より抜粋
「損得を考える」「ほどほどに生きたい」というのは、全力を出していない、恐怖心がある証
つまり、能力や行動力、エネルギーの出し惜しみだったりする時に、損得を考えるという発想が出てくる。いつも全力だったら、損得を考える必要がないですよね。だから、「損得を考える」という意識は、まさに不足の意識そのものです。
本来は、僕たちのエネルギーというのは、根こそぎ、流れ出る泉のようにあふれ出る、循環し続ける存在。だから、そんな損得なんて考える必要がないのに、出し惜しみや、渋るような意識がベースにあると、損得を考えることが日常になってきて、「この人と付き合う時に損得はどうなんだろう?」とか、「この仕事に関わるにおいての損得は?」とか、それがベースになったりしますよね。
「ほどほどに生きたい」というのは、自分が全開になることへの恐怖。だから、「ほどほどに」というところで言い訳している。それに向き合わないということの言い訳なんです。要因はいろいろあります。力を持つことに対する恐怖とか、ある結果を期待した時に、それができなかった時の免罪符みたいな、そういうのもあると思います。
与えたものを受け取るのが宇宙の法則。記憶がなくても、あなたは必ずいつか与えている
言い方を変えれば、あなたが何らかの形で受け取っていて、「でも自分は与えてなんかいない」と思っても、それでも、あなたがいつか与えたものが返ってきています。それは前世かもしれないし、過去生かもしれない。必ず与えたものがあるから、あなたは今、受け取っている。 これは、“呼吸”に例えられます。
呼吸とは、吐いて吸って、それが呼吸。
呼吸の“呼”は、「吐く息」で呼気。
そして、“吸”は、「吸う息」。
だから、まずは吐くのです。
まずは与える。これが、すべての始まりです。
それで今度は、吸う、受け取るということが起きるので、やっぱり「与える」ことなしに、「受け取る」ことは成立しないんですよね。これがまず、宇宙の根本原理と捉えるといいと思います。
「幸せになりたい」と思っている人は、幸せにはなれない
いちばん根本的な話ですが、「幸せになりたい」と言うことは普通にありますよね。でも、そう思ってる人はなれません。
僕たちは本来、「光である」「完全である」というのと同じで、本来、至福感と幸福感そのものの存在です。それが、「幸せになる」ことはできない、不可能なんです。
「幸せであることを思い出す」、または、「豊かさを思い出す」「豊かな意識であることを思い出す」ならわかります。でも、それが「豊かになる」とか「幸せになる」というと、もうベースが全然違ってきます。
かんたんに言えば、「今幸せじゃないから幸せになりたい」「今豊かじゃないから豊かになりたい」のですね。これが、そもそも違っている。それがいい悪いということではなく、あなたが本当に幸せを求めるのなら、それでは幸せは得られないということです。
「本当に豊かさを得たい」「幸せを得たい」と思うのなら——
「ただ幸せであること、豊かであることに気づけばいい」 このシンプルさなんです。
「与えること」と「受け取ること」のバランスの大切さ
特に、スピリチュアルに興味関心がある方たちは、「与えることは得意だけれど、受け取ることは苦手」という方が結構多いですよね。まず、自分の中にバランスが取れないと、社会のバランスが取れません。
さっき言ったように、必ず何かを先に与えているから受け取っているのだから、100%感謝の気持ちで「ありがとうございます」と受け取ればいいのです。「いやいやいや、私、もらうほどのものではないんで」っていう——わかります?こういうのがいらないの。これだと「受け取る」ことに対する拒否が起こり、「受け取る」ことと「与える」ことのバランスが取れなくなってしまうのですね。
だからちゃんと、あなたにやってくるものに関してはオープンマインドで、「ごめんなさい、ありがとうございます」ではなくて、「ありがとうございます」と受け取る。
「ごめんなさい、ありがとうございます」と続けるのも、受け取ることを100%許可してない時に起きます。よくありますよね。なにかやってもらった時に、「すみません、ごめんなさい、ありがとうございます」と言ってしまう。この「すいません」「ごめんなさい」がいりません。「ありがとうございます」と素直に言えるかどうかなのです。でも、自分の深いところにやましいものがあったりすると、「すいません」「ごめんなさい」と言ってしまいます。言っている意味、わかりますか? だからここで、「これは自分が正当に受け入れていいものなんだ」と受け止め、「ありがとう」と受け取る。
その代わり、あなたは何かを発信する時に出し惜しみしないんだよ。もう完全に出す。出す時には出し、与える時には与えるんです。「ちょっともったいないな」という与え方ではなく、“ドン!”と与えるんです。だから、あなたは“ドン!”と受け取ることができるのです。
そういうバランスが自分の中で取れた時に、「社会が需要と供給のバランスが取れてきた」という風に見えてくるんです。なぜならば、外の世界はあなたの意識の反映だから。これに例外はないんです。だから、あなたのバランスが取れてくると、現実レベルでもバランスが取れてくるようになる。あなたを取り巻く社会、あなたを取り巻く世界のバランスが取れてくるのが分かりますよ。
「吐く息」と「吸う息」の、どちらが呼吸しやすいかを意識してみる
「すごく吸えるけれども吐けない」というのは、与えることに何かの躊躇感があるということで、「いつまでも吐けるけれども、なんか吸えない」のは、受け取ることへの躊躇感があるということです。だから、バランス良くスムーズに呼吸できる時に、あなたは「与えること」と「受け取ること」のバランスが取れていると言えるんですね。
本当に豊かであることに気づき、豊かさを受け取ることができると、もう、他人のものを羨んだり、奪いたくなる意識が根底から解けていきます。だから、これはとても大切ななテーマだと思います。
これからの新しい地球は、本当にそれぞれが、自分という存在そのもので生きて、そして、調和と豊かさを享受していく時代だから、今までの「与えること」「受け取ること」への歪んでしまった認識を正していくことは、とても大事になると思います。それでまず、自分の人生が、人間関係や健康から、お金の流れから——すべてが大きく変わっていきます。
「本当ですか?」と疑う人がいるかもしれないけれども、あなたが「与えること」と「受け取ること」の本当の意味に気づき、バランスを取っていったら、もうこれは法則ですから、必ずそれは、あなたの人生に必ず適用され、反映されます。
そして、「本当に自分って豊かな存在、豊かさそのものだったんだな」「幸せ、幸福そのものだったんだな」と気づくことができる。「思い出す」ことができるようになります。「ああ、豊かだな」「ああ、幸せだな」という声が、本当に心から漏れてきますよ。