガーと共に、エンリルは地球に向けて出発した。アラルガーが彼の操縦士だった。天空の部屋には2人ずつ任命された。地球にアヌ王の言葉、決定の言葉が発信された。エンリルはその使命の司令官であるべき、彼の言葉は命令であるべき!
エンリルが地球に着いたとき、エンキはその異母兄弟と温かく腕を組み合わせた。兄弟が兄弟に会うように、エンキはエンリルを歓迎した。アラルにエンリルは頭を下げ、アラルは弱々しい言葉で彼を迎えた。英雄たちはエンリルに温かい歓迎の言葉を叫んだ。司令官に多くのことを彼らは期待した。巧みにエンリルは天空の部屋を集めるよう命じ、天空の部屋に乗って彼は空に舞い上がった。主任補佐官アラルガーは、操縦士として彼と共にいた。アブガルが操縦する天空の部屋のエンキは、彼らにアブズへの道を示した。彼らは乾いた地を調査し、大洋を注意深く観察した。
「上の海」から「下の海」まで彼らは陸地を調査した、上のものも下のものも全て彼らは考慮に入れた。アブズでは彼らは土壌を試験した。確かに金があったが、土壌や岩石と混じっていた。海の中のように精製されたものではなかった。混合体の中にそれは隠れていた。彼らはエリドゥに戻り、彼らは発見したものについて熟考した。
「エリドゥに新しい任務が与えられなければならない、地球だけでは継続できない!」
このようにエンリルは言った。偉大な計画について彼は説明し、大きい使命を彼は提案した。英雄たちをもっと連れて来るように、もっと多くの入植地を創設するように、地球内部から金を得るように、混合体から金を分離するように、天の船と戦車により運搬するように、着陸地点から任務を行うように。誰が入植地の責任を持つか、誰がアブズの指揮を執るべきか?このようにエンキはエンリルに尋ねた。誰が拡張したエリドゥの指揮を執るべきか、誰が入植地を監督すべきか?このようにアラルは言った。誰が天の船と着陸地点の指揮を執るべきか?そうアンズは尋ねた。アヌを地球へ来させよ、彼に決定してもらおう!このようにエンリルは応えた。
アヌの来訪---------------------------------------------------------------------------------------------------
地球へ天の戦車で、アヌは惑星を目印に旅をした。ラーム(火星)の周りを、操縦士のヌンガルは1周し、アヌはそれを詳しく観察した。かつてキングーであった月を彼らは周り、そして賞賛した。もしかしたらそこで金が発見されるのでは?心の中でアヌは自問した。沼地のそばの海に彼の戦車は着水した。アヌが船で到着するように、エンキは到着のために葦(あし)の船を準備した。上には天空の部屋が舞っていた。彼らは王を歓迎していた。父なる王に最初に挨拶するために、先頭の船にエンキ自身が乗っていた。アヌの前に彼は頭を下げ、それからアヌは彼を抱擁した。
「私の息子、私の長子(ちょうし)よ!」
アヌは彼に叫んだ。英雄たちが彼らの王を地球に心から歓迎するために、エリドゥの広場に列を作って立っていた。彼らの前に、司令官であるエンリルが立った。アヌ王の前に彼は頭を下げ、アヌは彼を胸に抱いた。アラルもそこに立っていた。どうしていいか彼は迷っていた。アヌは彼に挨拶した。
「同志として腕を組み合わせよう!」
アラルに彼は言った。ためらいながらアラルは前に進んだ。アヌと彼は腕を組み合わせた。アヌのために食事が準備された。夕方ごろエンキが彼のために作った葦(あし)の小屋へ、アヌは退いた。次の日はエンキが開始した日程に従うと7日目、休息の日だった。王の到着にふさわしく、背中をたたき合ったりお祝いをしたりする日だった。
次の日、エンキとエンリルはアヌの前に発見物を提出した。何をしたかそして何をする必要があるかを、彼らは話し合った。自分の目で大地を見てみよう。アヌは彼らに言った。彼らは全員天空の部屋で舞い上がり、海と海の間の陸地を観察した。
「金の抽出は難しいだろう!」
アヌは言った。
「如何に金が地下深く埋もれていようとも、獲得しなければならない!エンキとエンリルにこの目的のための道具を工夫させよう、英雄たちに任務を割り当てよう、彼らに土壌と岩石から金を分離する方法、ニビルへ純金を送る方法を発見させよう!着陸基地を建設させよう、英雄たちをもっと地球の任務に割り当てよう!」
そのようにアヌは2人の息子に語りながら、頭の中では天の中継基地のことを彼は考えていた。これがアヌの命令である。エンキとエンリルは合意して頭を下げた。
アヌ、エンリル、エンキのくじびき---------------------------------------------------------------------
次の朝、彼らは全員エリドゥに戻った。任務と義務を割り当てるために、彼らはエリドゥで会議を開いた。エリドゥを創設したエンキが最初に発言した。
「エリドゥは私が創設した。他の入植地もこの地域に設立しよう、それを「正しい者たちの住居」という意味でエディンとし、その名前で知られるようにしよう。エディンの司令官には私がなろう、エンリルに金の抽出を行わせよう!」
この言葉にエンリルは怒った。「その計画は間違っている!」彼はアヌに言った。
「命令と任務の遂行は私の方が優れている。天の船についても私は知識がある。地球とその秘密については私の異母兄弟エンキの方が良く知っている。彼はアブズを発見した、彼をアブズの主にしよう!」
アヌは怒りのこもった言葉を注意深く聞いた。兄弟たちは異母兄弟である。長子(ちょうし)が法定相続人と武器のような言葉で争っていた。エンキは長子であった。アヌの妾(めかけ)により彼は生まれた。エンリルは、その後生まれた。アヌの配偶者アントゥム(アンツ)により身ごもった。彼女はアヌの腹違いの姉妹、従ってエンリルが法定相続人となる。 従って継承順位の2番目の息子が長子を打ち負かし、争いにより金の獲得が疎かになるのをアヌは恐れた。兄弟のうちの一人がニビルに戻らなければならない。継承問題を考えるのは今は避けなければならない、そうアヌは自問していた。彼は大声で2人に驚くべき提案を行った。
「誰がニビルへ王座のために戻るべきか、誰がエディンの司令官を務めるべきか、誰がアブズの主になるべきか、私とお前たち3人が、くじで決定しよう!」
兄弟たちは沈黙していた、大胆な言葉に驚いていた。
「くじを引こう!」
アヌは言った。「運命の手により決めよう!」父と2人の息子は、互いに手を握り合った。
彼らはくじを引いた。くじにより任務が決定した。アヌは支配者として王位に残るためニビルへ戻る。エディンはエンリルに割り当てられた。彼の名前が示すように「指令の主」であるため、入植地をもっと創設し、天の船と英雄たちに責任を持つため、海の境に接するまでの全ての土地の指導者であるために。エンキには海と大洋が領域として与えられた。海の境を越えた土地は彼により支配されるよう、アブズでは主であるよう、発明の才を生かして金を得るために。
くじ引きで決めるこの一連の出来事は、聖書の原型となり、神威をはかる神道の原型ともなる。
エンリルはくじの結果に満足し、運命の手を彼は頭を下げて受け入れた。エンキの目は涙で溢れていた。エリドゥとエディンを彼は離れたくなかった。
「エリドゥを永遠にエンキの活動の基地としよう!」
アヌはエンリルに言った。彼が最初に着水したことを永遠に記憶させ、エンキが地球の主であることを知らせよう。「エンキ、地球の主、を彼の称号としよう!(これまでエアと呼ばれていたが、エンキと改名する)」エンリルは父の言葉を頭を下げて受け入れた。そして彼は兄弟に言った。エンキ、地球の主、あなたの称号は以後そうあるべし、私は「指令の主」として知られるべし。集まっていた英雄たちにアヌ、エンキ、そしてエンリルは決定を発表した。「任務が割り当てられた。成功は目前だ!」アヌは彼らに言った。
アラルとアヌの2回目の格闘------------------------------------------------------------------------------
「今私は、皆に別れを告げることができる、ニビルへ静かな気持ちで帰還できる!」
アヌの方にアラルが歩を進めた。
「重大なことが忘れられている!」
彼は叫んだ。
「地球の主は私に割り当てられていたはずだ。私が金の発見をニビルに伝えた時それが約束だった!私はニビルの王位の主張も捨ててはいない。アヌが全てを自分の息子たちと分かち合うのは、忌まわしいことだ!」
こうしてアラルはアヌとその決定に挑戦した。アヌは最初何も話さなかったが、それから怒って言った。
「2度目の格闘で論争に決着をつけよう、ここで格闘しよう、今それを行おう!」
軽蔑してアラルは服を脱いだ。同様にアヌも服を脱いだ。裸で王族の2人は格闘を始めた。力強い闘いだった。アラルは膝を曲げ、地に倒れた。アヌはアラルの胸の上に片足を載せ、格闘の勝利をそれで宣言した。格闘により決定がなされた。
「私が王、アラルはニビルへ帰還すべきではない!」
倒れたアラルの体から足を下ろしながらそうアヌは言った。そして光のように素早くアラルは地から立ち上がった。両足をつかんでアヌを引き倒した。アラルは口を大きく開け、素早い動きでアヌの男性性器をかみ切り、それを飲み込んだ。苦しさのあまりアヌは天に向かって叫び声を上げ、傷ついた彼は地に倒れた。エンキは倒れたアヌに駆け寄り、エンリルは笑っているアラルを逮捕した。英雄たちはアヌを彼の小屋に運んだ。アヌはアラルへ呪いの言葉を吐いた。「正義が行われるように!」
エンリルは彼の補佐官に叫んだ。「お前の光線兵器でアラルを殺せ!駄目だ!駄目だ!正義は彼の中にある、彼の体の中に毒が入っている!」
彼らはアラルを葦の小屋に連れて行き、彼の両手両足を囚人として縛りつけた。
この一連のニビルでの屈辱を晴らす戦いが、セトが兄オシリスの遺体をバラバラにして川に投げ込み、オシリスの男根がナイル川に住むオクシリンコスという魚が飲み込んだというエジプト神話の原型になる。オクシリンコスには、オ・シ・リ・スが入っている。その魚とは、“魚のスーツ”を着て最初に地球に上陸したアラルの暗示だった。
アラルの裁き-------------------------------------------------------------------------------------------------
そしてその後、地球とラーマ(火星)で起きたことの説明である。
葦(あし)の小屋の中でアヌは傷ついていた、葦の小屋の中でエンキは彼に癒やしを与えていた。葦の小屋の中にアラルは座っていた。彼は口からつばを吐いた。彼の体の中でアヌの男性性器は(重い)荷物のようだった。アヌの精液で彼の体は妊娠していた。陣痛のときの女性のように彼の腹部は膨らんでいた。3日目にアヌの苦痛は和らいだが、彼の誇りはひどく傷つけられていた。
「ニビルに私は戻りたい!」
2人の息子にアヌは言った。
「その前にアラルに裁きがあるべきで、犯罪にふさわしい判決が下されねばならない!ニビルの法律では7人の裁判官が必要で、彼らのうち最高位の人が裁判長となるべきである。」
エリドゥの広場にアラルの裁判を傍聴するため英雄たちが集められた。「裁きの7人」のために7つの席が設けられ、裁判長であるアヌには、最も高い席が準備された。彼の右にはエンキが座った。エンリルはアヌの左に座った。エンキの右にアンズとヌンガルが座った。アブガルとアラルガーはエンリルの左に座った。
この時、議長としてアヌが真ん中、右にエンキ、左にエンリルが座った形が、「生命の樹」の3本柱の原型となった。ただそれだけではない。
この「裁きの7人」の前にアラルが連行されたが、手も足も縛られてはいなかった。エンリルがまず話した。
「格闘は公平に行われ、アラルはアヌの前に王権を失った!何と応えるか、アラル?」
エンキは彼に尋ねた。
「格闘は公平に行われ、王権を私は失った!」
アラルは言った。
「アラルは打ち負かされ、アヌの男性性器をかみ切り、そして飲み込んだ。忌(い)むべき罪を犯した。」
このようにエンリルは犯罪を告発した。
「処罰は死である!」
エンリルは言った。
「どうあなたは応えるのか、アラル?」
エンキはアラルの娘との結婚によって父になったアラルに尋ねた。沈黙があり、アラルはその質問に応えなかった。
「我々全員が犯罪を目撃した!」
アラルガーは言った。
「裁きは(全員)一致していなければならない!話したいことがあれば、裁判官たちの前で話せ!」
エンキはアラルに言った。
沈黙していたアラルは静かに話し始めた。
「ニビルで私は王だった。継承権に従って私は支配した。アヌは宴席で、私の酌人(しゃくにん)だった。彼は王子たちをせき立て、格闘で私に挑戦した。9周(3万2400年)の間、私はニビルの王だった、私の子孫に王権が属していた。私の王座にアヌ自身が座った。死を逃れるため遠い地球へ私は危険な旅をした。私アラルが、ニビルの救いを別の惑星で発見した!公平に王位を奪還するために、私はニビルへの帰還を約束された!
その後地球にエンキがやって来た。妥協により次にニビルを支配するよう彼は指名されていた。次にアヌの継承権を主張しながらエンリルがやって来た。次にアヌが来た。くじで彼はエンキをだまし、地球の主エンキと彼は宣言した。ニビルではなく、地球の主となるように。次にエンリル(のため)に命令が与えられた、エンキは遠いアブズに派遣された。私の心はその全ての故に痛んでいた。私の胸は恥と怒りで破裂しそうだった。
次にアヌはその片足を私の胸の上に置いた。私の痛い心を彼は踏みつけた!静かにアヌは話した。王家の血統と法により、公平な格闘により私が王位を獲得した。私はお前の子孫を絶やすために、お前の男性性器をかみ切り飲み込んだ!」
エンリルは話した。
「被告は犯罪を認めた。裁きを下そう、死をもって処罰としよう!」
「死!」アラルガーは言った。「死!」アブガルは言った。「死!」ヌンガルは言った。
「アラルの死は自然にやって来る。腹の中に飲み込んだものが死をもたらす!」
エンキは言った。
「アラルは地球で生きている限り獄につなごう!」
アンズは言った。
彼らの言葉をアヌは熟考しながら、怒りと哀れみの両方が彼を包み込んだ。
「流刑の地での死、これを判決としよう!」
アヌは言った。驚きのあまり裁判官たちは互いに見つめ合った。アヌの言葉の真意を知りたがった。
「流刑の地は地球でもニビルでもない所にすべきだ!」
アヌは言った。
「途中に惑星ラーム(火星)がある。水と大気が与えられている。エンキは、エアのとき、そこで休憩し、それを中継基地として私は考えている。その網の力は地球のそれよりも弱い、その長所を考慮すべきである。天の戦車でアラルを連れて行き、私が地球を発つとき彼を私と一緒に旅に連れて行く。惑星ラーム(火星)の周りを回り、アラルには天空の部屋を提供しよう。その中に入り彼はラーム(火星)に降ろされる。異郷の惑星に独り彼は流刑となり、最後の日まで彼は自分で日を数えるように!」
このようにアヌは判決を言い渡し、厳かに言葉を語った。全員一致でこの判決がアラルに課せられ、英雄たちのいる中でそれが宣告された。
「ヌンガルをニビル行きの私の操縦士とし、そこから英雄たちを運んだ戦車を再び地球まで操縦させよう。アンズもその旅に加え、ラーム(火星)へ下降するときその責任を担わせよう!」
そうアヌは命令を発した。
翌朝出発の準備ができ、出発者は全員舟で戦車まで運ばれた。
「堅固(けんご)な土壌の上に着陸する場所をあなたは準備しなければならない!」
アヌはエンリルに言った。
「ラーム(火星)を中継基地として利用する方法について、あなたは計画を立てるべきである!」
喜びと悲しみの両方を持って別れがあった。びっこを引きながらアヌは戦車に乗り込んだ。両手を縛られてアラルは戦車に入った。それから天に向かって戦車は舞い上がり、王の訪問は終わりとなった。
彼らは月の周りを回った。アヌはそれを見て魅了された。赤い色のラーム(火星)の方へ彼らは旅をした。その周りを2回彼らは回った。異郷の惑星の方に彼らは降りて行き、聳(そび)え立つ山々と表面の涙に彼らは気付いた。エンキの戦車が一度着陸した所を彼らは観察すると、それは湖のそばだった。ラーム(火星)の網の力で速度を落とし、戦車の中で天空の部屋を彼らは準備した。操縦士のアンズは、予期せぬ言葉をアヌに語った。
「アラルと一緒にラーム(火星)の堅固な土壌の上に私は降りる。天空の部屋で戦車に戻るつもりはない!アラルと共に異郷の惑星に私は留まる。彼が亡くなるまで私は彼を守る。彼が体の中の毒により亡くなるとき、王にふさわしい形で私は彼を埋葬する!」
彼らは言う、「アンズはあらゆる逆境の中で流罪の王の話し相手だった。彼は異郷の惑星で未知のものに遭遇した。他の人には見えないものを見た!彼らは世の終わりまで言い伝える、アンズは英雄らしく倒れたと!」アラルの目には涙があった、アヌの心には驚きがあった。
「あなたの願いは讃えられるべきである」アヌはアンズに言った。
「ここで私はあなたに約束をしよう、手を上げて私はこれをあなたに誓う。」
「次の旅のとき戦車はラーム(火星)の周りを回り、天の船をあなたに降ろす。もしそれが生きているあなたを見つけたならば、あなたはラーム(火星)の主と宣言される。ラーム(火星)上に中継基地が設立されたとき、あなたはその司令官となる!」
アンズは頭を下げた。「そうありますように!」彼はアヌに言った。
天空の部屋にアラルとアンズは迎え入れられ、鷲のヘルメットと魚の衣服を彼らは提供された。食物と道具を彼らは供給された。周回する戦車から天の船は出発し、戦車からその下降する姿が観察された。それからそれは見えなくなり、そして戦車はニビルへの旅を続けた。9シャル(3万2400年)の間アラルはニビルの王で、8シャル(2万8800年)の間、彼はエリドゥの司令官だった。第9シャル目に、流刑の地ラーム(火星)で死ぬのが彼の宿命だった。
アヌのニビルへの帰還-------------------------------------------------------------------------------------
ラーム(火星)上のアラルがどのように埋葬され、地球上のエンリルがどのように着陸場所を建設したかの説明である。
ニビルではアヌは喜びを持って迎えられた。何が起きたかについて御前会議で王子たちにアヌは説明した。哀れみも復讐も彼は彼らから求めなかった。これからの任務について話し合うよう彼は彼らに指示した。集まった人々には壮大な未来像について彼は概略を語った。
「太陽の家族が全員一つの王国の下に集まるように、ニビルから地球への中継基地を建設すべきである!まずラーム(火星)上に建設し、月も計画の中に含まれるべきである。他の惑星やそれを回っているホストにも基地を作るべきであり、戦車のキャラバン隊を絶えず鎖のように供給し守るべきであり、地球からの金は中断することなくニビルに運ばれ、運がよければ他の場所にも金を見つけることになる!」
御前会議のメンバーたち、王子たち、賢者たちはアヌの計画を考慮し、その計画の中に彼ら全員がニビルの救いへの希望を見出した。賢者たちと司令官たちは天の神々の知識を完成させ、戦車と天の船には新しい種類のもの、ロケット船が加えられた。英雄たちがその任務のために選ばれ、その任務のために多くのことが学習された。その計画はエンキとエンリルに送信され、地球上での準備を急ぐよう告げられた。何が起きたのかそして何をするように要求されているのかについて地球上では激しく議論された。
エンキはアラルガーをエリドゥの監督者に任命し、自分自身もアブズへ向かうことを伝え、次に彼は地球内部からの金をどこで手に入れるかを決定した。どういう英雄たちがその任務に必要かを彼は計算し、どんな道具が必要かを熟慮し、智恵を駆使して「地球分断機」をエンキは設計し、ニビルでそれを製造するよう彼は要求した。それを使って地球に深い裂け目を作り、トンネルでその内部に達する。アブズで使うため、ニビルで製造できるよう「破砕機(はさいき)」と「粉砕機(ふんさいき)」も彼は設計した。
他の件に関してはニビルの賢者たちに熟考するよう彼は求めた。英雄たちの健康・安寧の件に関しては必要なものを彼は列挙した。英雄たちにとり地球の回転の速さは耐え難いものであり、昼夜の循環の速さは目まいを引き起こした。大気は良いが、あるものは欠如し、あるものは多すぎるし、食事がいつも同じであることに英雄たちは不平をもらしている。司令官であるエンリルは、地球上の太陽熱により苦しめられており、涼しさと日陰を渇望していた。
(つづく)