有機スズ化合物

2018-01-31 15:47:55 | 日記
スズに1?4個のアルキル基またはアリール基が共有結合した化合物の総称。
モノおよびジアルキルスズは主に塩化ビニル樹脂安定剤や産業用触媒に、トリアルキルスズやトリフェニルスズは防汚剤、農薬、防腐剤、殺菌剤、防黴剤などに用いられる。なお、自然界で微生物反応によりメチルスズが生成することが知られている。
また、有機スズ化合物の用語はトリブチルスズ化合物(TBT)をさす同義語として使われる場合がある。TBTは船底にフジツボなどの生物が付着するのを防止する目的で防汚剤として船底塗料に使われる。しかし、雌巻貝類の雄化現象(インポセックッス)などのTBTの有害性が広く認められるようになり、カナダなどは船底塗料へTBTの使用を禁止したほか、国際海事機関(IMO)は船底塗料へのTBTの使用を禁止したAFS条約(用語「TBT条約」の項を参照のこと)を2001年に採択している。日本国内では、TBT塗料・TPT塗料の製造・使用が諸外国に較べても早い時期に停止され、また、そうした背景のもと、TBT条約の採択について日本などが提案したという経緯がある。なお、国内の規制としてはTBTが化学物質審査規制法の第一種特定化学物質または第二種特定化学物質環境に指定されて所要の規制が行われている。


都市鉱山

2018-01-31 15:46:22 | 日記
レアメタルなどの金属資源やその他資源が自然の鉱山などから採掘されるのに対し、都市部で一度利用された資源が、回収・リサイクルして潜在的に再利用できる状態にあることを指す。
 廃棄処分になった家電製品の中の金属や、工場で廃棄になった端材などをリサイクル処理し、資源として再利用する。
 資源循環型社会を構築する上でも非常に重要な概念であるが、実現にはまだ多くの障壁が残っている。具体的には、廃棄物、スクラップの効率的な回収方法が確立されていない、リサイクル処理するための技術開発が十分ではない、廃棄物やスクラップに対し資源であるという考えが浸透していない、などである。
 日本は、有数の都市鉱山大国であると言われ、金は6800トンで世界埋蔵量の16%。銀は6万トンで22%、インジウムは1700トンで15.5%、スズは6万6000トンで11%。バッテリーなどに使われるリチウムに至っては、地球全体で1年に消費する量の7倍以上の量が、潜在的に資源として存在するとされている。

オイルパーム

2018-01-31 15:45:08 | 日記
植物性油脂の原料となるヤシの一種、アブラヤシ(油椰子)のこと。西アフリカ原産で、19世紀後半から東南アジアのプランテーションで栽培されるようになった。
アブラヤシからとれる植物性油脂のヤシ油(palm oil)は、大豆や菜種など他の植物性油脂よりも生産性が高く、安価であるため、マーガリンや揚げ物用の油など食用にされるほか、石鹸や化粧品など工業用にも多用されている。近年の日本での健康ブームにより、マレーシアやインドネシアなど東南アジアから日本への輸出量も増大している。これに伴うプランテーションの拡大により、熱帯林の伐採や伐採跡地の火入れによる森林火災、煙害などの問題も起きている。