被災地支援プロジェクトチームEn

東北の中長期的な復興を目的としたボランティア任意団体です。活動のご報告をしていきます。

【学びの機会】  ドローンによる授業で伝えたい新しい価値 

2016-12-22 12:57:31 | 日記


今年5月に実施した修学旅行企画で、ドローンをテーマにしたコースのゲストとしてお世話になりました小関賢次さん(株式会社iROBOTICS)に、石巻にある中学校で特別授業をして頂きました。

この授業では中学生が、ドローンとはどのようなものであるのか、どのような使い道があるのか、ということを実演を交えて学びました。小関さんが参加された山岳救助コンテストのお話などをしていただいた後で、中学生は校庭で実際のドローンの操縦体験をさせて頂きました。操縦体験をして、中学生は先生や友達と嬉しそうに感想を共有したり、ドローンが空高く飛ぶ姿に指をさして見上げていました。

最近ではドローンがあらゆる分野で活躍する一方で、ドローンがうまく使われずにネガティブなイメージを持たれてしまうこともあります。しかし、小関さんはドローンによる未来に可能性を見出し、中学生たちに新しい技術が実現させるより良い未来があることをお伝えいただきました。山岳救助コンテストのお話では、300ヘクタールもの山林のなかで遭難者役の人形を探すという部門で、小関さんのチームが第一発見者になったことについてお話頂きました。中学生たちは、「ドローンがこれからの世の中に役立つことが分かった」など、ドローンのある未来にポジティブなイメージを得たようでした。

今回のように、学校が社会に開けたことによって実現した授業は、学校にとっては新しい形での教育の機会を子どもたちに提供することができ、先生方にとっても普段では触れにくい外部との関係性を築く機会となりました。また、中学生にとっては、実社会で活躍される方からの新しい学びを得ることができたようです。今回の授業では、小関さんがドローンで何度も挑戦する姿を知り、「最後まであきらめないということは大切だと思った。なぜならば、できないって最初から諦めていたらできないのは当たり前だけど、少しでもやるって気持ちがあれば、できるかもしれない」という、諦めずに粘り強い気持ちで挑む姿勢を学び取る機会となったようでした。

この授業の実現には、私たちEnだけではなく、小関さんや中学校の校長先生はじめ先生方、私たちも普段お世話になっている現地コーディネーターの方など、多くの方が関わりました。これは、「石巻で子どもたちにドローンを学んでほしい」という小関さんの思いに、石巻の方々の「地域には教育格差などの課題がある中で、子どもたちに意欲を持って学べる機会を作りたい」という思いが重なって、このように学校の中で外部の人がドローンによる授業をするにまで至りました。たくさんの人の思いが込められたこの授業をきっかけに、これからの未来を歩む中学生が、可能性へと目を向けて挑戦をしていってほしいと思います。
                                                                (かっくん)

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