日本では毎年春先の主に3月~5月にかけて、空や地面を黄褐色に彩る現象が観測される。大陸の乾燥地帯(ゴビ砂漠など)や黄土高原などから、大量の微細な砂じんが風によって吹き上げられ、上空の偏西風に乗って遠距離を運ばれたのちに沈降し、あたり一面に黄色っぽい砂ぼこりが降り積もる。これを黄砂と呼ぶ。砂とともに粉塵を巻き上げ、遠距離を移動することから、Dust and sandstormよりDSSと略称することもある。なお中国では、特に強く風が吹き荒れ、視界が利かなくなる激しい黄砂現象を「沙塵暴(さじんぼう)」と呼んでいる。
黄砂の経路や速さはその時の気象条件などに左右されるが、発生地から日本まで約3,000~4,000キロの距離を3~4日で到達している。
黄砂の発生量は近年増加しているとの観測結果がある。背景には、内陸部の山林開発や家畜放牧による土地の荒廃など、人間活動による砂漠化の進行が指摘される。一方、黄砂の影響として、土壌粒子に付着した汚染物質が長距離輸送されるとの指摘や、逆に黄砂に含まれる炭酸カルシウム成分が酸性物質を中和し、黄砂の多く飛来する地域において酸性雨被害を減少する効果なども指摘される。
黄砂の経路や速さはその時の気象条件などに左右されるが、発生地から日本まで約3,000~4,000キロの距離を3~4日で到達している。
黄砂の発生量は近年増加しているとの観測結果がある。背景には、内陸部の山林開発や家畜放牧による土地の荒廃など、人間活動による砂漠化の進行が指摘される。一方、黄砂の影響として、土壌粒子に付着した汚染物質が長距離輸送されるとの指摘や、逆に黄砂に含まれる炭酸カルシウム成分が酸性物質を中和し、黄砂の多く飛来する地域において酸性雨被害を減少する効果なども指摘される。