金麦のCMで壇れいが
今夜の「夕食に食べたいもの」を旦那さんに尋ねるって言う体のバージョンがある
「・・・あ!(いつもの定番の返事の)何でも良い・・は駄目よ!」と可愛く釘をさすというもの
ほのぼのする家庭の温かさを演出したいんだろうけど
このよくある会話に注目してみた
どちらかというと作り手になる主婦の皆さんなどは
来る日も来る日も献立を考え、作りたいものを作りたいときに気軽に作るお父さんの趣味とは違う
近所のスーパーの安売りや、昨日までのストックから、無駄を無くし見栄えやバランスや採算を考え
栄養面や家族が飽きないか、好き嫌いの好みも考慮して
”炊事”をする役割を担っている
毎日、一生懸命労力とエネルギーを使い、悩み必死なのに
余りに黙々と「うまい」とも「まずい」とも言わずに食べられるのも
報われない気持ちになったりする
何よりもネタ切れして、ひねっても、もう思いつかなかったりする
アイデアを提供して欲しいのに、何でも良いは本当に困る
でもあ余りに家庭料理の枠をはみ出るほどあさってな物や、材料が手に入らないとか
高価すぎて手が届かないとか、食べたこともないものを提案は困る
「ロブスターの香草オーブン焼きが良い」とか
「ボルシチとピロシキ」とか言われてもそれはそれで困る
だからと言って、カップめんで良いとか言われても
バカにしてんのかwってなる
では尋ねられるお父さん側に立ってみよう
そのCMでは、彼女はすでに買い物帰りで
買い物かごには、ある程度の野菜や材料めいたものが覗いている
・・・ある程度絞られた選択肢しか、すでに選べない状況ではないかと思われる
家にあるストック(冷凍状態や缶詰などの保存食)が、どれほどあるか分からないので定かではないが
とりあえず方向性として、肉か魚かとか、和食か洋食かおおよそではあっても
ナニガシかを作ろうと思ってとりあえず買ってきたんじゃないの?
それを踏まえると
聞かれた旦那さんも
本当は突き詰めれば食べたいものがあったかもしれない
だけど「○○が良い」と尋ねられたからといって正直に答えても
どうせ何のかんのと言い訳の返事が返され、却下される可能性の方が高い
「そんなもの作れるか!」って逆切れされ、単純に聞かれたから答えただけなのに
なぜか悪者につるし上げられることもあるかもしれない
て事は、無難に「何でもいいよ」と答えるしかない
それか、覗いている材料から見当をつけて、妥当なラインを言い当てててくれ
とでも言うのなら
それはもう「何がいい?」じゃなくって、「今日の晩御飯な~んだ!?」ってクイズの領域だ
返事次第で嫁の機嫌、強いては今日寝るまでの自分の居心地の良さを左右しかねない
奥様の欲しい答えの中に、旦那の答えをねじ込みたい?
そんな高度な要求をされるくらいなら
すでに考えるのがメンドクサイってことになる
安全策として「何でもいいよ」を選択することになるのだろう
気が利いた空気の読めるタイプなら
「君が作ったものは何でもうまいから、そう聞かれると困っちゃうなぁ」なんて返事が出来ると円滑か
とっさの返事としては高度な至難の業かもしれない
今日はコレとコレがあるからこのメニューとこのメニューが可能
どっちがいい?みたいなチョイスクエッションが一番お互い平和であろうか
奥様側の気持ちも、旦那さん側の気持ちも
どちらも良く分かる
以前友人に、誕生日何が欲しいか尋ねられた
欲しいものを告げると、彼女の予算にどうも似合わなかったらしく
逆切れされたことを思い出した
素直に答えたら怒られるってどうよwってそれはクイズじゃないか!って反感を覚えた
どっちがいい?って洋服やさんで迷う連れに尋ねられ「こっちかな」って答えると
自分が推した方じゃないほうを購入されて
「じゃ、聞くなやw」ってなんだか傷つく経験は誰にでもあるかと思う
何気ない他愛の無い会話だけど
自分のものさしや都合、相手への期待もこめて投げられる場合は
一つ屋根の下で暮らせば、山ほどあるだろう
家族であっても、他人(自分以外の個体)って意味では難しいな~って思ったりした