黄砂

2017-05-18 14:29:37 | 日記
日本では毎年春先の主に3月~5月にかけて、空や地面を黄褐色に彩る現象が観測される。大陸の乾燥地帯(ゴビ砂漠など)や黄土高原などから、大量の微細な砂じんが風によって吹き上げられ、上空の偏西風に乗って遠距離を運ばれたのちに沈降し、あたり一面に黄色っぽい砂ぼこりが降り積もる。これを黄砂と呼ぶ。砂とともに粉塵を巻き上げ、遠距離を移動することから、Dust and sandstormよりDSSと略称することもある。なお中国では、特に強く風が吹き荒れ、視界が利かなくなる激しい黄砂現象を「沙塵暴(さじんぼう)」と呼んでいる。
 黄砂の経路や速さはその時の気象条件などに左右されるが、発生地から日本まで約3,000~4,000キロの距離を3~4日で到達している。
 黄砂の発生量は近年増加しているとの観測結果がある。背景には、内陸部の山林開発や家畜放牧による土地の荒廃など、人間活動による砂漠化の進行が指摘される。一方、黄砂の影響として、土壌粒子に付着した汚染物質が長距離輸送されるとの指摘や、逆に黄砂に含まれる炭酸カルシウム成分が酸性物質を中和し、黄砂の多く飛来する地域において酸性雨被害を減少する効果なども指摘される。

殺菌剤

2017-05-18 14:28:09 | 日記
農薬の一種で、細菌、カビ、ウイルスの育成を抑制し、作物を病害から保護するための薬剤(殺カビ剤、抗ウイルス剤を含む)のこと。殺菌剤を作用性から区分すると、保護殺菌剤(予防)と直接殺菌剤(治療)に分けられる。
日本では農薬取締法に基づき登録された薬剤しか農薬として販売・使用できない。薬剤の使用方法によっては水質の汚染を招く場合があり、チウラム(殺菌剤)について水質環境基準と排水基準が設定されている他、ゴルフ場農薬暫定指導指針にはチウラムを含め18種類の殺菌剤について排出水の指針値が設定されている。なお、日本では認められていないが、諸外国では保存性の向上のために収穫後の農産物に殺菌剤処理を施すポストハーベストが広く行われており、輸入農産物の安全性の問題点として指摘される場合がある。


慢性閉塞性肺疾患

2017-05-18 14:26:32 | 日記
 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、気管支の炎症や肺胞の弾力性の低下によって、肺への空気の流れが悪くなり、呼吸困難を引き起こす病気の総称。慢性気管支炎、慢性肺気腫、気管支ぜんそくなどがこれにあたる。
 原因の8~9割を喫煙が占めるため、別名「タバコ病」とも呼ばれるが、受動喫煙、環境汚染、職業上の環境の塵埃(建築現場、鉱山、化学工場など)が原因の場合もある。
 『気管支炎』や『肺気腫』のうち、「一秒率」70%以下で、数カ月以上にわたって可逆性に乏しい気道閉塞が認められる状態をCOPDとしている。
 初期症状として咳や痰が出るため風邪や喘息と間違われることが多く、遅れて息切れなどの症状が出るが、ゆっくりと慢性的に進行するため重度の呼吸困難に陥るまで気づかないことがある。
 なお「一秒率」は肺活量の測定器で測定しながら呼出し、全肺活量に対して始めの1秒間に呼出される割合のことで、肺機能の重要な指標のひとつ。