メキシコ湾原油流出事故の謎

4月にメキシコ湾で起こった原油流出事故はいまだ原油流出が止まらず、最近の推定値では1日当たり3万～6万バレルの原油が流出しているという。回収作業は難航し、破損部分にかぶせたふたから吸い上げる原油は1日で1万8000バレルで漏出が止まる見通しは立っていない。16日、オバマ米大統領は、石油大手BPから200億ドルの被害補償を拠出させることを決めた。一方メキシコ湾の海洋汚染と生物被害も日一刻と深刻さを増している。史上最悪の原油流出事故はなぜ発生し、そしてどのような結果をもたらすのか。

◆事故発生日の謎◆
事故の発端は4月20日、メキシコ湾ルイジアナ沖にあるBPの石油掘削施設が爆発炎上し、掘削パイプが折れたことによるというのが公式の事故原因だ。この日のチャートを見ると、土星-天王星が1度以内の合を形成し、社会的大事件が起こっても不思議ではない星位。筆者が事故関係で注目する第７調波では、HN7火星(Vir29)がn土星(Vir29)と完全な合。29度と押し迫った度数で深刻さは他を圧倒する。さらにHN7冥王星(Leo07)はn火星(Leo08)と合を形成。たしかに目に見える大事故の発生の可能性が表示されており、一見違和感がないように思われた。

しかしどうしても腑に落ちないものがあった。それは海王星の不在である。この日の海王星はたしかに土星-天王星軸にインコンジャクトし、総体として関与するものの、第７調波では絡みが弱い。海底油田の事故であれば海王星の存在は不可欠だ。このあたりの不自然さゆえ、これまで記事にできなかった。

本当はもっと前から深刻な事故が発生していたのではないか。そう思ったのは、実は事故発生日から約1ヶ月程前に、海底油田事故にふさわしい星位が成立していたからである。それは春分の日翌日の3/22から3/27の間の期間である。第７調波にて3/22に冥王星と火星が合を形成し、わずか5日後に火星は海王星と合を成立させた。さらにその間にこれらの天体を金星、水星が通過した。火星を通じて冥王星と海王星が合の効果を成立させており、これらの象意は史上最悪と呼ぶ事故発生が起きてもおかしくない星位であった。

4/20の海上基地の爆発事故は、土星-火星のアスペクトにふさわしいが、それは海上の施設の事故だからだ。それより3週間も前に海底の見えない部分で深刻な事故が発生し、コントロール不能に陥った結果の爆発炎上事故ではなかったのだろうか。

そう思って調べてみると、わずかだがそれに近い記事を見つけた。（米原油流出事故、原因はメタンハイドレート？）それによると、「爆発事故の1か月前にも油田では突然のガス圧によって石油プラットフォームが一時シャットダウンする事態も発生していた」とのことだ。またウィキペディアの解説を見ると、非常に高リスクな突貫工事を強いられていたらしい。これだけでは本当は何が起こっていたのかは分からないが、何か深刻な事態があったと見ても行き過ぎではないと思う。

◆GSが3月末にBP株を放出、さらにCEOまで…◆
疑惑が濃くなったのは、ゴールドマンサックスが事故発生前の3月末に、油田を所有する国際石油資本(メジャー)のBP株を4割放出したことが明らかになってからだ。（ＢＰ株を売り抜けていたゴールドマン）さらにはBPのヘイワードCEOまでが事故発生の数週間前に自社株を売り抜けていたことも明らかに。（telegraph.co.uk）これらの傍証を見ると、3月末には事態が取り返しのつかないところまで来ていたのではないかと思われるのだ。

◆原油流出事故が示す占星学的意味◆
メキシコ湾全体を汚染することになったこの原油流出事故。様相を見ていくと、占星学的に一過性の事故とは考えられなくなった。いわばこれもカーディナルクライマックスの事象の一つであろう。そうだとすると、この事故の解決には非常に長い時間がかかるのではと思われる。カーディナルクライマックスを構成する天体が地殻を攻撃したら、ただでは済まないからだ。

次回はカーディナルクライマックス天体と油田事故について検討する。


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参考文献
2010年メキシコ湾原油流出事故（ウィキペディア）
史上最悪の原油流出、業界全体へ影響（ナショナルジオグラフィック）
追記リンク
既に２月の時点で深刻な問題は起きていた（いつも感謝している高年の独り言）