ぽんちゃんの買ってし魔王な日々

ことあるごとに「買ってし魔王」が降臨する、ぽんちゃん(観音旭光の両刀使い)の物欲の日々を、周囲にばれない程度に語ります。

smc PENTAX DA40mm F2.8 Limited 確保

2010-04-18 11:45:52 | 一眼レフデジカメ

先のエントリーに書いたとおり、地図亀にあった業界最薄お煎餅こと、smc PENTAX DA40mm F2.8 Limitedを確保しますた。


DMC-FX500、Adobe Photoshop Elements 7.0で補正。

ここからは写真用レンズの歴史となるのですが、カール・ツァイスの偉大なるレンズ設計者、パウル・ルドルフが標準レンズとしてプラナー=ダブルガウス型の設計のレンズを開発したものの、反射面が多く、反射防止コーティングが出来るまで実用にならず、改めてパウル・ルドルフがエルンスト・ヴァンデルスレブの協力を得て、3群4枚とレンズ枚数が少なくなる単純な構成のテッサーを開発したもの。「鷹の目」と言われるほどシャープな、このテッサーが世に出たことによって、ようやく一般に「普通によく写る」レンズが手に入ることになり、ライツ社を始めレンズメーカーに多大なる影響を与えたと言われています。なんたって、ライカレンズの代名詞であるエルマー50mm自体が、テッサーをコピーして、絞りの位置を2枚目と3枚目の間から1枚目と2枚目の間にしてカール・ツァイスの特許を逃れたと言われているほど。(絞りの位置を変えるために再設計しているので、別レンズだと主張する人もいますがね。)

そんな、良いとこだらけのテッサー型レンズと思いきや、大口径化には不利で、最終的にF2.8までは大口径化に成功します。しかし、第2次大戦後に反射防止コーティングが普及してくると、撮像面に平坦に投影することができ(=像面湾曲が少ない)、大口径化に有利なプラナー=ダブルガウス型が再評価されて同レンズの普及が始まります。ダブルガウス型の最大の欠点であったコマ収差によるフレアも、キヤノンを代表すると言って良い光学技術者、伊藤宏 氏によって解決され、それを元にライカLマウントの「セレナー50mm F1.8」と言うearlyキヤノンを代表する銘玉の誕生から、伝説のキヤノン50mm F0.95に至る訳です。(この経緯が、更にEFマウントの大口径化とEF50mm F1.0L USMの登場に繋がると。)

一方のテッサー型ですが、小口径と言う欠点はあるものの、レンズ枚数が少なく、全体サイズも小さいため、コンパクトカメラで使用されるとともに、軽量を狙った一眼レフ用交換レンズにも引き続き利用され、ヤシカ/コンタックスのテッサー45mm F2.8、ニコンがFM3A登場時に同時に登場したAi Nikkor 45mm F2.8P、ペンタックスからME/MXの軽量化路線に合致したレンズとして後ろに1枚追加したテッサー改設計で登場したsmc PENTAX M40mm F2.8辺りは、非常に薄いので「パンケーキレンズ」として知られた存在となります。現在、「パンケーキレンズ」としては、他にも自称「パンケーキ」レンズがありますが、それらのレンズは全てダブルガウス型、もしくはそれの改型で、せいぜい「今川焼レンズ」と言うべきかと(苦笑)。

smc PENTAX M40mm F2.8は、ディスコン後もMXと組み合わせた超軽量セットとしてバブル期のクラッシックカメラブーム時に大人気でしたが、ペンタックスもそれを横目で見て気にしていたのか、ペンタの名光学技術者、平川純 氏がsmc PENTAX M40mm F2.8を元にデジタル対応に再設計したようで、同氏設計のFA43mmがLimitedレンズの第1号として出てきたように、DA40mmがデジタルレンズのLimited第1号として、*ist Dsと同時期に出てきたもの。オートフォーカス機構を組み込んでいるにもかかわらず、絞りリングが無いおかげでsmc PENTAX M40mm F2.8より短く、恐らくこれ以上短いレンズは今後出て来ないだろうと思われます。

と言うことで、姉妹レンズとなるsmc PENTAX FA43mm F1.9 Limitedと比較したのが次の写真。


DMC-FX500、Adobe Photoshop Elements 7.0で補正。

右がFA43mmですが、双方にフードを付けており、特にDA40mmのフジツボ型フードと違い、FA43mmは、普通の円筒型フードなので長いように見えて、マウントキャップより上、Kenkoの銀フィルターより下が本体なので、「今川焼レンズ」と名乗るには十分。でも、ピントリング部を見れば、ダブルガウス型のFA43mmと比べてもDA40mmの短さが判るかと思います。それにしても、本当にこの中にオートフォーカス駆動機構と、Quick-Shift Focus Systemの駆動切断クラッチが入っているのだから恐れ入ります。

で、我が家で一番小さいデジタル一眼レフ、PENTAX K-7に付けてみたのが次の写真。


DMC-FX500、Adobe Photoshop Elements 7.0で補正。

さすがに小さい・・・と言いたいけど、これだと薄さが判りませんね。構図に失敗した・・・。
で、慌てて撮り直したのは次の写真。


DMC-FX500、フラッシュ使用。

これを見ると「ボディキャップ代わりになる」と言われるのが判るかと。
正直、レンズに対してボディがでか過ぎで、余計なバッテリーグリップを外して使いたくなりますね。


DMC-FX500、フラッシュ使用。

グリップ側から見た写真ですが、マウントフランジが結構前にあるので、さすがにグリップ部よりは出てますが、出っ張りはそれほどではない感じ。

最後に、銀塩機Z-1pに付けてみたのが次の写真。


DMC-FX500、Adobe Photoshop Elements 7.0で補正。

Z-1系や「D」が付かないPENTAX最後の銀塩機*istは、MZ系統と違い本体側で絞りが制御できるので、実はDAレンズの絞りもコントロール可能。で、ファインダーを覗いて見たのですが、元設計がsmc PENTAX M40mm F2.8だけあって、ほぼ問題なしに使用可能な感じ。となると、ボディが小さい銀塩*istが欲しくなってくるような・・・(苦笑)。

後、ちょっと気になったのは、個体差かもしれませんが、ボディとレンズの着脱時のマウントの填め込みが渋く回転しづらいところ。問題ないとは思うのですが・・・。


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