多面体F

集会報告、読書記録、観劇記録などの「ときどき日記」

新型コロナ下の4.29反「昭和の日」原宿・渋谷デモ

2020年05月01日 | 日記
毎年恒例の4.29反「昭和の日」デモが決行された(主催:今こそ問う「安保・沖縄・天皇」4.28-29 連続行動実行委員会有志)。ひとつ違うのは新型コロナ・パンデミックによる緊急事態宣言下だったことだ。例年は屋内集会のあとデモに繰り出すが、会場に予定されていた千駄ヶ谷区民館はコロナのため休館。そこで、区民館前集合で原宿・渋谷方向のデモだけ実行することになった。

「昭和の日、反対!」「天皇の記念日を祝わないぞ!」「天皇制はいらない。終わりにしよう天皇制!
「昭和天皇は戦犯だ」「昭和天皇の戦争責任を忘れないぞ」「徳仁の責任を検証していくぞ」「天皇制は侵略戦争の責任を取れ。植民地支配の責任を取れ!」「天皇制はいらない。終わりにしよう天皇制!
「身分差別の天皇制はやめろ」「女性差別の天皇制はやめろ!」「すべての差別の根源、天皇制はいらない!」「民主主義に天皇はいらない」「天皇制は排外主義の源だ!」「民族差別の源だ」
「天皇の旗・日の丸を押し付けるな」「天皇の歌・君が代を押し付けるな」「天皇の時間・元号なんか使わないぞ」「日の丸反対、君が代反対、元号反対!」「天皇制はいらない。終わりにしよう天皇制!
これらのシュプレヒコールはいつもと同種だが、この情況なので、
コロナ情況でも声を上げるぞ」「強制を自粛と呼ぶな!」「補償なき休業強制をやめろ!」「監視と管理強化を許さないぞ!」
というアピールも加えられた。またプラカードのなかに「仕事を休んで家にいられる給付と補償を!」「コロナの時代も表現を続けよう」というものが見られた。

まことにそのとおりだと深く同意する。「コロナの時代でも」というより、むしろ「コロナの時代だからこそ!」だ。緊急事態なので、通常以上に「同調圧力」が強いうえ、こちら側も全体に「自粛」ムードが強い。この緊急事態だからこそ、進んで声を上げ、一般の人びとや社会に積極的に声を伝えるべきだと思う。そうしないと、天皇制護持の政権側の思うままの社会が維持・強化されるだけだ。
デモのコースは、区民館前から原宿駅前で左折し表参道を下り、明治通りを500mほど南下し山手線の高架をくぐり西武デパート前からスクランブル交差点へ、もう一度駅前の高架をくぐり明治通りを今度は北上、歩道橋を越えた先の公園で解散だった。このあたりのいちばんメインの通りを歩いた。竹下通りも渋谷駅周辺も、もちろん通行人は少なかった。しかしゼロではなく、いつものように注目率は
高かった。なぜか原宿から渋谷まで同行したガイジン・カップルもいた。

密着、密集の警官や機動隊の集団
いつも妨害のカウンターをするウヨクの数が少なかったのはよかった。見かけたのは旭日旗とスピーカーをもち単独行動していた人物と、日の丸を掲げる在特会のような10人くらいのグループだけだった。いつもの街宣右翼はいなかった。
また原則としてソーシャルディスタンスを2m取るのが常識なので、広々と歩くことができた。いつもは完ぺきにサンドイッチで包囲し、「ツメろ、ツメろ」一点張りの機動隊だが、今回はそういう指図はなく、歩道側は機動隊が植栽の向こう側を歩いてくれるので、歩いていてその点は気分がよかった。ただ、機動隊の指揮車のスピーカーがいつもよりうるさく、まさにデモへの意図的妨害をしばしば行った。そういえば、4月7日のアルタ前集会で、アルタビジョンの小池都知事の声が何ともうるさかったのを思い出した。
なお機動隊や公安職員は密集・密接どころか肩を寄せ合っていた。これではいったん感染者が出ればとめどなく流行が拡大しそうだ。警視庁は、東京都知事が所轄する都公安委員会が管理しているはずなのだが、あれだけ小池都知事が強調する「三密」を避けなくてよいものだろうか・・・。公安の目印だったマスクはいまは世の中標準で目立たないが、その代わりに「密集」を目印にしようとでもしているのだろうか。それから雇用機会均等の普及のせいか、ますます女性公安が増えてきたような気がした。
また、デモの終了地点で、5.1都庁前スタンディングと申し入れ行動日銀前メーデーとデモ、5月3日アルタ前スタートの改憲反対デモのインフォメーションがあった。
参加者は終了時点で85人。途中で抜けた人もいただろうから100人近く参加していたかもしれない。2月以降、勇気をもって開催された集会や抗議活動でわたくしが参加したものは、大きなトラブルが起こらなかったからいえるのかもしれないが、結局のところ「やったもの勝ち」だったと実感している。

「コロナ情況のなかでの集会」という点では、この実行委員会有志が4月19日(日)午後にも東京駅駅前の行幸通りで「立皇嗣の礼反対」の抗議行動を行った。「立皇嗣の礼」そのものはコロナのため先送りになったが、30人の人が参集した。
儀式だけでも4000万円もの予算が組まれている。皇嗣に「昇格」したことで職員は20人あまりから51人に増員し、邸宅は33億円かけて大改修され、延べ床面積約5500平方メートルになる。新型コロナで困っている「国民」が大勢いる情況なのに、である。この際「延期」でなく「中止」にし、天皇制そのものも終わりにしてほしいという情宣行動だった。
これもこういう情況だからこそのアピール行動で、やった意味があった。そういえば東京駅側に集結した公安グループも密着・密接して立っていた。どうやら彼らは、たとえコロナに感染しても仲間同士で「密着」しないと不安なようだ。

久々の散歩で、1万2000歩も外を歩くことができた。久しぶりだったのでちょっと疲れ帰りにファミマで100円コーヒーを飲んだ。自宅近くのローソンのイート・インは新型コロナで閉鎖されているが、新橋のこの店は座って飲めたので大いに助かった。

☆わたしにとっては久しぶりの原宿だったが、ずいぶん風景が変わっていた。
まず原宿駅が新駅舎に変わっていた。といっても旧駅舎もそのまま隣に残っていたがシャッターが降りており、まさに廃駅の寂れた雰囲気を漂わせていた。

以前はフットサルかストリート・バスケットのコートがあった渋谷駅北側の宮下公園が3階建て330mの長いショッピングモールMIYASHITA PARKに変身する建設工事をしていた。6月18日開園(開業)予定、90軒もの店が入るとのこと。北端に18階建てのビルが建っていた。4階以上はホテルが入居する。きっと2020東京オリパラ目当てに建設されたのだろうが、1年延期になってしまい、おまけに新型コロナ・パンデミックで大損害だろう。


明治通りの歩道橋から渋谷駅方向をみると、高層ビルがみえた。正面が渋谷スクランブルスクエア東棟だろう。3月1日の記事の末尾に地下鉄銀座線・新渋谷駅のことを書いたが、渋谷の街全体が大きく変化しているようだった。

●アンダーラインの語句にはリンクを貼ってあります。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「緊急事態」下で激変する東... | トップ | 新型コロナ除けに、月島・路... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事