気温の上昇による海水の膨張や氷の融解が原因となり、海面水位が上昇すること。
地球温暖化の影響として懸念されており、IPCC第三次報告書によると、温室効果ガスの濃度が現在の増加率で推移した場合、2025年までに地球全体の平均気温は現在より約1度、21世紀末までには約3度上昇することがあり得ると予測されている。そしてそれに伴う海面上昇は、2030年までに約20cm、21世紀末までには約65cm(最大約1m)と予測されている。
海面上昇の結果、各地に大きな被害が出るものと考えられており、例えば、ナイル川河口など海面上昇に対して非常に弱い地域では、多くの人々が土地を失う恐れがあるほか、モルジブなど海抜2m程度しかない国では、1m海面が上昇すると、台風が来ただけで国全体が壊滅状態になる恐れがあるとされている。また日本の沿岸域では現在861平方キロメートルが満潮水位以下にあり、仮に1m海面が上昇すると、この範囲が約2.7倍に拡大、高潮・津波の氾濫危険地域が約4倍拡大するとされている。