主として造礁サンゴや海藻類・海綿類・有孔虫などの造礁生物の死骸が堆積し、海底から海面近くまで突出する石灰岩でできた地形(礁)のこと。
赤道を挟む北緯30度から南緯30度の間にある熱帯・亜熱帯の暖海域に分布する。とくに暖流の卓越する西太平洋、カリブ海、アフリカ東岸、インド洋など各大洋の西部に集中している。地形的な特徴から3つのタイプに分けられる。(1)海岸に直接接して発達する裾礁(fringing reef)、(2)海岸から一定の距離を置いて沖合に発達する保礁(barrier reef)、(3)大洋のただ中に環状に発達する環礁(atoll)。
サンゴ礁上には造礁サンゴや海草・海藻類が生育し、多くの魚類や貝類など海洋生物のすみかとなるため、水産資源上重要であると共に、多様性に富んだその景観は、ダイビングやスノーケリングなどの観光資源としても利用される。